千葉市緑区にお住まいのお客様からのご相談です。
以前に増築工事を行ったようですが、雨漏りが発生してしまったようです。補修を行い一度は止まったようですが、既に室内への雨水の浸入も確認し、ルーフバルコニーの床もフカフカとした場所が確認できたようです。
今回はルーフバルコニーの劣化確認を中心に、メンテナンスを行っていきたいと思います。
使用材料
屋根:サーモアイSi(クールジェノバブラウン)
付帯部:パーフェクトトップ(ND-255)
千葉市緑区、今回はルーフバルコニーの補修工事です。
歩行面がフカフカしているという事は、下地に雨水が浸入している可能性があります。
以前雨漏りを起こした経緯がありますので、バルコニーが雨漏りの原因ということも捨てきれません。
防水層を形成すれば雨漏りは改善できますが、下地の腐食確認を行ってからになります。
まずは、室内の状況確認です。雨漏りに気づいたのは1年前とのことで、補修を行ったようですが、剥がれたクロス部分が湿っているように感じました。
雨漏りを起こすのはいつもという訳ではなく、風向きや雨量によって起こるようです。
この場合は、目に見てわかる劣化が無いことが多く、わずかな隙間に雨水が吹き込んでいたりと、分かりにくく判断が難しい事が多いです。
ちなみに前回の雨漏り補修で行ったのは、ベランダの笠木(板金部分)の下側をシーリングで埋めるという工事だったようです。
笠木はそもそも、「門・塀などの上縁に横に渡す木」を指し、冠木とも言われていたようです。
住宅では、手摺部分等の頭部に被せる、鋼板やセメント製の部分です。設置することで、躯体を腐食から守る役割を持ちます。
この笠木部分の下側にシーリングを打設したようですので、雨水の浸入も止まるとは思いますが、リスクも伴います。
この補修方法は密閉式と呼ばれますが、雨水が浸入する部分を全て塞ぐ施工です。
シーリングが劣化しないうちは問題はありませんが、少しでもひび割れを起こすと、劣化部分から毛細管現象により、雨水が入り込んでしまいます。
その為、補修をしたにも関わらず、雨漏りの原因ともなりえますのでご注意ください。
笠木でシーリングを行わなければならないのは、板金継ぎ目と外壁との取り合い部分です。
このどちらも、シーリングが劣化すると内壁内部に雨水が浸入し、腐食を起こしてしまいます。
内壁の一部が塗装の劣化ではなく、黒く変色している場所がありました。更にその部分の目地にひび割れが見られました。
恐らく、その部分から雨水が浸入したことが考えられます。
こちらがフカフカとするルーフバルコニーです。
見た様子では大きなひび割れもなく、問題のない防水面に感じられます。しかし、実際に下地が腐食しているようです。
フカフカとしている部分は、ちょうど先ほど確認をした黒ずみのあるサイディングの下側です。
恐らく、目地のシーリングの劣化によって雨水が入り込み、外壁の内部を水が流れて防水層の下に入り込んだのだと考えられます。
点検を行ったうえで、外壁目地のシーリング打替、ルーフバルコニーの下地から再施工補修をご提案させて頂きました。
外壁の目地を補修する際には、足場の仮設を行います。そこで築年数を考慮し、屋根塗装工事を同時に行う事となりました。
工事には順序があります。足場は最初に行いますが、雨漏りを起こしている場合は、雨漏りの原因箇所から、塗装工事の場合は屋根から下に向かって施工していきます。
今回は屋根塗装から説明を行っていきます。
塗装を行う面はまず、高圧洗浄で付着している苔やカビ・汚れを綺麗に流していきます。
しっかりと乾燥させてから作業を進めていきます。
外壁の目地部分は劣化していますので、高圧洗浄を当てるような事は行いません。外壁塗装は行いませんので、洗浄で頑固な苔をしっかりと落とします。
屋根の塗装には、日本ペイントのサーモアイSiを使用します。
下塗りと仕上げ塗料のW遮熱機能を持ちますので、下塗りにはサーモアイ専用のシーラーです。
まんべんなく塗りこむことで、下地の吸い込み止め、下地と仕上げ材の密着性向上、既存色を隠して発色を綺麗に仕上げられます。
中塗り・上塗りはクールジェノバブラウンを使用しています。
塗膜は経年劣化によって、色褪せを起こします。見栄えを悪くさせるだけなら気にされない方もいらっしゃると思いますが、塗膜が劣化すれば屋根材が水分を含み傷みやすくなってしまいます。
苔等の付着が塗膜の劣化を示し、塗り替えのサインにもなります。
新築時の塗料は安価な物が使用されている事が多い為、5年を過ぎてからは定期的に点検を行いましょう。
塗装後のスレート材です。塗膜で表面保護をし艶感も蘇りました。
水捌けも良くなりますので、苔の発生はしばらく起きないでしょう。
どの塗料を使用しても表面保護は可能ですが、更に遮熱や断熱等の機能を持たせることで、お住まいがより快適な空間に仕上げられるかと思います。
足場や施工費は変わらず、塗料を変更するのみですので、メンテナンスの際にはぜひご検討ください。
足場仮設をした際に出来るメンテナンスはまとめて行いましょう。そうすることで、仮設費用を2回3回と払う必要がなくなるので、メンテナンスコストを抑えることが出来ます。
この機会に軒天、破風板、雨樋の塗装工事を同時に行いました。
軒天は通気性の高いケンエースのホワイト色、破風板と雨樋は、パーフェクトトップのND-255という標準色で仕上げました。
続いて目地のシーリング打替工事です。
通常のシーリング材は5年程度で補修が必要と言われていますが、それではこまめに足場を組み、補修を行わなければなりません。
そこで弊社では高耐久のシーリング材、オートンイクシードの使用をご提案させて頂いております。
こちらは実験で、およそ30年程度の耐久性が見込まれる結果が出ています。
過酷な環境下に晒されますが、それでも次回のメンテナンスまでの期間を大幅に延ばすことが出来ます。
高耐久の塗膜を使用する場合にも早く劣化しないように、同等の耐久性を持つシーリングを使用する方が望ましいでしょう。
フカフカしていたバルコニーの補修に入ります。
まずは防水面を撤去し、下地の状態確認です。下地の木材が部分的に変色していることが分かります。
防水面に破れ等がなかったことから、やはりサイディング外壁の方から雨水が浸入していたことが考えられます。
下地木材が濡れて腐食していましたので、張り替えない限りはフカフカが解消されることはありません。
防水面下地の合板は、たわみを起こさないように2枚重ねになっています。
点検を行ったところ、上部の1枚が濡れていましたが、下部は問題がありませんでした。
今回は1枚の張り替えを行い、下地の補修を行いました。
ここからFRP防水の施工を行っていきます。
下地の補修は木工事、FRPは防水工事ですので、防水業者に依頼した場合、下地の補修は大工に頼む必要があったりと面倒事がありますが、街の外壁塗装やさんは下地の補修ももちろん承っておりますので、ご安心ください。
防水工事前に合板の面取りと、既存防水面の下地処理を行います。
既存防水に油脂が残っていると、防水施工をしても剥がれてしまったり、いつまでもベタベタする面になってしまいます。
あらかじめアセトン等で油脂を除去していきます。
FRP防水工事の工程をご紹介します。
まずは施工面にプライマーを塗布し、密着力を向上させます。その後、防水用のポリエステル樹脂をムラなく塗っていきます。
FRPの特徴でもあるガラスマットは、2枚重ね(2プライ)にするのが通常です。ガラスマットを張り付け、ポリエステル樹脂の樹脂を2回繰り返し、頑丈な防水面を形成していきます。
ガラスマットを張り付けた際に防水面に気泡が入る可能性がありますので、脱泡ローラーを転がして気泡のない面に仕上げていきます。
ポリエステル樹脂で中塗り・上塗りを行って表面保護を行えば、FRP防水の完成です。
FRP防水は非常に頑丈で、耐用年数は10~15年程ですが、防水面が露出していると太陽光によって劣化してしまいます。
その為、トップコートで表面保護をされていることが多く、まず劣化が現れるのもトップコートです。
トップコートは5年程度でひび割れを起こし始めますので、定期的な塗り替えを欠かさずに行いましょう。
どこかに異常を感じた場合でも、実際にその箇所が原因かは、知識をもって点検を行わなければ分かりません。
フカフカとした防水面のご相談でしたが、結果的に外壁目地の劣化を見つけなければ同じことの繰り返しになっていたかもしれません。
今回、雨漏りの根本的な原因が改善出来たことで、お客様も安心していらっしゃいました。
このように、一つの補修工事をご希望の場合でも、補修をしなければならない箇所がいくつか発生してしまう可能性もあります。
その為、まずは無料点検・お見積り作成をさせて頂きます。無駄な工事を行う事のないように原因究明させて頂きます。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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