はじめに
住宅の屋根材として使われた「パミール」は、現在では塗装ができない屋根材として知られています。
その理由は、素材自体にある深刻な欠陥に加え、使用年数とともに表面や内部に生じる劣化の進行です。
本記事では、練馬区春日町の実際の住宅で撮影された現場写真をもとに、
・パミール屋根の問題点
・カバー工法をおすすめしない理由
・最善の対処法である葺き替え工事
について詳しく解説します。
パミール屋根とは?
パミールは2000年前後に販売されたノンアスベストのスレート系屋根材です。
アスベスト規制を受けて代替品として登場したものの、構造上の問題により、全国で深刻な不具合が報告されています。
主な症状としては、
・表面の層がミルフィーユ状に剥がれる
・内部に湿気がこもり結露する
・釘や下地材が腐食する
などがあり、外見だけでは判断できない劣化が内部で進行していることがほとんどです。
塗装できない理由
パミール屋根は、表面の塗膜が剥がれやすく、どんな高性能な塗料を使ってもすぐに剥離します。
劣化した素材は塗装との密着性がなく、施工しても短期間で再劣化してしまいます。
以下の画像のように、ミルフィーユ状に層がめくれた屋根材は典型的なパミールの劣化例です。

内部結露と構造劣化の実態
パミールは水分を含みやすい素材でできているため、内部に結露が溜まりやすい構造です。

結露が蓄積されることで、屋根材を固定している釘がサビるという二次被害も発生します。

これにより、屋根材が緩み、強風で飛ばされるリスクが非常に高まるのです。
カバー工法は逆効果になることも
パミールの劣化対策として、屋根カバー工法(重ね葺き)を提案されることがあります。
しかし、街の外壁塗装やさんでは、この方法をおすすめしていません。
なぜなら、
・劣化した屋根材の上に新しい屋根材を被せても内部劣化は進行し続ける
・結露の逃げ場がなくなり、湿気がこもって下地が腐食する
・下地が弱っている状態では、新しい屋根の耐久性も確保できない
からです。
以下のように、谷板金周辺のように水が集中する場所では、すでに大きな劣化が発生している可能性もあります。

また、屋根の端部では素材がバラバラに剥がれ落ち、防水性能が失われていることも確認されています。

最も確実な解決策は「葺き替え工事」
パミール屋根の本質的な解決には、屋根材をすべて撤去して下地を補強する「葺き替え工事」が最適です。
葺き替え工事によって、
・雨漏りリスクをゼロに近づける
・腐食した下地を一新できる
・今後のメンテナンスも軽減できる
など、長期的に見ても大きな安心とコストメリットが得られます。
まとめ|パミール屋根は早期の判断と対応が重要
今回、練馬区春日町の住宅で確認されたパミール屋根の劣化症状は、すでに塗装やカバー工法での補修が通用しない段階に達していました。
街の外壁塗装やさんでは、こうした屋根に対し、丁寧な現地調査と的確な診断の上、根本から解決するご提案を行っています。
「見た目は普通だけど、心配…」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
放置すれば雨漏りや建物全体への影響も出るため、早期対応が何より重要です。
記事内に記載されている金額は2025年06月07日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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