
皆さんこんにちは、街の外壁塗装やさん熊本店です。
上天草市での塗装工事、前回は雨戸と戸袋の塗装をお届けしました。
色褪せていた鉄部をケレンで整え、密着プライマーを挟んで無機塗料で仕上げたところまでご紹介しています。
そして今回は「軒天井(のきてんじょう)」です。
家を見上げたときに見える、屋根の裏側の天井部分。
この場所は、他の付帯部とは条件がひとつ大きく違います。
直射日光が当たらないのです。そのため、塗料選びの考え方も変わってきます。
さらに今回はもうひとつ、お伝えしたいことがあります。
玄関前の正面軒天は、塗装ではなく交換で対応しました。
雨漏りしていたためです。
「塗れる場所」と「塗れない場所」をどう見極めたのか。
その判断の裏側まで、1級塗装技能士の目線でお伝えします。
前回のブログはこちら
▶︎ 【上天草市】色褪せた雨戸・戸袋の塗装。サビが出る前に手を打つ、密着プライマー+オール無機仕上げ
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この点検を担当したのは|代表自らがお伺いします

今回の工事を担当させていただいたのは、弊社代表の富野誠です。
塗装業界での実務経験は15年以上を数え、現場で培ってきた確かな技術と知識でお客様の住まいを守ってきました。
国家資格である「1級塗装技能士」を保有しており、塗装に関する高度な知識と技能が国に認められた証です。
「お客様の大切な住まいだからこそ、ごまかしのない仕事を」
をモットーに、 誠実な対応と明るい人柄でお客様から多くのご好評をいただいております。
工事に関するどんな小さなご質問にも、丁寧にお答えいたしますので、ご安心してお任せください。
今回の現場について
今回の現場は、上天草市にある建坪50坪のお宅です。
外壁はすでに無機塗料で塗り替えを終え、落ち着いた白の佇まいに生まれ変わっています。
軒天井には、色褪せが見られました。
屋根の裏側という目立ちにくい場所ですが、外壁が新しくなると、こうしたくすみは意外と気になってくるものです。
そして問題だったのが、玄関前の正面軒天でした。
ここは雨漏りが発生していた箇所です。
現場調査の段階から、この部分は気になっていました。
雨漏りが起きているということは、その上で水が回っているということ。
軒天材自体が水を吸って傷んでいる可能性が高く、塗装で対応できるかどうかは判断が難しい状態でした。
上天草市の海沿いという立地は、紫外線と潮風の影響を強く受けます。
ただし軒天井については、直射日光が当たらないぶん、外壁ほど劣化が早い場所ではありません。
だからこそ、傷んでいるのであれば「なぜそこだけ傷んだのか」を考える必要がありました。
「軒天井」とは?なぜ塗装が必要なのか?
軒天井の役割
軒天井は、屋根が外壁より外側に張り出した部分の、その裏側を覆っている天井のことです。
「軒天」
「上裏(あげうら)」
とも呼ばれます。
役割は主に3つあります。
① 屋根の内部構造を隠し、見た目を整える 何もなければ、屋根を支える垂木などの構造材が丸見えになります。それを覆って、すっきりとした外観をつくっています。
② 雨水や湿気の侵入を防ぐ 外壁と屋根の境目を覆うことで、建物内部への水の侵入を防いでいます。
③ 屋根裏の換気を助ける 軒天井には有孔ボード(小さな穴が開いた板)が使われることがあります。これは屋根裏の湿気を逃がし、結露や木材の腐食を防ぐためのものです。
塗装を省略するとどうなるか
軒天井は直射日光が当たらないため、外壁に比べれば劣化はゆるやかです。
それでも、放置すればこんな症状が出てきます。
・カビ・藻:日が当たらず湿気がこもりやすいため、カビが発生しやすい場所です
・シミ:雨漏りが起きると、茶色いシミとなって現れます
・剥がれ・膨れ:水を含むと軒天材が傷み、表面が浮いてきます
そして覚えておいていただきたいのは、軒天井は雨漏りの発見場所だということです。
屋根から入った水は、多くの場合ここに跡を残します。
軒天井にシミが出ていたら、それは「屋根まわりで水が回っている」という建物からのサインです。
塗装のときに軒天井をきちんと見ることには、こうした意味もあります。
直射日光が当たらないからこその塗料選び
今回のお宅では、軒天井を除くすべての付帯部を無機塗料で仕上げ、オール無機仕様としました。
雨樋も、雨戸も、戸袋も、屋根板金もです。
ところが、軒天井だけは別の塗料を選んでいます。
理由は、この場所が直射日光を受けないからです。
塗膜を劣化させる最大の要因は紫外線です。
それが当たらない場所であれば、最高グレードの無機塗料でなくても、十分に長持ちします。
必要のないところに過剰な仕様を入れれば、そのぶん費用はお客様の負担になります。
必要な場所に必要なものを、必要なだけ。
これが、私たちが材料を選ぶときの基準です。
雨漏りしていた正面軒天は「交換」で対応しました
まず、お客様に正直にお伝えしました
玄関前の正面軒天については、現場調査の時点で「塗装で対応できるか微妙な状態です」とお伝えしていました。
ここで安請け合いしないことが大切だと考えています。
「塗れば大丈夫ですよ」と言ってしまうのは簡単です。
ですが、水を吸って傷んだ軒天材に塗装をしても、下地が持たなければ意味がありません。
そこで、
「一応、塗装でいけそうであれば塗装します。無理だと判断した場合は交換をご提案します」
と、率直にご説明しました。
判断は現場を開けてからということです。
調査の結果、交換と判断
実際に状態を確認した結果、塗装では対応できないと判断しました。
雨漏りによって軒天材そのものが傷んでおり、上から塗料を乗せても解決にならない状態だったためです。
塗装できないものを無理に塗るのは、お客様のためになりません。
その旨をご説明し、交換で対応させていただくことになりました。
① 既存の軒天井を撤去

まず、傷んだ既存の軒天井を撤去します。
撤去すると、それまで隠れていた屋根裏側の状況が見えるようになります。
どこまで水が回っていたのか、どの範囲が傷んでいるのか。
塗装では絶対に分からない部分が、ここで初めて確認できます。
雨漏りへの対応において、「見えるようにしてから手を入れる」というのは非常に重要です。
② 石膏ボードと軒天井材を現場で採寸して取り付け

撤去後、新しく石膏ボードと軒天井材を取り付けていきます。
ここで欠かせないのが、現場での採寸です。
軒の形状は建物ごとに違いますし、既製のサイズがそのまま合うことはまずありません。
実際の寸法を測り、それに合わせて材料を加工して納めていきます。
隙間なく、まっすぐに。
ここが甘いと、せっかく新しくしても見た目に粗が出ますし、隙間から虫や水が入る原因にもなります。
既存と同じ模様の軒天井材を使用

そしてもうひとつこだわったのが、既存のものと同じ模様の軒天井材を使ったという点です。
交換するのは玄関前の一部分だけ。ほかの軒天井はそのまま残ります。
ここで違う模様の材料を使ってしまえば、その部分だけが浮いて見えてしまいます。
玄関前は、お客様ご自身も来客も、毎日必ず目にする場所です。
「ここだけ直した感じ」が残るのは避けたい。
同じ模様の材料を選ぶことで、交換した部分だけが目立つことなく、家全体として自然にまとまりました。
直したことが分からない仕上がりが、いちばんきれいな直し方だと思っています。
軒天井塗装当日の様子と工夫したポイント
使用した塗料は「水性ケンエース」

軒天井の塗装に使用したのは、水性ケンエースです。
軒天井の仕上げには、つや消しが基本となります。
天井面につやがあると、光の反射でムラや凹凸が目立ってしまうためです。
落ち着いたマットな仕上がりにすることで、軒下がすっきりと見えます。
そして前述のとおり、ここは紫外線が直接当たらない場所です。
外壁や他の付帯部のように最高グレードの塗料を入れなくても、十分な耐久性が期待できます。
ただし、だからといって手を抜いていいわけではありません。
軒天井は湿気がこもりやすく、カビの出やすい場所でもあります。
適した塗料を、適切な回数で。
塗料のグレードを抑えることと、施工を簡略化することは、まったく別の話です。
上向き作業という難しさ

軒天井の塗装は、すべて上を向いた姿勢での作業になります。
塗料は当然、下に落ちようとします。
ローラーに含ませる量が多すぎれば垂れますし、少なすぎれば塗膜が薄くなる。
適量を保ちながら、腕を上げ続けて均一に塗り広げていく——見た目以上に神経と体力を使う工程です。
そして外壁との取り合い部分は、境目をきれいに出さなければなりません。
ここが乱れていると、下から見上げたときに線の乱れが目立ちます。
大小のローラーを持ち替えながら、際まで丁寧に仕上げていきます。
軒天井塗装完了後の仕上がりと効果





塗り上がった軒天井は、くすみが消えて明るさを取り戻しました。
軒下が明るいと、家全体の印象が変わります。
上から影が落ちてくるような重さがなくなり、外壁の白がより引き立って見えるのです。
地味な場所ですが、効果は確実にあります。
そして交換した玄関前の正面軒天も、既存部分と違和感なくなじみました。
同じ模様の材料を選んだことで、「ここだけ新しい」という印象はほとんどありません。
機能面での効果は次のとおりです。
・美観の維持:明るい軒下が、家全体の印象を引き上げます
・雨漏り箇所の根本解決:傷んだ軒天材を交換したことで、見た目だけでなく状態そのものが改善しました
今後のメンテナンスについて
軒天井は直射日光が当たらないぶん、塗膜の寿命は比較的長く保たれます。
次の塗り替えは、外壁のタイミングに合わせて検討すれば十分です。
ただし、日常的に気にしていただきたいのはシミです。
軒天井に茶色いシミが出てきたら、それは雨漏りのサインかもしれません。
軒天井そのものの劣化ではなく、屋根まわりで水が回っている可能性があります。
家の外周を歩いて、たまに軒下を見上げてみる。
それだけで、大きな工事になる前に気づけることがあります。
次回のブログ
次回は「屋根板金」の塗装の様子をお届けします。
屋根の上という、家の中で最も過酷な場所にある鉄部です。
同じ鉄部でも、雨戸・戸袋とはまた違う下塗り材を使用しました。
なぜ場所によって材料を変えるのか。
その理由がよく分かる回になると思います。
ぜひ次回もご覧ください。
まとめ
今回は、上天草市での軒天井の塗装と、正面軒天の交換についてご紹介しました。
・軒天井は屋根裏を隠し、雨水の侵入を防ぎ、屋根裏の換気を助ける部材
・直射日光が当たらないため、最高グレードの塗料でなくても長持ちする。今回は水性ケンエースを使用
・軒天井のシミは雨漏りのサイン。建物からの重要なメッセージ
・玄関前の正面軒天は雨漏りで傷んでおり、塗装では対応できないと判断して交換
・撤去後、石膏ボードと軒天井材を現場で採寸して取り付け。既存と同じ模様の材料でなじませた
上天草市で軒天井のシミや色褪せが気になっている方は、まずは一度ご相談ください。
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記事内に記載されている金額は2026年09月23日時点での費用となります。
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