鬼瓦、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。”瓦”という言葉が示す通り、日本人に最も親しみのある瓦屋根に使われる瓦の名前です。物々しい名前ですが、昔から、災厄を払い家や家に住む者にとっての守り神とされてきました。本記事ではそんな鬼瓦の歴史や設置場所、メンテナンス方法などをご紹介します。
鬼瓦とは?
「鬼瓦」は、日本の伝統的な屋根材である瓦の一つで、一般的に瓦屋根の頂点にある棟の端に設置されます。鬼の面や動物の形をした瓦で、屋根の形状や素材によって様々な形状や種類があります。建物を守るための魔除けや護符としての役割も持っています。
鬼瓦の役割
鬼瓦には、以下のような役割があります。
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雨漏り防止
鬼瓦は、他の瓦と同様、雨水を建物に侵入させないようにするための雨仕舞の役割を持っています。 -
魔除け
恐ろしい妖怪というイメージのある鬼ですが、実は日本の伝統的な守り神の一つです。そのため、古くから魔除けとして親しまれてきました。 -
装飾
鬼瓦には、鬼以外にも様々な形状、装飾がされているものがあり、建物の装飾としての役割も持っています。
鬼瓦の歴史
具体的な起源についてははっきりとしていませんが、平安時代の絵巻物には鬼瓦が描かれているものがあることから、少なくとも平安時代にはすでに存在していたと考えられています。
鬼瓦が一般的になったのは、鎌倉時代以降のことです。当時、鎌倉幕府の建物や寺院などで鬼瓦が使われるようになり、その後も鬼瓦の使用は広がっていきました。特に、江戸時代には鬼瓦がより華やかな装飾として用いられるようになり、多彩な形状や模様が生まれました。
鬼瓦の種類
鬼瓦は設置される箇所によって大きく2つの種類があります。足付鬼(あしつきおに)と切据鬼(きりずえおに)です。足付鬼は破風の尾上部分に取り付けられる瓦で、切据鬼は降棟、寄棟、隅棟の大棟の先端に設置されます。また、鬼以外のモチーフもたくさんあり、龍や狛犬、貝殻や鯉、家紋などがあります。いずれも縁起物として昔から親しまれてきたものばかりです。
鬼瓦の劣化症状
非常に耐久性が高いことで知られる瓦ですが、実は定期的なメンテナンスが必要で、鬼瓦も例外ではありません。とはいっても、瓦自体が劣化することはあまりなく、劣化が見られるのは瓦を固定するために使用される導線や漆喰といった建材です。これらは瓦ほど耐久性が高くなく、劣化しやすい建材です。瓦を固定するための建材ですから、経年劣化すれば瓦を固定する力が弱まり、瓦のズレや浮きを招きます。酷い場合には棟ごと崩れてしまう可能性もあります。そうなれば、雨水の侵入を許すことになり、雨漏りの原因となってしまうでしょう。
また、もし重量のある瓦が屋根から落下してしまえば大事故を招く可能性もあります。ご家族や通行人に落ちてきた瓦がぶつかってしまえば、命に係わる問題です。
鬼瓦のメンテナンス方法
ここからは鬼瓦だけでなく、瓦屋根全体のメンテナンス方法をご紹介します。
漆喰詰め直し
劣化した漆喰を取り除き、新しい漆喰を詰め直す工事です。劣化した漆喰は次第に剥がれ落ちてしまうようになり、隙間から雨水が侵入してしまいます。症状が悪化すると、棟の歪みや崩れを招き、より大がかりな補修工事が必要になってしまいますので、初期症状の内に補修することをおすすめします。
棟瓦取り直し
劣化が進み、棟の歪みや瓦の崩れがある場合には、棟瓦取り直し工事が必要になります。棟瓦を解体してから、新しく積み直す工事です。
まとめ
今回は、鬼瓦の役割や由来、メンテナンス方法をお伝えしました。お住まいが瓦屋根の方は、劣化症状が悪化し雨漏り等の被害が発生する前に、定期的に点検・メンテナンスされることをおすすめします。
しかしながら、地上からでは屋根の状態は十分に確認できず、ご自身で屋根に上がられるのも大変危険です。街の外壁塗装やさんでは、外壁だけでなく屋根の点検・修理も承っております。無料にて隅々まで点検し、最適なメンテナンスをご提案させていただきますので、長らく屋根の状態を確認されていない方や、何かしらの症状にお気づきの方はぜひ一度、街の外壁塗装やさんの無料点検をご利用下さい。
記事内に記載されている金額は2023年05月12日時点での費用となります。
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