先ずは、室内の雨漏り発生箇所の確認を行いました。
雨漏りが発生しているのは、3階建てのビルの1階部分になります。部屋の角にある垂直方向に伸びる鉄骨の付近から、雨量が多いタイミングで雨水がポタポタと垂れてきてしまうとの事でした。
調査を行った当日は、雨漏りが発生した翌日でしたので床や壁紙は湿っている状態となっておりました。
赤外線カメラを使用し、雨水が出てきてしまった柱の付近を撮影しました。
赤外線カメラは対象物の温度を測ることの出来るカメラになります。雨漏りが発生している箇所では、水分の気化熱により熱が吸収され周囲の温度と比較すると低く表示されます。画像の青くなっている箇所が雨漏りが発生している柱になりますが、上のフロアにかけて温度が低く表示されております。
雨漏り発生箇所の柱の直上には、陸屋根の排水口が設置されておりましたので排水口の状態確認を行いました。
築30年近く経過している建物ですが、防水の改修工事を行った履歴はなく排水口も建築時と同じものが使用されておりました。陸屋根やベランダの排水溝では、配管同士のジョイントが存在しますのでジョイント部の接着剤の劣化や配管の緩みやズレが生じてしまうと水が漏れてしまい雨漏りへと繋がります。
また、配管の目皿をとるとシート防水に捲れが生じておりました。直接的に雨漏りの原因とは言えませんが、防水の捲れも雨水の浸入口となりますのでメンテナンスが推奨される状態です。
1階のサッシ下にもクロスの湿りが発生しておりました。1階は一部半地下となっており、建物外部の犬走りの高さがサッシのより20cm程下の位置になります。
ALCと犬走りの取り合い部には、シーリングにてクラックを補修した跡が確認出来ました。外壁と基礎の取り合い部分にクラックが生じてしまうと、雨水の浸入口となり建物内部への雨漏りへと繋がってしまいます。
記事内に記載されている金額は2024年01月26日時点での費用となります。
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