「棟板金」とは、屋根の最上部に取り付けられ、屋根を保護する役割を果たす部品です。 屋根塗装を行う際に、棟板金の補修もお忘れなく。
棟板金は、補修や交換の相談が多い箇所です。屋根塗装と同時にメンテナンスを行うことで、屋根の問題を未然に防ぐことができます。
棟板金の交換時期や補修方法について解説します。屋根塗装をご検討中の方や、現在棟板金の問題について修理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事では屋根塗装と棟板金の補修についてまとめています。
動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
↓ ↓ ↓
この記事では屋根塗装と棟板金の補修についてまとめています。
動画で見たいという方は是非ご覧ください!
棟板金の取り付け箇所は屋根頂部!風の影響を最も受けやすいところです
街の外壁塗装やさんでは「板金が屋根から落ちてきた」「屋根板金が浮いていると言われた」というようなご相談を受けることがあります。しかしお客様の中には「棟板金」と聞いてもどの部分のことなのかピンと来ない方が多くいらっしゃいます。実は屋根補修の中でも棟板金の補修はお客様からのお問い合わせ・ご依頼の多い箇所です。ではどこに取り付けられているのでしょうか?
棟板金とは屋根のてっぺんの尖っている部分(棟)に取り付けられた板金のことで、屋根の形状によって長さや取り付け箇所が異なります。たとえば「三角屋根」とも呼ばれる一般的な切妻屋根の場合は頂点が1カ所しかないため棟板金の取り付けも1カ所です。寄棟の場合は屋根の中心部分と4つの角に向かって伸びる箇所に取り付けます。
最近は屋根の形状も多様化していますが、一般的に頂上にあるものが「主棟(大棟)」、四方に伸びる棟板金を「隅棟(下り棟)」と呼びます。また棟板金が取り付けられるのはスレート屋根材や金属屋根材を使った屋根です。瓦屋根の場合は棟板金ではなく「のし瓦」や「冠瓦」を使います。
棟板金は屋根の頂部を「保護するため」に取り付けられます。硬い屋根材ではてっぺんの尖った部分にどうしても隙間が生まれてしまうため、棟板金で雨水の侵入を防ぐのです。もっとも雨の影響を受けやすい部分なので、屋根の傾(勾配)や形状に合わせて板金を加工し、お住まいを守ります。
危険!棟板金が飛散するとご自宅以外にも被害が出るかもしれません
棟板金は屋根のてっぺんを保護する重要な部分です。しかし同時に雨風や日差しの影響を最も受けやすいため、被害が出やすい箇所とも言えます。
被害が出やすい箇所であるだけに、棟板金のメンテナンスは定期的に行うことが重要です。では実際に強風などで煽られ、棟板金が外れてしまうとどのような被害が出るのでしょうか?起こりうるリスクについてご紹介します。
棟板金の浮き・外れによる騒音被害
棟板金は釘で固定されているのですが、長年風に煽られることで棟板金を固定する釘が抜けてしまうことがあります。この釘が抜けてしまうと棟板金の固定がほどけ、棟板金が浮いたり外れたりしてしまいます。
釘が抜けて棟板金の一部分が浮いたり外れたりすると、バタバタとぶつかるような音がします。特に金属製の棟板金の場合は少しの風でもかなり大きな音がするため、室内にいても気づきやすいかもしれません。こうなると飛び込み業者から棟板金の補修を提案されることがあります。
棟板金はお住まいを守ってくれる大切な部分ですから、すぐに補修に取り掛かりたいところです。しかし重要な箇所なだけに、補修依頼は信頼できる業者に依頼することをおすすめします。街の外壁塗装やさんでも棟板金の補修を承っていますので、ぜひご相談ください。ちなみに業者に依頼する場合は下記のポイントを押さえておきましょう。
●適正価格である
●補修工事に十分な知識がある
●火災保険の申請に関するアドバイスをもらえる
棟板金飛散による近隣トラブル・雨漏り
棟板金の釘が抜けてしまうと、強風で飛ばされて落下するリスクが高まります。もしも飛ばされた棟板金が当たってしまったら、軽い怪我ではすまないかもしれません。敷地内ならまだしも、歩行者にぶつかってしまったりお隣の窓を割ってしまったりすると大変です。大きなご近所トラブルにも発展しかねませんので、早めの対処が望まれます。
棟板金の重要な役割は雨水の侵入を防ぐことです。棟板金が外れてしまうと、露出した部分から雨水が侵入して雨漏りを起こす原因になります。棟板金が破損したからといって、すぐに雨漏りが起こるわけではありませんが、防水紙の釘穴から雨水が侵入しやすい状態になっていることは確かです。雨漏りを防ぐためにも棟板金を補修するまでの期間は養生を行い、大切なお住まいを守りましょう。
棟板金はメンテナンスを行うことで破損を防げます。ではどのようなメンテナンスを行うべきなのか、また万が一破損してしまった場合にどのような補修工事が必要なのかを状態別にご紹介したいと思います。
ほとんどのケースで棟板金は新築時に釘で固定されていますが、経年によって釘が浮いたり抜けたりすることがあります。棟板金は一般的に築10~15年程度でメンテナンスや補修が必要になると言われています。しかし風の強い地域など、場所によっては築5~7年で棟板金が破損したというケースも報告されています。棟板金は風の影響を受けやすい箇所に設置するため、外れを防ぐためにもしっかりと固定しなければいけません。
街の外壁塗装やさんでは、屋根のメンテナンスををご検討中のお客様に無料点検を行っております。その際には棟板金の浮きや釘の抜けも確認し、従来の釘よりも抜けにくく劣化しにくいステンレス製のビスを使って棟板金を再固定させていただいております。
天候の影響を強く受ける棟板金には、一般的に耐久性に優れた「ガルバリウム鋼板(GL鋼板)」を使用します。しかし耐久性に優れているとはいえ、長年の使用で皮膜が劣化すると錆が発生してしまいます。(沿岸地域はステンレス製の棟板金を使用しているかもしれません。)
錆は棟板金の命取りです。進行すると鋼板を腐食し、最悪の場合は穴を空けてしまいます。劣化が進む前に塗装をして塗膜保護をしてあげましょう。
棟板金の塗装は屋根塗装でまとめて塗り替えるので、棟板金の塗装だけを詳しく説明されることはないかもしれません。簡単に手順をご紹介すると、まず高圧洗浄後に棟板金にペーパーを掛けて細かな傷をつけます(目粗し)。これはセメント系屋根材よりも金属製素材の密着性が弱いことから、塗膜の剥がれを予防するために行います。その後錆止め塗料を塗って空気や水の接着を遮断し、最後に屋根と同じ色の塗料で塗装を仕上げれば完成です。お住まいの寿命を延ばすためには、このように細かな下地処理が欠かせません。
ビスを打ち直しても安定しない場合は、貫板(ぬきいた)の腐食が疑われます。貫板は棟板金の下地部分のことです。一般的に貫板には木材が使われており水分に弱い性質をしています。しかし棟板金で覆われ保護されているので、10年前後は問題なくご使用いただけるものです。ただ棟板金が少しでも浮いてしまうと雨水が侵入してしまい、劣化が進行してしまいます。劣化は棟板金の飛散につながる原因になりますので、早急な対処が必要です。また飛散してしまった棟板金は大きく変形してしまうため、再利用はできません。
上記のようなケースでは貫板と棟板金を一緒に交換しなければいけません。交換作業の工程は次のように行います。
1. 足場の仮設作業
お住まいの立地にもよりますが、屋根の傾斜(勾配)が急で作業が難しい場所ではまず足場仮設を行います。足場が必要なケースでは、棟板金補修と一緒に屋根や外壁塗装工事を行うと、長期的なコスト軽減につながるためおすすめです。
2. 既存貫板・棟板金の撤去作業
元々ある貫板と棟板金を取り外します。屋根材の耐用年数と棟板金の交換時期は関係しているため、築20年以上経過したお住まいでは屋根カバー工法によって屋根材を変更するケースも多く見られます。金属屋根材に変更すると、棟板金交換後に同じ色でまとまるので塗装は必要ありません。
3. 防水紙・屋根材の劣化確認とシーリングの補修作業
棟板金は貫板に固定されており、貫板は屋根材と防水紙を貫通する形で棟木に固定されています。棟板金・貫板を撤去してしまうと雨漏りを起こしてしまいますので、新たに棟板金と貫板を取り付けます。これで釘穴は隠せますが、それに加えてシーリング材で釘穴を防ぎ、しっかりと補修を行うことが大切です。
4. 貫板の設置作業
シーリングで補修を行ったら貫板を設置します。新しい貫板は木材でも問題ありませんが、吸水による劣化が心配な方には、より耐久性の高いプラスチック樹脂製貫板をおすすめします。プラスチック樹脂製貫板は軽量にもかかわらず耐久性・耐候性・耐衝撃性に優れた素材です。加工方法も工期も木材の貫板と変わらないので、気になりましたら是非ご検討ください。
5. 棟板金の設置作業
棟板金は屋根材と同じ色のものを選びます。新たな棟板金をビスでしっかりと固定し、最後に棟板金の継ぎ目に雨水の侵入を防ぐためのシーリング材を充填すれば、棟板金の補修工程が終了します。
正しい知識を持った業者であれば決して難しくはない棟板金補修・交換工事であっても、街の外壁塗装やさんではお客様から「補修後の雨漏り」についてご相談を受けることがあります。これは施工した業者が誤った施工をしてしまったことが原因です。
棟板金の補修は比較的簡単なのですが、中には「絶対にやってはいけない施工方法」があります。雨漏りにつながる施工例を画像と共にご紹介するので、ぜひ今後のご参考にして頂ければと思います。
原因1. 脳天打ち
棟板金と貫板は釘やビスで固定されています。棟板金の補修後に雨漏りするということは、この釘打ちのやり方が原因かもしれません。釘は棟板金の側面から横に打ち込んで固定するものです。しかし街の外壁塗装やさんで以前行われた棟板金の補修箇所を確認してみると、釘を横ではなく上からまっすぐ打ち込んでいるケースがあります。上から釘を打つ方法を「脳天打ち」と呼びますが、棟板金に上から垂直に釘を打ち込むと釘穴から雨水が入り込んでしまうのです。DIYで応急措置する場合には、釘の打ち方にご注意ください。
原因2. 棟板金継ぎ目のシーリング不良
屋根は雨水に晒されます。そのため継ぎ目の隙間はすべてしっかり塞いで、雨水が内部に侵入しないように施工しなければいけません。棟板金は屋根の傾斜(勾配)を考えながら、雨水が浸入するおそれのある重なりができないよう丁寧に軒先から取り付けていきます。しかし棟の継ぎ目はどうやっても隙間が生まれるため、シーリング材を使って隙間を埋める作業が必要なのです。ただシーリング材は残念ながら耐久性がそこまで高くないため、定期的にシーリング補填や塗膜保護を行わなければいけません。
原因3. 棟板金と屋根材隙間のシーリング打設
雨水が侵入しないようにシーリング材で隙間を防ぐことは確かに大切です。しかしシーリングを打ってはいけない場所があることも覚えておいてください。屋根塗装を行う際には「縁切り」という作業をします。「縁切り」とは屋根材の内部に入り込んでしまった水を外に出すための「出口作り」の作業のことです。縁切りにはタスペーサーという道具を使って意図的にスレート屋根材が重なる部分に隙間を作り、水分で内部が腐食しないように予防します。そのため屋根材と棟板金の間にできる隙間をすべてシーリング材で埋めてしまうと、毛細血管現象(水分が張り巡らされた毛細血管のように浸透してしまうこと)や基盤の腐食が起こります。水分の逃げ道を塞いでしまったことで内部が腐食してしまうのですね。症状が進行すると雨漏りを引き起こしてしまうため、シーリング材の取り扱いには注意しなければいけません。屋根の特徴をよく理解しておかなければ起こりうるトラブルなので、ご依頼の際には正しい知識を持つ経験豊富な業者を選ぶことが重要です。
自然災害による棟板金の破損には火災保険の適用が可能!
定期的なメンテナンスをしていても、突風や大型台風の影響で棟板金が飛散してしまうことがあります。また最近では昔に比べて竜巻被害も増えてきました。このような自然災害による緊急性の高い棟板金の補修には「火災保険」の適用が可能なことをご存じですか?
火災保険に加入していると、地震以外の自然災害が原因で起こる住宅被害に対して保険金を請求できます。強風で飛散してしまった棟板金の原状回復でも火災保険が使えるので、今後のために覚えておきましょう。また過去に雨樋や外壁修理などで火災保険を使用したことのある方でも再申請することができます
棟板金の補修に必要な足場仮設の費用も火災保険の対象です。火災保険を複数回請求したからといって保険料が上がることはないのでご安心ください。足場を組むのであれば、この機会にまとめて屋根の吹き替えや塗装、屋根カバー工法、換気棟の設置などを検討すると、長期的なリフォーム費用の節約になります。ぜひご相談ください。
火災保険の利用にあたって、一つ注意点があります。それは「誤った施工」が原因で棟板金が飛散、雨漏りが発生する場合に、必ずしも火災保険が適用されるわけではないということです。後々損をしないためにも、棟板金の補修の施工方法はきちんと確認しておきましょう。
ちなみに換気棟は小屋裏の暑さや結露を防ぎ、室内を快適に保ってくれる部材です。換気棟設置の際には周りの棟板金を一度取り外さなければいけません。そのため換気棟の設置は、棟板金の補修や交換を行う際に一緒に行うと手間と費用の節約になるのでおすすめです。
街の外壁塗装やさんでは火災保険についてのご相談も承っております。棟板金の補修で費用を抑えたい方、棟板金の飛散が心配な方、雨漏りで困っている方など、火災保険を利用した施工実績も多数ございますので、お気軽にお問い合わせください。
屋根塗装時には棟板金の状態も一緒に確認すべし!
屋根を塗装する機会に棟板金の状態を一緒に確認すると今後の心配が減って安心です。しかし棟板金の重要性を十分に理解していない塗装業者だと、棟板金の浮きや釘の抜けを見過ごされてしまうケースがあります。
棟板金が雨漏りを防ぐための重要な部位だということは、この記事を読んでご理解いただけたかと思います。しかし私たち「街の外壁塗装やさん」が屋根の現地調査に伺うと、棟板金の釘が抜けかかっているにもかかわらず、その上から塗装されているケースや、棟板金が浮いた状態でビスを打ち込まれているケースを見ることがあります。このような補修は大切なお住まいを守るうえで、まったく意味をなしません。補修が終わったにもかかわらず、棟板金が飛散し再補修ということも十分考えられます。
街の外壁塗装やさんでは、屋根塗装・補修のご依頼を受けたときにはお住まいの現地調査に伺います。調査では屋根の状態はもちろん、経年劣化や被害状況など今後のメンテナンスにかかわる症状を細かくチェックさせていただきます。そのうえでお客様と最適なメンテナンス方法についてご提案させていただく方針です。棟板金が浮いているなど、飛び込み業者に指摘されたときはすぐに工事を承諾せず、まずは落ち着いて信頼できる業者に見積もりをご依頼ください。
街の外壁塗装やさんでは点検・お見積りは無料で承っております。棟板金や屋根材の不具合がご心配な方や、屋根塗装をご検討中の方はぜひご相談ください。街の外壁塗装やさんでは塗装だけでなく、屋根の状態も総合的にチェックさせていただきますので、お住まいの寿命を延ばすためにもぜひ一度無料点検をご利用いただければと思います。
棟板金はスレート屋根材や金属屋根材でカバーできない屋根の頂部を雨水から保護する重要な役割がある
棟板金を固定している釘が強風で浮いたり外れたりすることがある
棟板金の不具合は騒音トラブルや雨漏りを引き起こす可能性がある
棟板金が飛散すると被害は自宅だけでなく近隣にも被害が及ぶ恐れがある
棟板金の破損を防ぐために劣化具合に応じてビスの増し打ち、塗装、棟板金の交換工事を行う必要がある
脳天打ちや誤ったシーリング補修が雨漏りの原因になることがあるため、工事後の状態は必ず写真で確認する
屋根塗装と棟板金補修を行い
台風や突風に耐えられる頑丈な屋根に仕上げていきましょう!強風による棟板金の破損は火災保険の適用が可能。火災保険の利用時に屋根外壁塗装や葺き替え工事、屋根カバー工法などを行うことで将来のリフォーム費用を節約できる
屋根塗装の際は棟板金の点検も行い、最適なメンテナンス方法を提案してくれる業者に依頼する。屋根塗装に合わせた棟板金補修による台風・強風対策は、街の外壁塗装やさんにお任せください!