パワーボードの構造としては簡単に言えば軽石のような素材の中に、金網が入って形成されています。
軽石のような素材なので特徴としては、火には強いですが水には弱いです。
この目地部分から水分や湿気が侵入してしまうと、中の金網を錆させ、鉄は錆びると膨張します。
このような隙間を放置し続けると最悪の場合には爆裂と言って、錆びて膨張した金網が中から外壁を押し上げ、パワーボードが欠落してしまう可能性があります。
爆裂を起こし欠落してしまった外壁に対して塗装工事を施工することは困難になるので、その場合はパワーボードごとの交換となってしまいます。そうなると塗装工事をするよりも高額な工事になってしまいますし、爆裂がどのタイミングでどの箇所に発生するかを予測する事は不可能に近いです。
なのでこのパワーボードにおける塗装工事はその爆裂の起因となりうる劣化部分が出てくると、お手入れを考えていただく一つのキッカケとなります。
また塗装工事は決して安価な工事ではありませんが、外壁材の交換となるような大きな工事と比べると、実はコストパフォーマンスの良い工事といえます。
パワーボードのお家は通常、素地のままでしたら外壁材が水分を吸収してしまいますので、新築時になにかしらの塗装を表面に施されています。
今回のお家はリシンという、砂のような塗装を最初に施工されていました。
しかしこの新築時の表面の塗膜は経年により防水性が衰え、最初は雨や湿気を弾いていたのが逆に吸収するようになっていきます。
水分を蓄えてしまうと、苔やカビの発生原因になるので、外壁の汚れは特に日の当たらない北面や風通しの悪い箇所に発生しやすく、実は表面の防水機能が低下してきた一つの目安になります。
今回の瓦の種類は洋瓦という、セメントで形成された瓦です。
表面の色を一色で統一するのではなく、様々な色を混ぜて多彩に見せている洋風なお洒落な外観です。
洋瓦も表面を当然塗装されており、メンテナンスがいらないタイプではありません。
今回のご提案の内容としては、写真で見る限り瓦がずれたり、欠損している箇所もなかったのですがそもそもこの色のグラデーションがムラに見える。(笑)とお客様から言われていたのと、せっかく足場を組むのであれば将来的に必要な屋根の塗装も併せてお見積りを持っていかせていただくこととなりました。
記事内に記載されている金額は2023年06月15日時点での費用となります。
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