施工場所: 名古屋市中川区
住宅タイプ: セキスイハム『パルフェ』
施工内容: 屋根塗装（プレミアムルーフ使用）
施工期間: 屋根塗装約5日間（全体3週間）
担当: 施工管理技士（経験30年以上）
屋根塗装工事の第一歩は、現地調査と診断です。屋根の材質や形状、劣化の状態を正確に把握することが大切です。セキスイハム『パルフェ』の屋根は軽量で耐候性の高い素材ですが、10年以上経つと塗膜の剥がれや変色、コケ・藻の発生が見られることがあります。これらの劣化症状を見逃さず、屋根の素材に合った塗料選定や施工方法を決めることが、長持ちする塗装のポイントです。特に、ひび割れや塗膜の浮きがあれば早期補修が必要です。
塗装の仕上がりと耐久性を左右する重要な工程が下地処理です。高圧洗浄機を使い、屋根の表面に付着した汚れ、カビやコケ、古い劣化した塗膜を徹底的に洗い流します。これを怠ると塗料が密着せず、数年で剥がれてしまうリスクがあります。
特にコケや藻は塗料の密着を妨げるだけでなく、屋根材の腐食を促進するため、完全に除去することが不可欠です。洗浄後はしっかり乾燥させてから次の工程に進みます。
中川区のお宅では、約10年前に塗り替えをされているために2回目の塗り替えになります。前回の塗料が劣化してチョーキングが起きている状況でした。
洗浄で塩ビ被覆が捲れたところを補修します。セキスイハム『パルフェ』の屋根材は塩ビ被覆で覆われた鋼板のため、経年劣化によって塩ビ被覆の捲れから錆が発生します。
また、古い塗膜の浮きや錆び、チョーキングがある場合は「ケレン作業」と呼ばれる研磨処理を行い、塗装面を均一に整えます。この作業により、塗料の密着性が格段にアップします。
補修とケレンが完了したら、下塗り材（プライマー）を塗布します。下塗りは上塗り塗料の密着性を高め、屋根材と塗料の間に強い接着層を作る重要な役割があります。特に『パルフェ』のような塩ビ被覆素材には、その素材に適した専用プライマーを使用することで、塗料の剥がれを防止します。
下塗りの厚さや塗布量は経験と技術が求められ、薄すぎると効果が薄れ、多すぎると塗膜の浮きの原因になります。ここでの失敗が後の工程に大きく響くため慎重に行います。
中川区のお宅は2回目の塗り替えになるのですが、前回の塗装時に軒先カバーを外さずに塗られていたため、未塗装部分にはプライマー、塗装部分には錆止めを塗装しました。
下塗りがしっかり乾燥した後、上塗りを2回行います。使用するのは耐候性と耐久性に優れたラジカル系のプレミアムルーフです。中塗りでは均一に塗料を塗布し、細部まで丁寧に塗り残しがないようにします。
上塗り（仕上げ塗り）では塗膜の厚みを適正に仕上げ、色むらのない美しい仕上がりを目指します。屋根の形状や角度によっては塗料の垂れやムラができやすいので、経験豊富な職人が細心の注意を払います。
塗装後は乾燥時間を十分に確保し、塗膜が硬化するまで触れないように管理します。
前回の塗装では、軒先カバーを外してなかったのですが、今回は外して塗装をおこないました。
全ての塗装工程が終わった後は、塗り残しやムラ、仕上がりの均一性を最終チェックします。
記事内に記載されている金額は2025年08月08日時点での費用となります。
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