
島田市にお住まいのお客様より、外壁塗装についてご相談をいただき、現地調査に伺いました。
今回のお住まいは築21年ほどで、外壁の塗り替えは今回が初めてとのことです。
本当は築15年ほどで塗替えを検討されていましたが、コロナ禍により機を逸してしまったとのことでした。
外壁はリシン仕上げの三十板と、漆喰を使用した真壁造り。さらに軒天や破風には木が使われており、一般的なサイディング住宅とは少し異なる、木や漆喰の風合いを活かした素敵なお住まいです。
こうした建物では、単純に「全部同じ塗料で塗ればよい」というわけではありません。
外壁・漆喰・木部など、それぞれの素材の状態を確認し、その素材に合ったメンテナンス方法を考えることが大切です。
今回は、実際の現地調査でどのようなところを確認したのかをご紹介します。
築21年、まずは外壁全体の状態を確認
外壁塗装の現地調査では、いきなり「この塗料がおすすめです」といったお話をするわけではありません。
まず重要なのは、現在のお住まいがどの程度劣化しているのかを正しく把握することです。
今回のお住まいでは、外壁に致命的と思われる大きな劣化は見受けられませんでした。
築21年で初めての塗り替えということを考えると、比較的良好な状態を保っている印象です。
一方で、「大きな傷みがない=まだ何もしなくてよい」というわけでもありません。
細かく確認していくと、塗装の経年劣化を示すサインがいくつか確認できました。
チョーキングは比較的軽度でした


まず確認したのが「チョーキング」です。
チョーキングとは、紫外線や雨などの影響によって塗膜が劣化し、外壁を手で触ったときに白い粉のようなものが付着する現象です。
外壁塗装の劣化を判断する代表的なサインの一つで、粉の発生量などから塗膜の状態を確認します。
今回のお住まいでは、チョーキングの程度を5段階で評価したところ「等級2」程度で、大きく進行している状態ではありませんでした。
もともとリシン仕上げの外壁は、一般的な塗装仕上げと比較するとチョーキングが目立ちにくい傾向があります。
そのため、チョーキングだけで塗装時期を判断するのではなく、外壁全体を見ながら総合的に判断していきます。
チョーキングが少なくても、塗装は劣化しています

今回の調査で特に注目したのが、外壁の「変退色」です。
チョーキング自体はそれほど大きくありませんでしたが、新築当時と比較すると外壁の色は少しずつ変化しており、経年相応の変退色が確認できました。
これは、長年にわたり紫外線や雨風を受け続けてきたことによって、表面の塗装が少しずつ劣化してきたサインです。
ベランダ腰壁にはひび割れを確認

ベランダ腰壁の外側コーナー部分には、ひび割れが確認できました。
外壁表面の塗装は、建物をきれいに見せるだけではなく、雨水から下地を守る役割も持っています。
しかし、年数が経過して塗膜の防水性能が低下してくると、雨水や湿気などの影響を受けやすくなり、ひび割れにつながることがあります。
今回確認したひび割れについては、現状では適切に補修を行ったうえで塗装することで対処できると考えています。
外壁塗装では、ひび割れの上からそのまま塗料を塗って終わりではありません。
ひび割れの大きさや状態を確認し、必要に応じてパテやコーキングなどを使用して補修してから塗装することが重要です。
コーキングは大きく切れていませんが、弾力性の低下を確認

続いて確認したのがコーキングです。
コーキングとは、外壁の継ぎ目や窓まわりなどに使用されているゴム状の防水材のことで、雨水の浸入を防いだり、建物のわずかな動きを吸収したりする役割があります。
今回の調査では、外壁のコーキングに大きな断裂などは見受けられませんでした。

ただし、エアコン配線の引き込み部分ではコーキングの断裂が確認できました。

また、コーキング上に取り付けられた雨樋の金具周辺には、わずかな隙間も確認できました。
現時点では大きく切れていなくても、このような状態はコーキング本来の弾力性が徐々に失われている可能性を示しています。
そのため今回は、外壁塗装と同じタイミングでコーキングについてもメンテナンスすることをご提案しました。
漆喰部分には亀甲状のひび割れ

こちらのお住まいの特徴の一つが、漆喰を使用した外壁です。
調査したところ、矢切部分の漆喰に亀甲状の細かなひび割れが確認できました。
雨や湿気などの影響を長期間受けたことで発生したものと考えられます。
漆喰は一般的な外壁材とは性質が異なるため、塗装する場合にも注意が必要です。
今回については、ひび割れ部分をパテなどで補修したうえで、漆喰に適した塗料で仕上げる方法が適していると判断しました。
木部は「傷んでから」ではなく「傷む前」の保護が重要です



破風や軒天などの木部も詳しく確認しました。
雨風や紫外線が直接当たりやすい破風などでは、色抜けや若干の風化が始まっていました。
ただし、木そのものが大きく腐食しているような状態ではありません。
一方、軒天など雨や直射日光の影響を受けにくい場所では、汚れの付着こそあるものの、色抜けや風化はあまり進行していませんでした。
同じ建物に使われている同じ木材でも、「どこに使われているか」によって劣化の進み方は大きく違います。
そのため、木部をすべて同じ考え方で塗装するのではなく、現在の状態や雨・紫外線の影響を考えながら仕様を決めることが重要です。
特に今回のお住まいでは、木部が建物全体のデザインの大きなアクセントになっています。
耐久性だけを追求して塗膜の厚い塗料で覆ってしまえば、せっかくの木らしい風合いが失われてしまう可能性があります。
そこで「木の雰囲気をどこまで残したいか」と「今後の耐久性」のバランスを考えながら、塗料を選ぶことが重要だと考えました。
基礎には小さな「爆裂」も確認しました


外壁だけでなく、建物の基礎についても確認しています。
今回、基礎の一部に小さな爆裂が複数箇所確認できました。
「爆裂」と聞くと少し怖い言葉ですが、これはコンクリート内部の鉄筋などが錆びて膨張し、その力によって周囲のコンクリートにひび割れや欠損が生じる現象です。
今回確認したものは表面的で比較的軽微な状態であり、現時点ですぐに建物へ大きな影響を及ぼしているとは考えにくい状態でした。
ただし、内部の鉄部の錆が進行すれば劣化が広がる可能性があります。
そのため、錆びた鉄筋の防錆処理を行ったうえで補修をするご提案しています。
今回の調査で分かったこと
築21年・初めての外壁塗装ということで、調査前はある程度大きな劣化も想定していました。
しかし実際に確認すると、外壁や木部に致命的な傷みは見受けられず、比較的良好な状態を維持していました。
その一方で、外壁の変退色や藻、ベランダ腰壁のひび割れ、コーキングの弾力性低下、漆喰のひび割れ、木部の風化、基礎の小さな爆裂など、築年数相応の劣化は少しずつ始まっています。
つまり今回のお住まいは、「壊れてしまったから直す」という段階ではなく、「大きく傷む前に保護しておく」というメンテナンスができる状態です。
住宅のメンテナンスでは、このタイミングがとても重要だと私たちは考えています。
劣化が大きく進行してからでは、塗装だけでは対応できない場合や、建物の持つ意匠を損なうことがあるからです。
島田市で外壁塗装をご検討の方へ
「築年数は経っているけれど、まだ外壁はきれいに見える」
「手で触っても、それほど白い粉が付かない」
「ひび割れが少しあるけれど、今すぐ塗装するほどなのか分からない」
こうした状態では、塗装するべきタイミングをご自身で判断するのは難しいと思います。
実際、今回のお住まいもチョーキングだけを見れば劣化は比較的軽度でした。
しかし、変退色や藻、ひび割れ、コーキング、漆喰、木部、基礎まで確認していくことで、建物全体としてはメンテナンスを考える時期に入っていることが分かりました。
街の外壁塗装やさん静岡焼津店では、塗装することを前提に建物を見るのではなく、まず現在の状態を確認し、「どこを直す必要があるのか」「どこはまだ手を入れなくてもよいのか」を整理したうえでご提案しています。
島田市で外壁の色あせやひび割れ、木部の傷みなどが気になってきた方は、「まだ塗装するか決めていない」という段階でも大丈夫です。
まずは一度、現在のお住まいがどのような状態なのか確認してみてはいかがでしょうか。
大きな補修が必要になる前に状態を知っておくことも、大切なお住まいを長く維持していくためのメンテナンスの一つです。
記事内に記載されている金額は2026年10月10日時点での費用となります。
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