塗装歴のあるスレート屋根点検


以前塗装工事をされてから8年以上は経過しているようで、スレート屋根にも全体的に疎らな色褪せが見られました。細かなひび割れは見られますが、脱落するほどの割れでもないため補修で補強することが可能です。現状雨漏りも起きていませんが、この程度のひび割れで雨漏りを起こす可能性も低い為ご安心ください。屋根材はお住まいの美観性を維持するためと下葺き材の防水紙を保護するためのものですので、素材によって耐久性は異なりますが優れた屋根材だからといって、雨漏りが起きないという事ではありません。


築年数が経過するほどに補修箇所は増えます。塗装のタイミングに合わせて棟板金の釘浮きやシーリング材の補修を行っていきますが、今回は前回補修がしっかりとされていたため棟板金の補修も必要ありません。複雑な屋根形状になるほど、補修もしっかりと行っていく必要がありますのでご注意ください。
最後に縁切り確認です。塗装をされたことのある屋根材には縁切りかタスペーサーの挿入がされています。現在は確実且つ簡単なタスペーサーを使用することが多いのですが、施工業者によってはカッターや皮スキで縁切りをされることもあります。今回点検した際には縁切りがされている箇所が多かったのですが、中には塗料で接着されている場所もありました。縁切りの注意点はこのように、しっかりと作業をしても再度接着してしまう恐れがあるという事です。屋根材間の隙間がなくなってしまうと毛細管現象を起こし、雨漏りに発展してしまいますので、今回の塗装でタスペーサーを設置していきたいと思います。
外壁よりも気になる付帯部の塗膜劣化


続いて外壁と付帯部を見ていきます。前回塗装をされてから窓の改修を行ったことで窓の跡が残っていました。色褪せも見られましたがモルタル壁に発生しやすいクラックはほとんど見られませんでした。定期的にメンテナンスを行っていれば、毎回の塗装工事も最小限の補修だけになり費用を抑えることも出来ます。
そして今回一番のお悩みだとおっしゃっていました軒天や木部の塗膜剥がれです。軒天は外壁に向かって吹いた空気が上昇し当たるゴール地点です。ゴミや埃だけでなく湿気も含んだ風が当たりますので傷みやすい場所です。屋根からの雨漏りでも塗膜は剥がれますが、今回は雨染みも残っていないため経年劣化が原因でしょう。塗装時には剥がれた塗膜を取り除き、通気性の高い塗料で塗り直していきます。カラーベニヤ等耐久性の低い軒天材を使用している場合は、ケイカル板への張替・増張りを検討しても良いでしょう。
木製破風板・鼻隠しの補修方法

こちらは木製の破風板です。昔は木材を使用することが多かったのですが、木材のデメリットは雨水を吸い込み劣化することと、表面塗膜が剥がれやすい点です。屋根や外壁よりも頻繁に塗り直していく必要があるのですが、足場仮設が必要なためそう簡単には行えません。近年は破風板や鼻隠しを頑丈な素材への交換をご希望される方が増えてきておりますが、屋根の構造にも組み込まれていますので交換というだけで大規模な補修となります。


今までは塗装で腐食を防いでいく方法が主流でしたが、一度腐食してしまった破風板は塗装で改善させることも出来ません。そこで現在は木材のメンテナンスを少なくするために、ガルバリウム鋼板等の錆びにくい素材でそのまま被せる補修工事をご提案しております。木材は雨水にふれることもありませんし、鋼板は長期間メンテナンスフリーですので一気にお住まいのお手入れが簡単になります。鼻隠しの板金カバーは雨樋を一度取り外す必要がありますので、雨樋の状態も確認しメンテナンス方法を検討していきましょう。
今後のメンテナンスが簡単になる施工方法はたくさんあります。外装の場合は足場仮設を必要としますのでぜひ塗装の機会にまとめて補修を行うように考えていきましょう。塗装や補修の費用、施工方法に関するご質問等がございましたらお気軽にお問い合わせください、無料点検を承っております。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
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