街の外壁塗装やさんではそういった評判の良い業者に屋根塗装を頼んだのに「屋根塗装をしてから雨漏りするようになった」、「すぐに塗装が剥がれてしまった」というお客様を多く見てきました。
中には評判の良い塗装業者として多くの同業者に知られているところもありました。
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本来、そういったことはあってはならないことですが、評判の良い塗装業者だけに、私たちは『今回はたまたまミスしたのだろう』、『従業員を増やしたと言っていたから、不慣れな新人が失敗してしまったのだろう』と考えていましたが、どうもおかしいというか変なのです。
こういったことを起こす業者なら、外壁塗装においても何かしら問題を起こすはずですが、それが全くないのです。お客様からのクレームは屋根塗装だけに集中しているのです。
『もしかしたら、高所恐怖症なのでは』と考えたこともありましたが、2階建て以上の外壁塗装でもお客様から苦情やクレームが出たとは聞いていません。
ある日、屋根塗装で他の業者とトラブルになってしまい、ご相談を受けたお客様の書類を整理していたところ、ある事実に気付いたのです。
同じ屋根塗装でも金属屋根の塗り替えではご相談に来た方はゼロなのです。
クレームの対象となっているのは決まってスレート(カラーベスト・コロニアル)屋根塗装とコンクリート瓦屋根の塗装なのです。
外壁塗装では「また頼みたい」と褒められるほど、そしてトラブル続出の屋根塗装でもなぜか金属屋根ではゼロ、対象となっているのはスレート屋根とコンクリート瓦の屋根… 実はこれ、典型的なパターンなのでした。
現在、またはこれから、屋根塗装を考えている方はこの優良業者がなぜこれら2つの屋根に限って施工不良を続出させてしまったかを知っておくべきでしょう。
瓦、スレート(カラーベスト・コロニアル)、金属と屋根は建材別に3つに分かれます。そして、それぞれに適した塗り方があるのです。
現在、最も普及しているのがスレート(カラーベスト・コロニアル)屋根です。目安として10年毎に塗装が必要であり、寿命は20~30年と言われています。
このスレート屋根、屋根材と屋根材の重なり部分に僅かな隙間があり、そこから屋根材の下に入ってしまった水分や湿気を排出するようになっています。
この隙間はとても重要で、狭すぎると毛細管現象(狭い空間を水が重力に逆らって上っていく現象)を起こし、広すぎると横風に煽られた雨水が吹き込みやすくなります。適切な隙間が必要なのです。
屋根塗装をする場合、スレートとスレートの重なり部分は雨水が溜まりやすいので、ここもしっかり塗りこみます。すると、塗料によって塞がれてしまったり、狭くなったりしてしまいます。
このままだと水分や湿気を排出できなくなったり、毛細管現象を起こしてしまうので、昔は「皮すき」というヘラのような道具を使って隙間を開けていました。
強制的に塗膜に切れ目を入れるような感じです。現在ではタスペーサーという樹脂の製品を重なり部分に挿入することよって隙間を確保するのが一般的です。この作業を縁切りと言います。
前述の業者はこういった知識がなかったようで、縁切りもタスペーサーの挿入も行われていませんでした。雨水が排出されないのだから、雨漏りが発生したり、お部屋の湿度が高くなってしまうのは当然のことです。
スレート屋根塗装の縁切り不足によるトラブル、実は珍しいものではありません。前述の業者以外のお客様からも同じように「屋根塗装してから雨漏りするようになった」、「屋根塗装してから部屋の湿度が明らかに高くなった」というご相談が多数、寄せられています。
タスペーサーが発売されてから、かなりの年月が経ちました。それでも、まだその存在を知らない、それだけでなく縁切りを知らないという業者もいるのです。
また、タスペーサーは知っており、実際の工事で使っているという業者でも、その正しい使い方、「いつ、重なり部分に挟み込むのがベストなのか」を知らない業者も多数存在するようです。
「縁切りを知らない」、「タスペーサーを正しく使っていない」、これらの事実を知ると『無知は罪』という言葉が思い出されます。これではリフォーム業界全体の印象が悪くなるのも当然のことなのです。
タスペーサーは塗料が塗られることを前提に作られているので、溶けるということはまずありませんが、夏場の屋根の上は70℃以上になります。
高温になると、化学反応も進みやすくなるので、プロならばそのリスクを排除すべきです。
塗料が剥がれてもこれから上塗りを行うから関係ないという業者もいますが、お客様のことを考えているとは思えません。雹が降ってきて、たまたまその中塗りは剥がれてしまったが上塗りでカバーした部分に当たってしまったら、どうするのですか。
本来であれば、塗膜が厚く、降ってきた雹が当たっても問題なかったのに、薄くなった結果、剥がれてしまって下地が露出してしまったら、それをどのように受け止めますか。
普通、瓦というと表面がつるつるしている釉薬瓦(陶器瓦)か表面にあまり光沢のない黒い銀色のいぶし瓦、洋風のお住まいに用いられる素焼き瓦などを思い浮かべると思います。これらは粘土から造られているので粘土瓦と呼ばれます。
粘土以外にはセメントやコンクリートを主原料としたセメント瓦やコンクリート瓦(乾式洋瓦・モニエル瓦)も存在します。こちらは見た目が粘土瓦とほぼ変わらないものから、成型の自由度を活かしてさまざまな形のものが存在します。
ご存知のように粘土瓦は塗装の必要がありません。塗装することは可能なのですが、してしまうと定期的に塗り替えを行わなくてはならなくなりますので、余計な費用が発生することになるので、お勧めしません。塗装が必要となるのはセメント瓦やコンクリート瓦です。
セメント瓦とコンクリート瓦、見た目が非常に似ています。似ているというよりも製品によってはほぼ同一なので、見分けがつきません。
一般的の方なら、見分けがつかなくても日常生活に支障が出ることは全くないでしょう。塗装やさんの場合は大変なことになります。
下塗り材に間違ったものを使ってしまうと、すぐに塗料が剥がれてきてしまうからです。業者によっては塗装を断るところもあります。
唯一の見分ける方法は瓦の小口(端の断面の部分)の違いだけです。ここが滑らかならばセメント瓦で、荒く凸凹しているならコンクリート瓦です。
コンクリート瓦には表面の層の下にスラリー層があり、ここが弱く塗装をしても剥がれてきてしまうのです。
しっかりと塗るにはスラリー層を除去するか、スラリー層を強化するシーラーやプライマーを使わなくてはなりません。
セメント瓦を塗るつもりで、コンクリート瓦を塗ってしまうと剥がれてきます。以前にセメント瓦を塗装しており、今回も同じものだと思って塗ってしまい、剥がれてきてしまったというケースに苦しめられている業者はたくさんいます。
そういった場合、お断りするのが良心的な業者だと思うのですが、ギャンブル覚悟で塗り替えを行う業者もいるそうです。
結果、お客様に迷惑をかけてしまうことも多いと聞きます。外壁塗装では優良であった業者もこのパターンに陥りました。
恐らく、こういった業者はセメント瓦とコンクリート瓦の違いを知らず、同一のものと思っているのでしょう。
知っていれば、見分けがつかなくても2回目には必ず、勝てるはずです。
知識なくして立ち向かっていっても、無駄に敗北を重ねるだけなのです。
現在ではセメント瓦もコンクリート瓦もほぼ製造されておらず、そのような家の屋根も少なくなっています。ただ、情報の共有という意味ではこういった状況はかなり不利です。
恐らく、この先、お客様にご迷惑をかけてしまう業者も必ず出てくるでしょう。
現在ではネットの普及により、さまざまな知識が共有できるようになりました。それでも、まだ正しい知識を持たずにお客様にご迷惑をかけてしまう業者も存在します。
建物の中でも屋根は最も過酷な環境に曝されていますから、ちょっとの間違いであっても、お客様へのご迷惑が物理的にも、精神的にも甚大なものになってしまう可能性があるのです。
私たち、リフォームに関わるものはそれを一時も忘れずに行動しなければなりません。
仕事のほとんどが新築の外壁塗装なので、地面か足場の上での塗装がほとんど。屋根に上ることなんて滅多にないなんて業者もいます。皆様もご存知のように急か緩いかは別としてほとんどの屋根には傾斜がついています。
これだけでも平地とは全く違います。そして、瓦などの上はご想像の通り、歩きにくいのです。一般的な2階建の屋根の上であっても、遮るものが少ないためか風も相当強く感じます。
この上を塗料の入った入れ物と刷毛を持って移動しながら、塗装していくとなると… 慣れていない人に作業してもらうのはかなり危険ですよね。まあ、誰も最初は初心者で不慣れです。
知らず知らずのうちに瓦をずらしてしまって、それが原因で雨漏りしてしまったり、バランスを崩した際に屋根材を壊してしまったりということはわりとあるようです。
弊社でもそういったトラブルを起こしてしまうこともありますが、お客様には必ず報告しております。梯子が突風で倒れてしまい、ゲリラ豪雨が降りしきる中、どうしようもなくて屋根の上に数十分いたものもおります。
屋根の上は下から見えない・見にくいため、何かあっても業者から報告がなければ、分からないことも多いのです。
街の外壁塗装やさんでは足場がかかっており、お客様が可能であれば、必ず屋根の上など高所を見てもらうようにしています。
ご希望であれば、安全のためのヘルメットをご用意いたしますので、遠慮なくお伝えください。
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