船橋市で雨樋の排水不良についてご相談を頂きました。
大量の苔の繁殖によって、雨水が滞り歪みまで起こしていましたので、交換のご提案を致しました。
お住まいに足場を組むタイミングで、補修メンテナンスは行っていきましょう。
特に屋根は、滅多に補修できる場所ではありません。状態を確認し雨漏りや破損を起こさないように、最適な補修を検討させていただきました。
ビフォーアフター
工事基本情報
雨樋・屋根点検
お客様のお悩み、排水が上手に行えていない雨樋の点検を行いましょう。
梯子をかけ雨樋を見てみると、各部位の接続はしっかりとされていましたが、土が溜まっていました。
真上から確認すると、苔がびっしりと繁殖している事が分かります。
なぜこの状態になってしまったのか?それは雨樋が傾いたことが原因です。
では何故傾いてしまったのか?頑丈なナショナルN40Ⅱを曲げてしまう程の被害を招くのは、台風などの強風が考えられます。
立地にもよりますが、土や枝が雨樋に溜まることで、雨水が滞りやすくなりオーバーフローや、重さによって破損を招くこともあります。
恐らく数年前から苔が発生し始め、水を含んで大量に繁殖してしまったことが考えられます。
苔は清掃をするだけで改善することもありますが、既に傾き歪みを起こしてしまっています。
雨樋はスレート屋根からの雨水を受け止める為、傾斜や長さを考慮し取り付けられています。
そのため今回のように傾いていると、雨水が雨樋に入らず地上に流れてしまいます。
2階建ての軒高、6~7m程度から雨水が一気に落ちると、凄まじい騒音が発生し、土の場合は抉りとります。
土が撥ね外壁を汚し、この状態が長く続くと水たまりは拡大し、地盤も崩れ、最悪の場合は住宅を傾けてしまうことも考えられます。
更に正常でない雨樋は破損するリスクが高まります。台風などの強風時に外れ、近隣住宅への衝突を起こしてしまいます。
少し調子がおかしい、正常に機能していないと感じる場合は、早めに補修を行っていきましょう。
お客様が滅多に見ることのできない、スレート屋根も見ていきましょう。
スレート屋根の塗装時期は、新築時は8年前後、塗り替え時は前回塗料の耐久性を考えて行いましょう。
こちらは塗膜が劣化し色褪せ、苔やカビが付着していました。苔は湿った環境を好む種が多い為、水を含み繁殖します。
つまり、1箇所に発生すれば徐々に拡大していくような植物です。
本来であれば、定期的な洗浄で苔を洗い流していく事が良いのですが、屋根は簡単に清掃が出来ません。
塗装時期になる頃、塗り替えを検討し始めたころには、屋根全体に苔が大量発生しているお住まいも多いですね。
苔やカビが付着するだけでは、見栄えが悪くなるだけで大きな問題はありません。
しかし蓄えた水分が太陽光によって蒸発する過程で、屋根材が浮きや反りを起こし、劣化してしまいますので、早めの補修をお勧めいたします。
屋根の頂点に取り付けられた「棟板金」。鋼板の為、表面塗膜が劣化してしまうと錆びてしまいます。
錆とは怖い物で、一度発生すると拡大しますし、錆びている素材が近いと【もらい錆】も受けてしまいます。
腐食で穴あけを起こしていない限り、塗装メンテナンスで劣化を止めることが出来ますので、ご安心ください。
板金を固定している釘が浮いていました。建物の揺れや風によって起きてしまう自然な現象です。
釘が数本抜けると板金が固定できず、浮きや飛散を起こすことがあります。
下地木材が腐食していない場合は再度固定が可能ですが、築10年程度であれば交換をしておきましょう。
スレート屋根材に問題が無いようでしたら、塗装メンテナンスで寿命まで使用することが出来るかと思います。
浮きや反り、破損を起こしていないことを確認し、屋根塗装のご提案をさせて頂きました。
今回は雨樋工事で足場が必要になります。このタイミングで屋根のメンテナンスだけでも同時に行う事をお勧めします。
足場工事は決して安くはありません。何度も仮設する機会を無くし、サイクルコストを抑えましょう。
住宅メンテナンス
そもそも雨樋の傾きは自然災害が考えられます。
3年以内の風災・雪災によって壊れてしまった部位に関しては、火災保険・共済の補償を利用することが出来る可能性があります。
火災保険は各加入保険会社、共済は各自治体への確認と申請を行っていきます。
書類の書き方が分からない、提出書類の準備が難しいとお悩みの方は、弊社で対応させて頂きますので、お気軽にお申し付けください。
ちなみに共済見舞金等の決定は各自治体に異なりますが、提出した日から審査となりますので、早めに対応していきましょう。
補修工事です。まずは足場仮設です。
今回は塗装メンテナンスも行いますので、塗料・水飛散防止用のメッシュシートを取り付け、近隣へのご迷惑とならないように、施工の準備を致しました。
軒先よりも高い足場ですよね。屋根の洗浄は想像よりも広く水が飛散してしまいます。
その為、軒よりも高く足場を組み、シートを取り付ける必要があります。
2階建ての住宅が多く見られますが、費用は住宅壁の面積によって異なります。
1階よりも2階、2階よりも3階、3階よりもアパートや工場は、自ずと足場工事から全てが高くなってしまいますので、ご了承ください。
雨樋交換工事
曲がってしまった雨樋は再利用できませんので、交換していきます。
既存の雨樋は苔が繁殖し、非常に重たくなっていますので、慎重に取り外し下していきます。
金具も外し、水糸で確認をしながら新規金具を取り付けます。
ナショナル製品は既に廃盤になっていますので、部分的な交換は不可能です。
後継製品で新たに取り付け直していきます。
棟板金交換工事
続いては棟板金交換です。既存の板金・貫板を取り外し、屋根の状態を確認します。
今回は交換に伴い、換気棟を設置いたしました。換気棟の役割は、軒天や妻側換気口から入る空気を屋根の頂点から逃がし、小屋裏の換気を行うためのものです。
換気設備は多ければ多いほど、高い性能が期待できますが、換気棟は雨仕舞をしっかり行わないと雨漏りの原因になります。
小屋裏に到達する穴を開け換気棟を設置、他部分には棟板金を取り付け、隙間をシーリングで塞ぎました。
固定にはステンレス製のビスを使用しています。脳天打ちと呼ばれる真上からの止め方は、雨漏りを起こす理由になりますので、必ず横から下地木材に向かって打っていきます。
ビス部分は塗装前にコーキングで埋め、雨水浸入防止とビス抜け防止を図ります。
ようやく塗装メンテナンスです。もっとも見栄えが変わる作業ですので、完成が楽しみですね!
高圧洗浄で屋根の付着物をそぎ落とし、乾燥させます。表面が汚いまま塗装すると、一見見栄えは綺麗ですが、塗膜が剥がれやすくなります。
乾燥後に、スレートのヒビをコーキング材で補修します。作業中にもふとしたことでヒビが拡大することがありますので、仕上がりまでには数回行っていく作業です。
手で触っても形が崩れないまで硬化させてから、塗装を行っていきます。
まず新規棟板金はマジックロン等で目粗し(無数の傷を付ける事)を行い、塗料の密着性を高めます。
この状態では傷の部分から錆が発生しますので、錆止め(ハイポンファインデクロ赤さび)塗装を行い、錆びにくい下地に仕上げます。
屋根の下塗りにはスズカファインの「ベスコロフィラーHGホワイト」を使用します。
これは下地調整と下塗りが同時に行える塗料です。傷んだ屋根に厚膜塗料を塗ることで滑らかな表面に仕上げ、更には仕上げ塗料の吸い込み止めも行います。
塗装は下地調整が命です。下地調整を十分行う事で、塗料がしっかり密着し、高い耐久性を発揮することが出来ます。
屋根材の状態を理解し、適切な補修を行う事が非常に重要なのです。
均等に塗りつけることで、着色も艶の仕上がりも美しく見えます。
下塗りと仕上げ塗料は、同じメーカーの塗料が好ましいです。
仕上げ塗料は同じくスズカファインの「1液ワイドシリコン遮熱α」です。
名前の通り遮熱機能を持ちますので、表面温度上昇の抑制・室内温度上昇の抑制に期待が持てます。
室内温度上昇が緩和できれば、エアコンの使用を抑えられ、電気代の節約・地球温暖化対策にも貢献できます。
色は全60色の取り扱いがありますので、きっとお客様のご希望に沿えるかと思います。
また、こちらの塗料は外壁材にも使用することが出来ます。その為、住宅全体を快適にすることも可能です。
塗装はまず細かくローラーで塗れないところから塗り込んでいきます。
この作業を【ダメ込み】と言いますが、仕上がりを綺麗に確実にするために、必ず行っている作業です。
広い面はローラーで均一に塗っていきます。色はCS2776、鮮やかなピンク色です。
日射反射率は黒色よりも白色の方が高いので、色にこだわりがない・性能重視の方は明るめの色を検討しましょう。
2回塗り重ねることで、ご希望の発色・艶で仕上がります。吸い込みが激しい場合は重ね塗りを行いますが、下塗りを充分に行ったからこそ、少ない塗料で綺麗に仕上げることが出来るのです。
最後に塗り残し、塗料の垂れがないかを点検し、タッチアップです。
本当に細かな作業になりますが、綺麗で長期的な保護を目的に塗装を行います。
工事を終えて
当初気になる点は雨樋でしたが、共済の利用と足場仮設に合わせ、屋根補修・塗装メンテナンスも行う事が出来て、お客様にも仕上がりに満足していただきました。
工事はコストを考慮すると、まとめて行うことが最も望ましいです。
しかし当然費用がかかります。そこで破損箇所や雨漏りを最優先に行い、次になかなか手をつけられない場所のメンテナンスと、順番を決めて検討しましょう。
また自然災害が原因の破損は、利用できる補償を把握し、お客様自身のご負担を軽減していきましょう。
火災保険・共済は何度利用しても、保険料や掛金が増えることはありません。しかし、全く関係の無い箇所での申請は無効ですので、見極めが重要です。
破損の原因・補修方法・費用等、気になる事がありましたらお気軽にお申し付けください。
街の外壁塗装やさんは塗装はもちろんですが、外装全体の補修も承っております。点検は無料ですのでご安心ください。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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