外壁塗装の必要性
外壁塗装計画についてお話しする前に、そもそもなぜ新築時に外壁を塗装で仕上げるのでしょうか?
モルタル(※)のままだと、見栄えが良くないから?
確かに、見栄えの点で塗装を行うのは大きな理由のひとつです。今日では、様々な種類の塗料・工法があり、その仕上げも細かいニーズに合わせてデザイン的に富んだものもございます。
本来の外壁塗装の一番の理由は、外壁に防水機能を持たせるためです。モルタルだけでは防水性は全くありません。そこで、表面に外壁塗装を施し、この塗膜が雨水等から建物を守るのです。
そして、建物は、強烈な紫外線や水分・酸性雨、大気汚染物質、地震や台風の振動等の影響をたえず受け続けます。経年とともに、塗膜は劣化・粉化してきま す。汚れが付着し、見栄えが悪くなってきます。外壁自体もワレが出てきて、鉄部の錆び木部の腐食が発生し、放置すれば建物内部への湿気、水分が浸入し、構 造部分(木柱、鉄骨、鉄筋)の老朽化を促進していきます。
そこで、外装リフォーム(ひび割れ等の補修・外壁の塗り替え)が必要になってくるのです。
外壁リフォームにより、新築時の外観の復元、そして定期的に行うことにより、建物のライフサイクルを延ばすことができるだけではなく、外壁塗装を行う事により住宅の資産価値を維持し高めることもできるのです。
外壁塗装のメリット
外壁塗装には景観を美しく保つ以外にもさまざまなメリットがあります。
外壁塗装や補修は耐震性・防火・防水性、断熱性などの向上に繋がり、建物自体の使用寿命に大きく貢献することになります。
外壁本来の優れた特徴を交え、メリットを詳しくご紹介します。
耐震性効果
外壁は地震からお家を守る役割を果たせます。
いざという時に備えて、外壁の強度を高めることで震災のリスクを軽減できます。
防火・防水性効果
火災による家の倒壊の危険は、外壁の防火性に左右されます。
火熱を遮る時間の長さを評価した「耐火等級」という基準を満たした塗料を使った外壁なら、なお安全でしょう。
また、雨漏りや雨じみなどから家を守るための防水性も高まります。
断熱性効果
外壁にヒビ割れなどがあると、そこから熱が逃げ、外気を入れてしまいます。
外壁塗装で修復することで、室内の冷暖房効率を上げる効果が期待できます。
真夏や真冬などの高低差のある外気温から家を守ってくれるのです。
外壁の種類
外壁の種類は、主に 3種類に分けられます。 あなたのお住まいをチェックしてみてください。どの種類の外壁でしょうか?
外壁の種類によって、劣化の理由、耐久性、そしてチェックするポイントが違いますので、 ここで確認してください。
サイディング
住宅では最も一般的です。外壁を保護する塗料の表面の塗膜の機能低下により粉化する現象が見られたら塗装工事を行うメンテナンスの検討が必要です。
■窯業系サイディング
■樹脂系サイディング
■木質系サイディング
モルタル
外壁表面のクラックや外壁材の継ぎ目のコーキングの劣化により亀裂箇所から建物内部に浸水する恐れがあります。水を吸った外壁は急速に脆くなります。
■モルタル塗り
■リシン吹付け
■吹付けタイル
金属
施工時の釘の打ち損じや日当たりによる反りで外壁が浮く場合があります。放置すると外壁の割れ、浸水の恐れがあります。
■スチール
■アルミ
■ガルバリウム
※モルタルとは…
セメントと水とを練り混ぜて作る建築材料です。
コンクリートと比べ高価で、クリープ現象などの伸縮を起こしやすいため、構造材料として 単独で用いられることは少ないです。耐火性の物もあります。かつては日本住宅の外壁材として広く使用されたが、工程が複雑で施工日数が20日前後かかるた め、サイディングによる外壁に取って代わりました。
また施工後に亀裂が入りやすいという欠点があるため、大手ハウスメーカーで標準工法としてモルタル壁を採用するのは極めて少数となっています。
モルタル自体は非透水性ですが、前述の亀裂の問題があるので施工後に塗装を実施します。