今回は千葉市稲毛区にある賃貸物件の屋根塗装前点検です。アパートのオーナー様より屋根のメンテナンス方法に関するご相談を頂いた設備会社様が、HPを見てお問い合わせをしてくださいました。アパートやマンションといった集合住宅は建物の規模が大きくなるため補修費用も嵩み、なかなか補修に踏み切れないと頭を抱えていらっしゃるオーナー様も多いかと思います。ただ雨漏り等でトラブルが起きてしまった場合が最も費用も掛かりますし、入居者様へのご迷惑にもなってしまいますので、築年数や建物の様子を確認しながら問題が起こる前にお手入れをしていきましょう。
賃貸物件の塗装前点検


築17年目に突入した全6世帯の入居が可能なテラスハウスです。最寄りの駅から徒歩14分ですが駐車場もある非常に生活しやすい物件ですので、おそらく入居希望者も絶えない事でしょう。建てられてから初めての屋根メンテナンスの様ですので、雨漏りの有無と屋根材の経年劣化を確認し最適なメンテナンスを行いましょう。
2階部分の屋根を見ると中央の棟板金を境に、スレートの色が全く違いますね。周辺建物の環境や立地にもよりますが、北側は太陽光が当たりにくい傾向がありますので最も経年劣化が現れやすい面です。メンテナンスの必要性を判断する際には、最も傷みが目立つ場所を参考に補修を検討していきましょう。
ちなみにこちらの屋根形状は「切妻」と呼ばれる最もシンプルな形になります。入母屋やドーマーを設置することでお洒落な屋根に仕上げることも可能ですが、切妻屋根は雨漏りを起こしにくく、施工費用も抑えることも出来る非常に優れた基本形状です。屋根材を選ぶ必要なく使用出来るというのもメリットです。


屋根材に苔が付着する原因は【塗膜の経年劣化】です。塗膜が劣化したことで屋根材が水を吸い込み、苔や藻を繁殖させる下地を作ってしまっているのですが、苔が付着していない面は水を吸い込んだ後に太陽光によって乾いているからでしょう。しかしだからといって劣化していないわけではありません。吸水と乾燥を繰り返すことで屋根材が浮きや反りを起こし、割れやすくなってしまう危険が高まります。屋根材に苔が付着している以上、塗膜は確実に限界を迎えていますので塗り替えメンテナンスで表面を保護してあげましょう。
築15年を経過している建物は棟板金の状態を要チェックです。板金の釘は徐々に抜けて固定が出来なくなってしまいますので、定期的に打直し、または板金と下地木材(貫板)の交換を行っていく必要があります。台風等の強風時に多く頂くお問い合わせ内容は「棟板金の剥がれ・落下」です。棟板金が外れることで周辺にお住まいの方に心配とご迷惑をかけてしまいますので、小さな不具合を見逃さずに確認しましょう。
屋根材の本来の役割は?


続いては1階屋根ですが、下屋は外壁で日差しが遮られるため大屋根よりも苔や藻の付着が顕著に目立ちます。ひび割れが入った屋根材はいくつか確認できましたが、現状で雨漏りを起こしていなければ塗装は可能です。谷板金周辺のスレート屋根材にはズレがありますので、補修後の塗装になります。屋根材はあくまで美観性の維持と防水紙の保護ですので、ひび割れていてもずれていても、落下していたとしても雨漏りを起こすわけではありません。しかし、屋根材が傷むことで防水紙を保護し続けることが出来なくなってしまいますので注意しましょう。
谷板金は雨漏りを起こす原因になってしまいます

屋根の形状を変えたことで谷板金のあるお住まいがありますよね?屋根の接合部を塞ぐ為に設けられるのですが、実はこの板金部分が錆びることで雨漏りの原因になる事があります。実際に雨漏りが起きてしまうと、周りの屋根材は全て剥がし板金を交換、後に屋根材の復旧を行う必要があり、棟板金よりもはるかに補修の手間・費用がかかってしまいます。腐食が起きないようにステンレス・銅・ガルバリウム鋼板等の高耐久な素材が使用されていますが必ず経年劣化を起こしてしまいます。この中で最も弱いガルバリウム鋼板は塗膜保護により劣化を防ぐことが出来ますので、面倒な補修を余儀なくされる前にメンテナンスを行いましょう。
次回は同時に点検させて頂いた外壁の状況をご紹介したいと思います。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
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