
こんにちは。街の外壁塗装やさん大阪平野店の有持です。
「外壁が色あせてきたけれど、前に補修した跡も気になって…どうにかしたい」
このようなご相談を、よくいただきます。
今回は同じお悩みを抱えていらしたI様邸の施工事例をご紹介します。
築25年のモルタル外壁と、苔が広がったスレート屋根を、フッ素系塗料でしっかりと塗り替えた事例です。
ビフォーアフター





工事基本情報
施工後は鮮やかなテラコッタ系に生まれ変わり、補修跡もほとんど分からない仕上がりになっています。
松原市I様邸の施工事例
「外壁の色が褪せてきて、以前補修した跡も目立つようになってきた」とI様からご相談をいただきました。
築25年を迎えたモルタル外壁は、表面の塗膜がじわじわと劣化していた状態でした。
屋根も同様で、スレートの全面に苔が広がり、塗膜の機能がほとんど失われていました。
I様のお悩みとご依頼の経緯
「以前補修した跡が、周りの外壁と馴染まずに目立ってきた」I様が最も気にされていたのは、この点でした。
数年前にひび割れを補修されたそうですが、時間が経つにつれて補修跡だけが浮いて見えるようになっていたのです。

I様のお悩み
*外壁全体の色あせ
*目地部分のひび割れ
*以前の補修跡が目立つ
せっかく直したのに違和感が残っていると、見るたびに気になってしまいますよね。
「いっそ全体を塗り替えて、キレイにリセットしたい」というお気持ちが伝わってきました。
当店をお選びいただいたのは「地域の施工実績が豊富そうだったから」とのことでした。
現地調査では外壁だけでなく屋根の状態もご説明したところ、I様は屋根まで気にされていなかったようで、「屋根もそんなにひどいんですね」と驚いていらっしゃいました。
ご提案したのは、外壁にフッ素系塗料のKFシェアルドF、屋根にラジカル制御型のファインパーフェクトベストを使用したセット工事です。
色は「せっかくだから少し明るくしたい」というご希望を受け、既存のベージュ・薄茶色系からテラコッタ系へ変更。サンプルをご覧いただきながら、最終的なお色を一緒に決めていきました。
現地調査を終えての提案内容
現地調査で外壁を詳しく確認したところ、モルタル外壁(もるたるがいへき:砂とセメントを混ぜて仕上げる壁材)の表面に複数のひび割れ、いわゆるクラックが発生していました。
壁面を縦に走るクラックに加え、以前の補修跡が色むらとなって残っていました。
こうした状態を放置すると、雨水が壁内部に侵入し、構造材の腐食につながる恐れがあります。

目地部分の状態です。モルタル外壁の縦目地は、乾燥収縮や地震・温度変化による動きを1か所に集めるために設けられた「ひび割れ誘発目地」です。
動きが集中する箇所なので、充填されたシーリングが最も傷みやすく、I様邸でも既存のシリコンシーリングが痩せて切れかかっていました。ここから雨水が入ると、モルタル裏の防水紙や下地木部を傷めてしまいます。
屋根については、スレート(すれーと:薄い板状の化粧屋根材)全面に苔・カビが繁殖し、表面のチョーキング(ちょーきんぐ:塗膜が粉状に劣化する現象)も顕著でした。
スレートが水分を吸収し続けると、将来的には割れや反りが生じ、雨漏りのリスクが高まります。

施工前のスレート屋根の状態です。スレート1枚1枚に苔・変色が広がり、チョーキングも顕著でした。
スレートが水分を常時吸収し続けている状態で、放置すれば割れ・反りが生じ、雨漏りへつながる恐れがあります。
25年間一度も塗装していないとのことでしたので、下塗りに十分浸透させる工程を特に丁寧に行う方針をお伝えしました。
外壁の色についてはI様と一緒にサンプルを確認しながら決定しました。
既存のベージュ系から明るいテラコッタ系へ変更することで、建物全体に温かみが生まれ、外壁の新鮮な表情を取り戻すことができます。
付帯部は雨樋・雨戸・換気フード・庇を黒系で統一し、破風板は外壁と同色に仕上げる提案をしました。テラコッタの外壁色に黒が締まりのあるコントラストを生み、破風板を外壁色で揃えることで屋根まわりに一体感が出ます。
全工程を詳しく解説
足場設置
工事の初日、まず建物全体に足場を設置します。
足場は単なる作業台ではありません。
職人が安全に高所作業を行えることで、細部まで丁寧な施工が可能になります。
また、飛散した塗料や高圧洗浄の水が近隣に影響しないよう、メッシュシートも同時に張り巡らせます。
シーリング工事|既存シリコンの除去と増し打ち

まずは目地に充填されている既存のシリコンシーリングを除去します。
カッターで切り込みを入れ、劣化した古いシーリング材を引き抜いていきます。
シーリング工事には、既存を完全に撤去する打ち替えと、上から重ねて充填する増し打ちがあります。
モルタル外壁の誘発目地は溝が浅く完全撤去が難しいため、今回は密着を妨げる既存シリコンを可能な範囲で除去したうえで、幅を広めに取って増し打ちする仕様としました。表面にシリコンが残ると新しいシーリング材も塗料も乗らないので、この除去作業は省けません。
うまく切り込みが入ると、既存のシーリングは一本の紐のようにつながったまま、すーっと抜けてきます。職人に言わせると、この「綺麗に剥がせるのが気持ちいい」のだそうです。
逆に硬化が進んでいると千切れてしまい、残った分を一つずつ掻き出す手間が増えます。
除去後は、目地に新しいシーリング材を充填し、ヘラで表面を均していきます。


今回は既存の目地形状に合わせて増し打ちを行い、幅を広めに取って被せる仕様としました。
目地は建物の動きが集中する場所なので、ここを確実に防水しておくことが、外壁全体を長持ちさせる前提になります。
クラック補修・下地処理

細く見えても、ここから雨水が浸入して内部に回るため、塗装前に必ず処置しておく必要があります。

補修が必要な箇所には目印を付けて、拾い漏れがないように管理します。
隣家との間の狭い通路側も含め、建物をぐるりと一周して確認しました。こうした狭小部は普段目が届きにくい分、劣化が進みやすい箇所でもあります。

表面をなぞるだけでは奥まで届かないため、ひび割れに沿って押し込むように充填するのがポイントです。

充填を終えた壁面です。1面に複数本のクラックが集中していたため、旧補修跡の周辺も含めて範囲を広げて対応しました。
表面を均して周囲と馴染ませることで、塗装後に補修跡が浮き出るのを抑えます。
なお、既存のパターン模様の関係で、補修した箇所はうっすらと跡が残る場合があります。
この点は事前にI様へご説明し、ご承知いただいたうえで工事を進めました。
補修材が完全に硬化したことを確認してから、次の工程に進みます。
高圧洗浄・ケレン・錆止め
補修が済んだら、高圧洗浄機で外壁・屋根の全面を洗浄します。
長年積み重なった苔・カビ・砂埃を徹底的に除去するために必要な工程です。
塗装前に汚れが残っていると、新しい塗料が外壁に密着せず、早期剥離につながります。
お客様の家を長く守る塗膜をつくるためには、この洗浄工程を丁寧にやりきることが大前提なんですよね。


高圧洗浄後のスレート屋根の詳細です。表面の汚れは除去できましたが、スレートへの苔の食い込みや劣化の痕跡が残っています。このような状態では、下塗り材をしっかり浸透させることが重要です。
洗浄後の乾燥を待つ間に、棟板金(むねばんきん:屋根の頂上部分の板金)のケレン(けれん:旧塗膜や錆を削り落とす研磨作業)を行います。

棟板金のケレンです。サンドペーパーで表面を研磨して細かな傷をつけることで、塗料の食いつきが格段に向上します。屋根の頂上部は雨風を最も受ける場所なので、錆が出ていた箇所には錆止め塗料を塗布し、腐食の進行を抑えました。
地味な工程ですが、ここを省くと塗膜がすぐに剥離してしまいます。
同じタイミングで、換気フードや庇といった鉄部の付帯部にもケレン・錆止めを施しました。鉄部は下地に錆止めを入れておくかどうかで、その後の持ちが大きく変わります。


鉄部は下地に錆止めを入れておくかどうかで、その後の持ちが大きく変わります。


外壁塗装|下塗り〜上塗り

外壁の下塗り工程です。専用シーラーをローラーで全面に塗布しました。
モルタル外壁は素地の吸い込みが強いため、下塗りを十分に吸収させることが重要です。塗料の密着力が高まり、中塗り・上塗りの仕上がり品質に直結します。

外壁の中塗り工程です。既存のベージュ系外壁に、テラコッタ系のKFシェアルドFを塗布しています。
左半分が塗装済み、右側が未塗装で、色の変化が一目瞭然です。「こんなに変わるんですね」とI様が驚かれていた場面を思い出します。

外壁の上塗り工程です。中塗りが乾燥したことを確認してから、同じ塗料で上塗りを重ねます。2回塗り重ねることで塗膜の厚みが増し、耐久性・防水性が高まります。
今回使用した外壁塗料のKFシェアルドFは、KFケミカルが製造するフッ素系塗料です。
フッ素系塗料(ふっそけいとりょう)は、フッ素樹脂を主成分とし、耐候性・耐紫外線性に非常に優れた塗料です。
シリコン系と比べて塗膜の寿命が長く、一般的に15年前後の耐用年数が見込めます。
保証は外壁10年付きです。
初回の塗装には、長期間にわたって建物を守れる塗料を選ぶことが重要だと感じています。
屋根塗装|下塗り〜上塗り

下塗りはスレートへの塗料の密着力を高める「接着剤」の役割を果たします。浸透させるように丁寧に塗り込むことで、中塗り・上塗りをしっかり支える基盤をつくります。
下塗りが乾燥したら、タスペーサー(たすぺーさー:スレートの重なり部に隙間を作る部材)を差し込みます。
重なり目が塗料でふさがると内部に入った水分の逃げ道がなくなり、野地板(のじいた:屋根の下地材)の腐食につながるため、縁切り(えんきり)の役割を果たすこの部材が必要になります。

ローラーを押しつけすぎず、均一な塗膜厚を保つことが、長期耐久性を引き出す上で重要です。

コーヒーブラウン(濃い茶系)に統一され、施工前の苔・変色が完全に覆われています。
使用したファインパーフェクトベストはラジカル制御型塗料(らじかるせいぎょがた:塗膜を劣化させる「ラジカル」の発生を抑制する塗料)で、耐候性に優れた仕上がりを実現します。
テラコッタ系の外壁とも相性がよく、建物全体が温かみのある色調でまとまりました。
付帯部塗装
屋根まで仕上がったら、最後に付帯部を塗装していきます。
I様邸では雨樋・雨戸・換気フード・庇を黒で統一し、破風板は外壁と同じテラコッタ系で仕上げました。

もともと表面の塗膜がほとんど失われていた部材で、研磨によって板金の地が現れています。このまま塗膜のない状態が続くと錆が発生し、やがて穴あきにつながります。壁との取り合いにはシーリングを施し、雨水の侵入を防いでいます。

仕上げ塗りを終えた庇です。先にケレン・錆止めを済ませてあるので、あとは仕上げの塗料を乗せるだけの状態でした。黒く艶のある仕上がりになり、テラコッタ系の外壁との対比がはっきりしました。金属部は塗膜が防錆層そのものになるため、色を整えるだけでなく部材の寿命を延ばす意味があります。
完了検査・足場解体・清掃
全工程の塗装が完了した後、足場を解体する前に完了検査を行います。
外壁・屋根・付帯部のすべての面を目視で確認し、塗りムラ・塗り残し・端部の仕上がりを一箇所ずつチェックします。
修正が必要な箇所は足場がある間に手直しします。
こうした検査工程を挟むことで、仕上がりの品質を最終的に担保しています。
検査が完了したら足場を解体します。
解体後は、足場設置の跡や作業中に生じた汚れをきれいに清掃します。
工事終了後に「作業が終わったのに汚れが残っていた」とならないよう、清掃まで含めて工事の一環と考えています。
仕上がりを見たI様の反応
足場が解体された翌日、I様が外壁の前に立って全体を眺められていました。
「こんなに明るくなるとは思わなかったです。補修の跡も全然わからないですね」とおっしゃいました。
以前の補修跡が気になって塗装を決意されたI様にとって、補修跡が目立たなくなったことが何よりうれしいポイントだったようです。仕上がりに大変ご満足いただけたようで、こちらもうれしくなりました。
松原市での外壁塗装Q&A
- 松原市で外壁塗装と屋根塗装をセットで依頼すると費用はどのくらいかかりますか?
- 松原市での外壁・屋根セット塗装の費用は、建物の大きさや使用塗料によって異なりますが、木造2階建ての場合で概ね100〜200万円前後が目安です。今回のK様邸は築25年のモルタル外壁・スレート屋根で、フッ素系塗料を使用して税込153万円でした。正確な費用は現地調査と見積りをご確認ください。
- 松原市で外壁塗装業者を選ぶとき、何を基準にすればいいですか?
- 松原市で外壁塗装業者を選ぶ際は、施工実績が地域内に豊富であること、使用する塗料・費用の内訳を明示してくれること、そして現地調査をしっかり行ってくれることが重要です。見積り書に塗料名・メーカー名・塗装回数が記載されているかも確認しましょう。保証内容と保証期間も事前に書面で確認することをおすすめします。
- 松原市で外壁塗装工事中、生活への支障はありますか?
- 松原市での施工中、基本的な日常生活は問題なく送れます。ただし、足場・養生の設置期間中は窓が開けにくくなる場合があります。高圧洗浄日は騒音と水の飛散が発生しますので、事前にご案内します。工期は規模によりますが、今回のような外壁・屋根セット工事で約1ヶ月を目安にお考えください。
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記事内に記載されている金額は2026年08月05日時点での費用となります。
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