築12年の千葉市緑区のお住まいです。10年時にハウスメーカーによる定期点検を受けたようですが、屋根の劣化を指摘されたようです。
屋根のリフォームをするには足場の仮設が必要不可欠です。
その為、メンテナンス時期であれば外壁も同時に施工した方が得策ですので、全体的な点検と工事のご提案をさせて頂きました。
使用材料
屋根:メリッサ(ブラウン)
外壁:ナノコンポジットW防藻+(NC-04)
付帯部:ファインSi(N-90)
ハウスメーカーの定期点検によって屋根の劣化を認識されたようですが、実際どのようなメンテナンスが最適か判断するのは難しいです。
また、築12年という事で塗装時期ともいえる為、外壁の点検も行い同時にメンテナンスを行っていきましょう。
まずはスレート屋根材です。築15年以内であれば多くの場合が塗装補修を行いますが、酷く傷んでいる場合は、他の補修工事が必要になります。
特にノンアスベスト屋根材の先駆けの製品、「アーバニー」「パミール」「レサス」等、話題に上る屋根材に関しては、屋根カバーや葺き替え工事をご提案させて頂いております。
こちらのお住まいは、全体的に確認しても色褪せや汚れの付着が目立つ程度ですが、2001年頃から発売されていた、クボタのコロニアルNEOという屋根材でした。
差し棟と呼ばれる棟板金も使用しており、デザイン性も耐久性も高い形状でした。
気になる点とすれば、薄いひび割れが見られました。もちろんこの程度であれば、コーキング補修を行う事で、塗装後は問題なく仕上がります。
この状態で塗装を行わないのは、今後の破損を考慮してのことです。
コロニアルNEOもノンアスベスト屋根材の為、今現在大きな問題が無いとしても、屋根材が割れて落下することが考えられますので、今回は屋根カバー工事をご提案させて頂きました。
屋根材自体を変更することで、次回のメンテナンスまでの時期を大幅に延ばすことが出来ます。
スレート屋根材は薄く軽量な為、金属屋根材でカバーを行っても住宅の耐震性に影響することはほとんどありません。
また近年の金属屋根材は、錆びにくいガルバリウム(GL)鋼板を使用し、フッ素塗膜で保護をしている屋根材もありますので、次回のメンテナンスは20年以降という製品も少なくありません。
メンテナンス方法は塗装に限りませんので、どのように補修していきたいのか、気になる事がございましたらお気軽にご相談ください。
屋根カバーや葺き替え工事を行う場合、既存の屋根材と比較し、軒の出の長さが変わることがあります。
雨樋と屋根材は、オーバーフローを起こさないように、あらかじめ計算し取り付けられていますので、密接な関係にあります。
点検時に設置に問題があれば、取り付け直しも検討しなければなりません。この時点で雨樋に破損がある場合は交換等も行いましょう。
下屋にも破損は見当たりませんでしたが、北側で太陽光が当たりにくい場所の為、苔の付着が見られます。
点検の基本は、最も傷んでいる場所を基準にメンテナンスを検討していくと良いでしょう。
外壁の状況点検を行います。広いウッドデッキを挟んで玄関の塀があります。
このように塀と外壁が近い場合は、塀の色と外壁の色を合わせると、住宅全体に統一感が生まれます。
塀が塗装できる素材の場合は、外壁との相性も考え塗り替えを行いましょう。
塀と同じブリックタイルが外壁の一部にも使用されています。外壁に塗装できない素材を使用している場合、塗り替えの際にも相性を考えなくてはなりません。
外壁材はモルタルのジョリパッド仕上げです。職人の手による現場施工ですので、温かみのある印象が感じられます。
耳にすることはあっても、実際にどういうものなのかを理解されている方が少ないジョリパット。
実は40年前から発売されている、アイカ工業のモルタル外壁用塗料の事です。豊富なカラーバリエーション、コテ・吹付等の自由な施工方法、骨材の組み合わせによって、他のお住まいとは違う特別な外壁に仕上げることが可能です。
ジョリパットのメリットは高い耐久性です。粘性の高い塗料の為、ひび割れを起こしにくい特性を持ちます。
およそ10年でのメンテナンスが推奨されていますが、実際に10年程度で補修が必要になったというお住まいは少ないようです。
ジョリパットは顔料を混ぜて着色を行っている為、15~20年程度で色褪せは起こしてしまいます。
また、模様に合わせて汚れの付着が目立ってしまいますので、見栄えが悪くなったと感じ始めたら塗り替えを検討していきましょう。
雨樋が取り付けられている鼻隠しです。雨だれや風によって舞い上がったほこりが付着し汚れやすい場所です。
普段気にはしない場所ですが、雨樋や鼻隠し・破風板は住宅を囲っている為、汚れると住宅全体の見栄えを悪くしてしまいます。
もちろん、外壁塗装を行う際には雨樋等もまとめて塗り替えていきますのでご安心ください。
工事を行う際には、住宅に足場を仮設致します。鉢植え等移動の出来るものは問題ありませんが、植木が外壁にかかっていたり、足場の仮設が出来ないような場所にある場合は、伐採をする必要があります。
事前に確認いたしますので、気になる場合はお気軽にご相談ください。
塗装工事前に、完成をイメージしてみましょう。
弊社ではカラーシミュレーションを作成し、お客様のお住まいに合った色をご提案させて頂きますが、使用する塗料によってご使用できる色は異なります。
お客様のご希望の色が、選択塗料で出せない場合は、色か塗料を変更する必要がありますので、この時点で判断をさせて頂きます。
住宅にブラウンのブリックタイルを使用している為、タイルの色に合う色が理想的です。
ブラウンに合う色はホワイト・ベージュ系・ブラウン系・イエロー系ですが、シミュレーションで比較しながら慎重に色を選んでいきましょう。
濃い色を使用した場合、タイルがぼやけた印象に見えてしまう事もあります。
カラーシミュレーションは多少の色違いも出てしまいますので、全体イメージを捉える為にお役立てください。
近隣のお客様へご挨拶を行い、工事に取り掛かっていきます。
まずは足場仮設工事です。住宅の形状に合わせ、施工スタッフの安全面と綺麗な仕上がりにするために、単管を組んでいきます。
塗装工事を行う場合は、洗浄時の水の飛散や、塗料が飛び散らないようにメッシュシートを取り付けていきます。
スレート屋根は長期的なメンテナンスフリーを図る為、屋根カバー工事を行います。
既存のスレート屋根の棟板金を撤去し、防水紙(ルーフィング)を敷きこみます。その後、屋根材を軒から重ね葺いていきます。
雨押え部分は下地を組み、同質板金を取り付けます。
外壁との取り合い部分はシーリングを打設し、雨水の浸入を防いでいきます。
屋根材は外壁の色と合わせてブラウンを使用しました。
鋼板表面に石粒を吹き付けている屋根材ですので、高級感のある仕上がりになりました。
屋根が2階のみで見えない形状の場合は特に考えなくても問題はありませんが、下屋がある場合、屋根の色等が見える場合は、外壁との相性を考えて施工していくと、まとまった印象になります。
外壁塗装工事です。まずは、高圧洗浄で外壁に付着した汚れ・苔・旧塗膜をしっかりと洗い流していきます。
ジョリパットは水分を含みやすい特性を持つため、洗浄後に充分に乾燥させます。
ベランダのトップコートも行うため、同様に綺麗に流していきます。
塗装部分だけでなく、窓や玄関周りも洗い流すことで、塗装後は全体が綺麗になり、気分もスッキリしますね!
塗料で住宅を汚さないように、養生作業を行います。
玄関周りにもビニールを敷きますので、施工中は足元に充分にご注意ください。
モルタル外壁ですので、目地シーリングの補修はありません。窓等の養生を行い外壁塗装に入っていきます。まずは下塗りで、仕上げ材の密着性を高めます。
下塗りはクリアーかホワイト色が多い為、進捗が分かりにくいのですが、仕上がりの完成度に非常に重要な役割を持っています。
仕上げ塗料は水谷ペイントのナノコンポジットW防藻+(色:NC-04)です。
この塗料は、水谷ペイント・科学技術振興機構・京都工芸繊維大学の三者が共同し、開発された塗料です。
通常、塗料の原料として不可欠な樹脂(石油系資源)は、製造過程で大量のCO2を発生させてしまいます。これは地球温暖化の原因にもなってしまいます。
ナノコンポジットWは、石油系資源を大幅に削減させた、ナノコンポジットエマルション樹脂を使用しています。その為、石油系資源を約1/2にまで削減し、地球にも優しい塗料が完成したのです。
樹脂中のシリカ粒子が緻密・均一に分散している為、ガラスのような無機質的な特性を持っています。
これにより汚れが付着しにくく、付着した汚れも水で洗い流す「セルフクリーニング機能」を持ちます。
更に防藻性を強化し低汚染性を高めたのが、ナノコンポジットW防藻+です。
製品改良の工程で着色が苦手になってしまった為、濃い色の発色が難しくなってしまいました。濃い色を使用したい場合はナノコンポジットW、明るい色の場合は防藻+を使用すると良いでしょう。
使用したのはアクリルウレタン系の弾性トップ14です。トップコートには、ポリエステル系・アクリルウレタン系・フッ素と数種類ありますが、既存の状態により最適な材料がございます。
ポリエステルは硬膜を形成する為、割れている面に塗ると更に割れやすくなってしまいますので新築向けです。フッ素も同様の理由ですが、高価で耐久性に優れています。
補修には伸縮性の高いウレタン・アクリルウレタン系が望ましいです。
弾性トップは150%の高い伸び率と高い耐水性で、防水層をしっかりと保護していきます。
外壁塗装に合わせ、付帯部塗装も行いました。ファインSiのホワイト系で統一しています。
軒天は通気性の高い塗料、雨樋は目荒らしを行う事で塗料が剥がれにくくなります。このように、付帯部の素材に合わせてメンテナンス方法も変わります。
簡単なようにも見えますが施工にも知識が必要になりますので、DIY程度とは考えずにお任せください。
外壁塗装工事完了です。タイル部分にもしっかりと養生を行い、塗料の付着がないように気を付けました。
ピンクカラーはブラウンにも相性が良く、柔らかな印象に仕上がりました。
ナノコンポジットWは親水性に優れ、雨水の当たる部分は汚れを流すことが出来ます。日当たりの悪い面・雨水の当たらない場所は、高い効果が出にくい為、定期的にチェックを行っていきましょう。
弊社では隔年で定期点検を行い、住宅の状態を事細かに見ていきます。
無料点検、塗料・色など仕上がりに関するご質問、カラーシミュレーションのご依頼等は無料にて承っておりますので、お気軽に街の外壁塗装やさんへご相談ください。
記事内に記載されている金額は2021年10月13日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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