4月10日は建物に関する2つの記念日となっています。4(よ)と10(と)の組み合わせで『良い戸』、ドアや引き戸など表す「建具の日」です。また、4月は移動や新生活がはじまる月であり、10(じゅう)の語呂合わせで『住』とし、「インテリアを考える日」にもなっています。家具などのインテリアは配置を考えないと地震の際に凶器になりますから、生活する上での安全を考える上でも重要です。
建具の不具合は閉じ込められる危険あり
数十年前、まだ学生だった頃、実家の洗面所のドアが不具合を起こし、数時間ほど閉じ込められた体験談を紹介したいと思います。建具の不具合は放置しておくと、命の危険に晒されます。
ほとんどの場合、お風呂と洗面所は隣り合っています。冬の寒い日でした。入浴を終え、脱衣所(洗面所)からドアを開けて自分の部屋に戻ろうとしたときです。脱衣所のドアノブを回してもドアが開きません。どうやらドアノブを回しても不具合でラッチボルト(レのような形をしており、ドアが開くのを防ぐ部分)が動かないらしく、閉じ込められてしまったようです。数日前から調子が悪いことは知っていましたが、これは困りました。家族は既に寝ており、大声で叫んでも誰も起きてきそうにありません。試しに叫んでみましたが、全く反応がない状態です。取りあえず、寒くなってきたので風呂に入りなおし、作戦を練ることにします。いろいろと考えた上で、出てきた考えは次のようなものでした。
昔ながらの家で風呂に窓がついてて助かりました。格子はありますが、ドライバーなどの工具は問題なく手渡しできます。問題はどうやって母を起こすかです。ラッキーでした。脱衣所の服のポケットに携帯電話が入っていることを思い出しました。これで家の固定電話をしつこく鳴らせば、さすがに母も起きるはずです。この目論見は見事成功し、数十分後には脱衣所からの脱出に成功。数ヶ月前に違う部屋のドアノブ一式を交換した経験がったので、それも役立ちました。次の日に同じことが起こらないように新しいドアノブに交換しました。
- 1.おそらく、廊下側のドアノブを回してもラッチボルトは動かないだろう
- 2.家には母しかいないので、廊下側からドアノブを分解して取り外すのも無理だろう
- 3.そうなると、24時間の鍵の救急隊みたいなところに電話をかけて来てもらうしかないのだが、田舎なのでそんな業者は近くにいないだろうし、見つけても対応エリア外
- 4.ドアはベニヤを張り合わせたものなので蹴破ることもできるが、それは避けたい
- 5.風呂の窓から外に出るのも可能だが、格子を破壊しなければならないから、それも避けたい
- 6.外から風呂の窓越しに工具を渡してもらえば、分解できるから外に出られる!!
昔ながらの家で風呂に窓がついてて助かりました。格子はありますが、ドライバーなどの工具は問題なく手渡しできます。問題はどうやって母を起こすかです。ラッキーでした。脱衣所の服のポケットに携帯電話が入っていることを思い出しました。これで家の固定電話をしつこく鳴らせば、さすがに母も起きるはずです。この目論見は見事成功し、数十分後には脱衣所からの脱出に成功。数ヶ月前に違う部屋のドアノブ一式を交換した経験がったので、それも役立ちました。次の日に同じことが起こらないように新しいドアノブに交換しました。
これがお年寄りの一人暮らしだったら…
お一人様世代という言葉が出てきて久しい現在です。事実、単身で暮らしているという方も増えています。上記のような建具の不具合がお歳を召した一人暮らしのお家で起こったら、どうでしょうか。私はたまたまその時にたまたま携帯電話を持っていましたが、お家の中で常に持ち歩くという方は少ないと思います。また、私はたまたま暖の取れる風呂場に隣接しているところに閉じ込められましたが、寒い冬に暖の取れないようなところに閉じ込められたとしたら、命に関わります。お家の玄関ドアや窓には防犯のために鍵に拘る人も多いのですが、実はお家の中の建具も生活をする上での安全のため、しっかりと点検をしないといけないのです。古くなってきて開け閉めがしにくい引き戸、調子が悪いドアノブなどはすぐにメンテナンスしてあげてください。また、玄関ドアの鍵などは雨に当たるような場所にあると内部にカビが生えて、鍵が掛からない、鍵が開けられないということもでてきます。毎日のように使うところなので、不具合にはすぐに気付くと思います。異常を感じたら、DIYで直すか専門業者に点検を依頼しましょう。
記事内に記載されている金額は2018年04月10日時点での費用となります。
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