シロアリの生態
現在国内で被害が大きく確認できるシロアリは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、外来種であるアメリカカンザイシロアリ(乾材シロアリ)の3種類になります。種類によっての分布、巣の特徴、特性、羽アリのが異変や群飛時期も違います。また奄美大島以南、小笠原諸島などにはダイコクシロアリというシロアリも存在しています。
シロアリの被害について
シロアリ被害は火災被害を上回り全国で数千億円を超えると言われております。人に直接危害を加えることはほとんどありませんが、建物の基礎や柱などを食害することで建物の資産価値を失わせる経済被害、建物倒壊で住んでいる人を命の危険にさらします。
□シロアリによる建物、家財道具への被害
シロアリによって建物の資産価値が大きく失われる可能性があります。
被害にあうのは建物素材としての木材だけではありません。室内に被害がおよんだ事例も数多いです。木製家具、畳、フローリング、紙などシロアリにとって餌となるものは室内にも多数存在します。また、雨漏りや水漏れが原因で建物が傷みそこからシロアリが侵入、発生するパターンも多いようです。
□シロアリ被害でリフォーム、建て替え
全国の被害総額が示す通り、シロアリ被害にあいリフォームや建て替えを迫られることも珍しくありません。シロアリは、柱などの木材を加害しながら、蟻道という通り道を作っていきます。一見無事に見える柱も確認してみれば中は空洞、皮一枚で建物を支えていたなんてことは珍しくないと言います。建物の資産価値が下がるどころか、倒壊する危険があり住んでいる人は危険にさらされてしまいます。被害に気付いた時には既に大規模な修繕工事、リフォーム、建て替えが必要だったというケースも存在します。
□マンションやRC造でもシロアリ被害が
RC(鉄筋コンクリート)造や、鉄骨コンクリート造のマンションや建物はシロアリ被害にあわないという認識は間違いです。シロアリ被害にあいにくいというのが正しく、シロアリ被害にあわない建築構造ではありません。残念ながら日本において、シロアリリスクがゼロと呼べる建物や基礎、住宅素材は存在しません。
シロアリは経年劣化したコンクリートの隙間や亀裂から住宅内に侵入することもあり、巣立った羽アリが外から侵入することもあります。外来種であるアメリカカンザイシロアリは、輸入家具などに付着して住宅内に入り込むことが多いようです。
マンション建物自体に木材は使用されていなくても、住宅内には木製の家具や畳、フローリングなどがあります。RC造や鉄骨コンクリート造であってもシロアリには十分な警戒と注意が必要です!
シロアリの発生原因とは
☆シロアリが好む環境と条件とは
シロアリに限らず、ゴキブリやハエ、ムカデなどといった害虫は餌が豊富な場所に集まります。シロアリの好物は水分を含んだ柔らかくかじりやすい木材です。特に腐朽菌(フキュウキン)と言われる菌が繁殖し腐った木材は大好物です。そのほか、木材を原料としている紙や、湿気で柔らかくなった畳など、私たちの生活圏に存在し住宅や家具の素材身近で必要としているものばかりです。
☆屋内のシロアリが発生するところとは
◎玄関・・・多くの場合コンクリートやタイルでおおわれているため、シロアリ被害を食い止められると思いがちですが、実はドアを囲む枠木(ワクキ)と呼ばれる部分はコンクリートに挟まれているだけで土に面している構造のものが多く、シロアリの餌食になりやすいと言われています。ご自宅の玄関回りを確認してみてはいかがでしょうか。以外にも玄関は木材を使用している部分が多いです。住宅内のシロアリ被害事例としても多数確認されています。
◎畳・・・畳は古くから湿気を吸い部屋の湿度や温度を調整する役割がありますが、水分を吸って柔らかくなった畳のイ草は、シロアリにとって餌となります。また、畳にシロアリが到達するということは、すでに畳下の板、床下の木材は大きく加害されている可能性が高いので住宅内の徹底したシロアリ調査が必要です。
◎家具・・・木材家具もシロアリ被害にあいやすいです。畳同様、家具に被害が及んでいれば、フローリング、床下は大規模な被害が広がっている可能性が高く、建物が危険にさらされているかもしれません。シロアリ被害を見つけ次第、調査は行うことが必要でしょう。また外来種であるアメリカカンザイシロアリは輸入家具に付着している場合が多い為、床下だけではなく家具が発生原因となる場合も十分考えられます。
◎水場・・・以外かもしれませんが、風呂場・洗面所もシロアリ被害の事例が多い場所です。風呂場は経年劣化したタイルの隙間の亀裂から侵入しているケースが多く見られます。風呂場の洗い場はタイルやコンクリートがありますが、下は土壌であることが多くシロアリにとっては意外と侵入が簡単な場所と言えます。建物の取り壊しを行うと水場にシロアリ被害が見られたというのは珍しいことではないようです。
☆屋外のシロアリ発生エリア
◎ベランダや庭・・・ベランダは雨漏りから二次被害でシロアリが発生した事例が多いです。2階やマンションであっても水はけが悪い、素材に木材が使用されているところは要注意です。またベランダや庭で木枠のある花壇を使ってそこからシロアリが発生したケースもあります。
◎ウッドデッキ・・・近年人気のウッドデッキは、雨ざらしになることが多く、こまめにメンテナンスを行わないとそれ自体が丸ごと餌となり、シロアリを呼び寄せて発生の原因となってしまうことがあります。設置するメーカーや業者によっては設置時に対害虫用の薬品を塗装してくれるようですが、雨ざらしになるため薬品の効果が持続しないところが厄介です。
シロアリ対策
◇住宅の風通しを良くする
湿気は、住宅にとってあらゆるトラブルを呼び込むといいますが、シロアリも同様です。シロアリは湿気自体を好むわけではなく、湿気を吸って柔らかくなった木材、紙、イ草を好みます。十分な換気をして湿気を取り除きましょう。お風呂場も使用したらドアを開けっぱなしにせず、浴室換気扇を付ける、窓を開けるなどを意識して換気しましょう。
◇住宅周りを改善する
外に段ボールや剪定を行った枝、DIYで使用した木材などを放置しているご家庭は意外と多いです。捨てるタイミングが難しいのでどうしても置きっぱなしになってしまう事もありますが、できるだけおいて置く時間を短くするように調節、工夫しましょう。また、伐採して根を抜いていない庭木がある家庭もご注意ください。切り株が腐りシロアリが発生することもあり得ます。
◇雨漏り、水漏れ対策にも努めましょう
雨漏りや水漏れが二次被害としてシロアリを呼び込んでしまうことも多いです。天井や床、濡れた家具などが腐りシロアリの餌となってしまうことは十分考えられます。水回りはメンテナンスを怠らず、雨漏りは兆候が見つかれば早期修繕や修理を行いましょう。また結露が溜まったサッシや窓回りもこまめに水分を取り除いてください。
シロアリの予防
シロアリ被害にあってからでは駆除するためのコストはかかってしまいます。シロアリ被害を予防するのが一番です。しかしどのように予防すればいいのでしょうか。
とにかく点検が大事!!
シロアリの予防にはとにかく点検が大事。5年に一度は防除施工(防蟻処理)をすることをお勧めします。新築の場合必ず防除施工(防蟻処理)を行いますが、次第に効果が落ちていくので、5年を目安に防除施工(防蟻処理)を行うといいでしょう。屋根や外壁などは劣化に気付きやすいですが、普段見えない床下は見逃しがちなので、定期的な点検をすると予防に繋がります。また中古物件を購入する場合は、防除施工(防蟻処理)の履歴、点検状況の確認は行ったほうが良いでしょう。
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記事内に記載されている金額は2023年08月03日時点での費用となります。
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