皆さんは雨よけや日よけとして活躍してくれる「ベランダやバルコニーの屋根材」としてどのようなものが使用されているかご存じですか?おそらくほとんどのお住まいでは透明か半透明の波板、もしくは平板を使われているのではないかと思います。これらの屋根材はカーポートにもよく利用されている、馴染み深い屋根材の一つですよね。
しかし実際にはベランダやバルコニーに使われている屋根材の種類にはさまざまなものがあり、それぞれ用途や耐久性が異なります。この記事ではあまり知られていないベランダやバルコニーの屋根材の種類や特徴、そして補修に役立つ豆知識をご紹介します。街の塗装やさんでは屋根材の目的や用途に合わせて最適なメンテナンスをご提供させていただいております。プロならではの知識や情報もご紹介するので、屋根材の交換やベランダ・バルコニーの新設をお考えの方はぜひご参考にしてください。
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ベランダやバルコニーの屋根材にはどんな種類や特徴があるの?
お住まいに使われている屋根材について知ることは今後のメンテナンスを考えるうえでとても重要です。まずはどのような屋根材がベランダやバルコニーによく使われているのか、その種類を一つ一つご紹介します。
屋根材①塩ビ(塩化ビニル・塩化ビニル樹脂)
「塩ビ」は安い費用で交換できる屋根材の代表的なものです。ホームセンターで購入することもでき、1枚当たり500~600円で手に入ります。昔から同じ工事業者に「同じもので」と交換依頼を継続されていらっしゃる方も、おそらく「塩ビ」の屋根材が多いのではないでしょうか?
低コストで加工も手間いらずな屋根材なため一般的に広く普及していますが、耐用年数が5年程度と短いことは覚えておきましょう。
屋根材②ガラスネット
「塩ビ」に似ていますが、内部に格子状のガラス繊維が入っているものが「ガラスネット」と呼ばれるものです。ネットのように見えるこのガラス繊維が屋根材の耐用年数を高めるため、塩ビより交換ペースが約10年と長くなっています。費用もお手頃で紫外線も阻害しないため、ガーデンニングスペースの屋根材としてもおすすめです。
屋根材③ アクリル板
アクリル板はガラスの約200倍の強度があり「割れないガラス」と呼ばれています。透明度も93%と非常に高く、強度が高い割に重さは軽量です。塩ビやポリカーボネートと比較すると柔軟性が低く硬い印象がありますが、酸やアルカリ性にも強く耐久性が高いため、以前は大変人気のある屋根材でした。
現在は安価で耐久性の高い「ポリカーボネート」が主流になり、製造メーカーや製品は減ってしまいました。そのため、補修の際には特注しなければならず、工期や費用が高くなってしまう恐れがあります。
屋根材④ポリカーボネート
アクリル板が「割れないガラス」なら、ポリカーボネート(ポリカ)は「割れないプラスチック」と呼ばれています。ポリカーボネートとアクリル板を比べるとアクリル板の方が品質が良いような印象を持たれやすいですが、ポリカーボネートは高い強度を持つ優秀な屋根材です。価格が安く手に入れやすいうえ、十分な強度で10年以上も使用できます。
ポリカーボネート(ポリカ)は透明性が非常に高いため、レンズにも使用されます。強度も高いのですが耐候処理が片面にしか施されていないため、施工時には表と裏を間違えないように気を付けなければいけません。販売されているポリカーボネートには表と裏の区別がつきやすいようにシールが貼り付けてあるので、よく確認しましょう。
耐候処理とは紫外線や雨風などによる変色や変化などの劣化を防止するためのものです。表と裏を間違えると日焼けによる色褪せなどを起こしてしまい、耐用年数の10年も持たなくなります。心配な方は屋根工事業者にご依頼ください。
現在ポリカーボネートのテラス屋根やサンルームは三協アルミやLIXILからも販売されています。アクリル板の約20倍の耐衝撃性で非常に強度が高いため人気が高く、現在ベランダやバルコニーの屋根材として最も多く使用されています。ただしポリカーボネートは紫外線を通さない耐候処理が施されているため、ガーデンニングスペースには不向きです。
屋根材⑤金属屋根材(波板・瓦棒など)
日陰を作るためではなく庇(ひさし)や霜除けの目的で金属屋根材が使われることもあります。ベランダやテラスには屋根の傾斜(勾配)がほとんどないため、勾配のないところに適した瓦棒や金属波板などの屋根材を使用します。
金属屋根材は銅板製で高い耐久性を持っています。しかし塗膜が劣化すると錆(さび)ついてしまうので、定期的な塗装メンテナンスは必要です。
「塩ビ」と「ポリカーボネート」は見分けがつきにくいというご意見をいただくことがありますが、この2つは経年変化で見分けやすくなります。
塩ビとポリカーボネートは耐久性と割れ方で見分けることがオススメです。
塩ビとポリカーボネートは新品だとほとんど見分けがつきません。年月がたつと汚れや紫外線による色褪せは塩ビでもポリカーボネートでも起こることですが、耐久性には大きな違いがあります。
塩ビの場合は経年で劣化し、5年ほどすると硬化し割れやすくなってしまいます。悪天候で穴があいてしまったり、割れてしまったり、目に見えて劣化が進行します。
ポリカーボネートは高い弾性があり、衝撃に対して強い特徴があります。施工5年ほどでは汚れや色褪せ以外の劣化は見られず、たとえば雹などの衝撃があっても塩ビのように穴が開くことはありません。
ベランダ屋根は安い費用で簡単に設置できるため、スレート屋根や瓦屋根と比較すると補修する機会は多いのではないでしょうか。ベランダ屋根ならDIYで屋根補修をしたという方もいらっしゃるでしょう。
しかしたとえ破損したとしても、家の中が雨漏りでびしょびしょになるなど実際の被害が起こるわけではないので頻繁に交換しない方もいらっしゃるはずです。ではベランダ屋根の補修や交換の理想のタイミングはいつ頃なのでしょうか?ここからはベランダ屋根の補修のベストタイミングや、災害時などに活用すべきサービスなどをご紹介します。
経年劣化での補修・交換
交換のタイミングとしてまず挙げられるのは「経年劣化」のケースです。ベランダの屋根は洗濯物を干すスペースなどに利用されることが多く、南側によく設置されています。その分紫外線に長くさらされるため、劣化は免れません。雨風による劣化もあるでしょう。徐々に劣化が進行すると破損してしまう恐れがあるため、破損する前に交換することをおすすめします。
劣化を見極めるポイント
☑屋根材に浮きやたわみが確認できる
☑屋根材を固定する釘が抜けていたり浮いてしまっている
☑穴や割れがある
もしも上記のような症状が確認できたら、屋根材の劣化が進んでいる証拠です。いずれ屋根材が破損し飛散してしまうと、近隣の方にご迷惑をかけるばかりかご住宅に被害が出る恐れがあります。
自然災害による被害(台風・積雪・雹など)
ベランダ屋根は屋外に設置するものですから、劣化以外に自然災害によって破損するケースも考えられます。
ベランダの屋根材の中でも特に塩ビやガラスネットは経年劣化で弾性が低下し割れやすくなります。この状態で強風によって飛来物が当たったり、雹が降ったりして衝撃がかかると、割れたり、割れや飛散など屋根材が破損してしまうのです。
自然災害による破損は交換が必要です
ベランダの屋根材は高くないとはいえ、交換費用は屋根材だけではありません。下地の補修や施工費、古いベランダ屋根の撤去、そしてその処分費用なども考えなくてはいけません。ベランダ屋根の設置場所によっては足場を組まなければいけませんし、そうなりますと補修に想定以上の費用が必要になる場合も考えられます。
自然災害による被害の場合、火災保険や共済を利用できます。台風被害については2018年8月の台風21号や2019年9月の台風15号を覚えていらっしゃる方も多いかと思います。大型台風は大きな住宅に大きな被害をもたらしますが、火災保険や共済を利用すると補修費用を請求できるのです。
街の外壁塗装やさんではお客様の負担を少しでも減らすため、火災保険や共済の利用をご提案させていただいております。火災保険と共済では運営方法が違うため支払い条件が異なりますが、利用できるものは利用して費用を抑えましょう。
火災保険と共済の 共通ポイントは次の通りです。
(1)申請期限がある。
火災保険や共済には請求期限があり、通常は3年が期限です。しかし保険会社や被害の程度によっても異なるため一概には言えません。被害を受けたときは請求権の期限を確認しておきましょう。
(2)自然災害で破損した箇所の復旧以外は認められない。
請求できるのは自然災害で破損した箇所のみです。この機会にアップグレードしたり新設したりしても損害請求はできません。
(3)被害箇所すべての復旧費用が支払われる保証はない。
保険の内容・条件によっては補修費用がすべて支払われるわけではありません。免責金額を設定している場合も、その金額内で補修できる場合は保険が利用できません。このように一定の条件はありますが、補修に必要な足場の仮設費用は申請できることもあるので、火災保険や共済の契約条件は損をしないためにもしっかりと理解しておきましょう。
ベランダ屋根の補修にあたって、補修のやり方や補修範囲、撤去や新設にかかる費用など気になることはたくさんあると思います。まずチェックしていただきたいのは、次の4点です。
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ベランダやテラスの用途・目的
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補修時の注意点
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ベランダ屋根下地の素材・状態
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ベランダ屋根補修にかかる費用
まずベランダ屋根材を設置する箇所の利用目的をはっきりさせる必要があります。たとえばガーデニングを行うのであれば、紫外線を防ぐタイプの屋根材は不向きです。屋根材には使用目的に合わせた素材を選びましょう。
「ベランダの屋根だけを交換したいのに、下地も全部取り替えることになった」というケースもあります。屋根の下地の状態が悪いと被害箇所だけの補修では間に合わないのです。
たとえば柱や梁の素材が木材なら、湿気や雨水によって腐食してしまうため定期的な塗装メンテナンスや取り替えが必要です。
耐久性が高い鉄製のものでも塗膜が劣化すると錆によって腐食するため、やはり塗装メンテナンスを行わなければいけません。
屋外に設置するベランダ屋根の下地を新設する場合には、長期的な使用のことを考えてアルミ材の使用がおすすめです。
費用に関しては設置場所や屋根サイズによって異なるため、調査を依頼してお見積りをもらってください。ただ外壁に設置すると、設置部分の塗装や補修メンテナンスができなくなります。その場合は新設前に外壁サイディングやモルタルの補修を行いましょう。
古いベランダ屋根の撤去は簡単だというのは誤解です!
ベランダ屋根を撤去する際、ベランダ屋根の部材を取り付けるための穴が外壁に空いているのか、ベランダ屋根と外壁の間に水の侵入を防ぐシーリング施工を行っているのかなど、きれいに取り除くためには考えなければいけないことがあります。
撤去するだけなら単純な作業ですが、外壁に穴が開いているのであれば撤去時にパテで穴部分を埋めなければいけません。そのままにしておくと水が浸入して外壁内部から腐食してしまうからです。
またベランダ屋根を取り除くと、設置していた箇所が汚れていることがあります。見た目にもよくないので、外壁洗浄や塗装も一緒に検討ておく方がよいでしょう。
ベランダやカーポート屋根の補修は外装メンテナンスと一緒に行うとお得に!
ベランダやバルコニー屋根の交換を考えるとき、住居のメンテナンスを一緒に検討する方は少ないかもしれません。しかしベランダやバルコニー屋根と住居はメンテナンス時に影響し合う関係にあります。
例えば2階のベランダに屋根があると鼻隠しや雨樋の交換・補修に支障が出ますし、ベランダ屋根によって梯子がかけられず、屋根の点検ができなかったというケースも報告されています。また2階ベランダの形状によっては足場を組む事も必要です。
住宅と接しているサンルームやカーポートがあると、外壁塗装や補修を行えない箇所ができる、足場を組むときに屋根材を外して工事を行うこともあります。
住宅を長く大切に使うために外壁メンテナンスはとても重要です。しかしベランダ屋根やカーポート屋根があることで、取り外し作業が発生し従来よりも費用が嵩むことも考えなくてはいけません。メンテナンスや補修はなるべく同時に行うことで、それぞれの工事に必要な費用の節約につながります。
ベランダ屋根を交換するときには屋根や雨樋の補修を一緒に行う、外壁塗装を行う際にカーポート屋根を交換するなどまとめてできることは同時に行い、長期的な負担がを減らしましょう。
街の外壁塗装やさんではベランダ屋根やカーポート屋根の設置・交換工事を承っております。外壁塗装は塗装業者、ベランダ屋根は屋根業者…などバラバラに依頼してしまうとかえって手間がかかってしまうものです。
ベランダ屋根の交換・新設・撤去の無料お見積りはぜひ街の外壁塗装やさんにご相談ください。点検や補修のアドバイスなども承っております。
ベランダ屋根も経年で汚れや傷が積み重なっていきます。住宅メンテナンスをお考えの方は、ぜひこの機会にベランダやテラスの屋根の補修なども一緒にご検討されてはいかがでしょうか。
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ベランダやバルコニー、カーポートの屋根材にはさまざまな種類がある。
利用目的に合わせて屋根材を選ぶことが大切 -
ベランダ屋根の破損は経年劣化か自然災害が原因。
自然災害の場合は火災保険・共済を利用できる。 -
ベランダ屋根の補修には用途・目的に適した屋根材を選ぶことが大切。
下地の状況に応じて補修を行わなければいけない。 -
外壁塗装・リフォーム時にベランダ屋根やカーポート屋根を取り外さなければいけないケースがある。
外壁塗装とベランダ屋根の工事は同時に行うことで手間と費用を抑えられる。