前回ブログで点検の様子をご紹介しました八千代市大和田新田のお住まいで屋根塗装工事を施工しました。今回は屋根塗装メンテナンスの一連の流れとスレート屋根材の塗装を行う際の注意点をご紹介していきたいと思います。
屋根塗装メンテナンスの作業工程


まずは足場仮設です。塗装を行う前は経年により付着している汚れや苔を高圧洗浄で洗い流す為、汚れを含んだ水が飛散する恐れがあります。隣家が近い立地のお住まいは必ず、メッシュシートを設置し飛散トラブルを防止しましょう。足場仮設はおよそ半日程かかりますので、その後もしくは翌日から塗装メンテナンスを行います。洗浄を行う際に屋根材の破損や棟板金の浮きを確認し、雨漏りのリスクを判断してから汚れを綺麗に洗い落としていきます。
鉄部は錆止め塗料で劣化を防止


屋根に固定しているアンダーベースは洗浄時に一度浮かせ、洗浄終了後に再度固定し足場の揺れを防ぎます。
棟板金や雪止め等の鉄部は、セメントを主原料としたスレート屋根材と較べ錆びる可能性があります。そこで塗り直す前に錆止め塗料を用い錆の発生を防ぎます。錆止め塗料は金属の表面に皮膜を形成することで、錆の原因となる水や酸素との接触を避ける為に非常に重要な役割を持ちます。錆止め塗料の耐久性はそれほど高く無いため、この上に仕上げ塗料で保護していきます。


下塗りは密着性に優れたマイルドシーラーEPOを使用しました。屋根材への浸透力・固着性が高い為、傷んでしまった屋根材を補強し劣化しにくくします。仕上げ塗料は水谷ペイントのルーフマイルドSi(モスグリーン)です。ルーフマイルドはスレートだけでなく金属系屋根材やモニエル瓦などの乾式洋瓦も塗り直すことが出来ます。水溶性の成分が一切含まれていませんので、高い防藻・防カビ性を発揮し綺麗な状態を維持することが出来ます。
棟板金の下地になる貫板の劣化もチェック


塗装中にスレートの割れや板金の浮きを発見した場合は、随時補修を行っていきます。特に棟板金は風で動き釘が抜ける可能性がある為、初めての塗装工事でも補修・補強を行っていきましょう。ビスがきかない場合は下地貫板が雨水で腐食している可能性がある為、棟板金交換工事を行う必要があります。
最後に上塗りで雨水を吸い込まないよう強靭な塗膜を形成します。屋根塗料にも艶有と艶なしがありますが、艶有の方が汚れが付着しにくいと言われています。徐々に艶は無くなりますが、長期間に渡って傷みにくい屋根を維持することが出来ます。
縁切り作業で毛細管現象による雨漏りを回避

最後に縁切りの確認です。薄いスレート屋根材は塗料で密着することで雨水の排出が出来ず、毛細管現象によって雨漏りを引き起こす可能性が高くなります。そこで塗装中にタスペーサーと呼ばれる部材を差し込んだり塗装後に皮スキ等で縁切りを行い、屋根材の重なりを切って雨水の出口を設ける必要があります。綺麗にするための塗装で雨漏りを起こすことが無いよう、お見積り書に縁切り作業の項目が入っているか等はしっかり確認しておきましょう。
以上で屋根塗装工事は完了です。次回は目地シーリング補修と付帯部塗装の様子をご紹介いたします。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
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