四街道市にて不動産会社様が所有されている中古物件の屋根点検を承りました。屋根材は37年間(1970~2007年)販売されていたセキスイのかわらUです。既に販売中止で在庫もほとんど残っておりませんが、全国で50万棟にも使用されていた屋根材です。かわらUはアスベストとノンアスベスト屋根材がありますがメンテナンス方法は全く異なりますので、今回はかわらUの特徴と補修方法、アスベストが含まれているかの判別方法をご紹介したいと思います。
ノンアスベストのセキスイかわらUを点検


中古物件はメンテナンス中とのことで足場もメッシュシートも掛かっていました。高圧洗浄を行ったのか大屋根のかわらUは塗膜がほとんど残っておらず、塗装もしくは葺き替えが早急に必要な状態でした。耐久性に優れたアスベストが含まれたかわらUの場合も既に築年数が経過しているため、このような劣化が見られることもあるかと思いますが、高耐久のアスベストが含まれている場合は屋根の状態次第で塗装は可能です。
かわらUが多く使用された理由は?


そもそもここまで多くのお住まいに使用された理由は、瓦形状でありながら大判サイズ(横900㎜×縦600㎜)で枚数を必要としないため工期の短縮と、屋根材の継目も少なくなるので雨漏りのリスクも抑えられます。重量は瓦の約1/3で耐震性の向上を図る事が出来、そして屋根カバー工法ができるという非常に画期的な製品だったからです。実際にこちらのお住まいにも割れたかわらUの隙間から下地のスレートが確認できました。屋根を二重にすることで断熱性・遮音性も向上させながらも、瓦のような仕上がりに出来ますのでメリットだらけだと思いますよね。


以前は屋根材に破損が少なかったため塗装メンテナンスをされたようですが、今回は築年数が経過したことで塗膜剥がれ、屋根材の割れが非常に目立ちます。アスベストが含まれていないかわらUは、ビニロン繊維等を代替にしていましたが耐久性に乏しく非常に割れやすい傾向にあります。白く見えている部分は屋根材の素地ですので、雨水を吸い込み劣化が進行し続けてしまいます。こうなってしまうと屋根材を使用することが出来ないため葺き替え工事が必要になってしまいます。しかしここでかわらUでカバー工法を行ったデメリットが発生してしまいます。葺き替える為には既存屋根材を剥がさなくてはなりませんが、2重になっているため単純に屋根材の撤去費が2倍になります。もちろんかわらUのみを剥がしスレートの上にカバー工法を行う事も出来ますが、野地板補修・補強を行いたい場合は全て剥がさなくてはなりませんのでご注意ください。
棟に刻印されているロット番号を確認

アスベストが含まれているかどうかを判断するにはいくつか方法があります。まずは施工年数で、1990年8月以降に施工された場合はアスベストは含まれていません。中古物件やご実家などご自身で把握しきれない場合は、かわらUの棟に刻印されたロット番号を確認しましょう。Xの次の数字が西暦下1桁を表しているようです。今回の場合は1977年、1987年、1997年、2007年といったように施工年数を特定することが出来ます。分からない場合はロット番号を積水化学工業株式会社へ伝えてアスベストの含有率に関しての返答を待ってみましょう。1994年以降に販売されているかわらUは屋根材表面に網目模様がありますので見ただけでも判断が出来ます。
かわらUを塗装したい、メンテナンスをご検討中の方はまず一度屋根材の状態を見させてください。無料点検を行った上で最適なメンテナンス方法をご紹介させて頂きますので、お電話やメールでのお問い合わせをお待ちしております。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
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