外壁塗装でどこまでできるの?
外壁・屋根塗装に使われる塗料は、メーカーの努力により日々進化しています。それらの塗料を使用し塗り替えを行うことで、塗り替え前よりも汚れにくい外壁、涼しい・暖かい室内環境などを実現することができるようになりました。
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汚れへの耐性や、耐用年数などの基本的な性能の向上はもちろんのこと、遮熱・断熱といった居住空間の快適さの向上など、現在の塗料に備わる性能は計り知れません。各製造メーカーの努力によって、塗料までもが私たちの生活に大きく影響を与えるようになりました。
これらの塗料を一括して高性能塗料と呼びますが、『高性能』とだけあって万能でどんなことにも対応できるイメージがあるのではないでしょうか?塗装業社もこのイメージを利用して、『高性能塗料であれば、安心です』『この程度の問題であれば、高性能塗料を使えば解決できます』と出来もしないことを提案してしまうケースがあります。高性能塗料は一般的な塗料に比べて値段が高く、工事単価を上げることができるため契約金額のみを重視した業者がこのような提案をしてくるのです。 本記事をご覧いただくことで、高性能塗料について深い知識が得られ、外壁塗装の際に最善の選択ができるようになりますよ!
外壁塗装によって何ができるの?できないの?
外壁塗装によって、現在のお住まいが抱える問題を解決できることは確かに多いです。しかし、全ての問題を解決できるかどうかと言われると、それは違います。外壁塗装・屋根塗装によって解決できる問題とそうでないものについて理解することが、外壁塗装で失敗しないための第一歩です。
各項目をクリックで詳細をご覧いただけます。
基本編 | 機能編 |
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できること | ||
できないこと |
屋根・外壁の防水性能の回復
屋根・外壁の防水性能の回復
スレート・金属などの屋根材、窯業系・金属サイディングは工場出荷時に、モルタル外壁については現場で塗装されることが主です。この塗膜には防水性能があり、屋根材や外壁材を雨から守っています。しかし、塗膜は経年劣化を起こしてしまいます。その結果、屋根材や外壁材は吸水するようになり、最悪の場合は雨漏りなどのトラブルを引き起こすケースもあります。
塗装工事は、防水機能が低下した屋根・外壁を塗り替えることで、機能を回復させることがまずひとつ目の目的です。
建物の見た目を美しく
防水機能が低下してくると同時に、屋根や外壁は汚れやすくなってきます。また、汚れが蓄積しやすくなるため、以前に比べ目立ってしまいます。さらに、防水機能の低下によって表面が湿ってしまい、コケ・藻・カビなどが繁殖しやすくなります。これらも、汚れと同様に建物の見た目を損ねる原因です。
外壁塗装の際は、まず外壁の表面に付着した汚れやコケ・藻・カビを綺麗に洗い流します。その上から塗り替えを行うことで、お住まいの外観を新築同様のキレイな状態に回復させることができます。
コケ・藻・カビの防止
外壁・屋根塗装に使われる塗料のほとんどに、コケ・藻・カビの繁殖を防ぐ薬剤が含まれています。特にコケ・藻・カビを防止するのに特化した塗料もあれば、最低限の性能に留められるものもあります。
使用された建物の周囲の環境にもよりますが、塗り替えてから数年程度コケ・藻・カビを防ぐことができるもの、それ以上の期間発生を防ぐことができるものなど様々です。
外壁塗装の本来の目的は、防水や見た目の維持でした。現在は、これらの状態をより長く保つための低汚染塗料というものが存在しています。
他にも、夏場に室内温度の上昇を抑える効果のある遮熱塗料、夏場は涼しく・冬場を暖かく過ごすことができる断熱塗料も流通しています。近年は、これらをはじめとする塗料の発展によって、外壁の塗り替えで快適な生活を手助けすることができるようになりました。
低汚染塗料でキレイが長続き
汚れが付着しにくく、浸水性の塗膜によって雨を受けることで汚れが堕ちていく仕組みを備えた塗料が存在します。メーカーや塗料によって呼び方は様々で、『超低汚染塗料』『防汚塗料』として認識されています。
汚れの原因の中には、塗膜を劣化させるものもあります。これらが雨によって洗い流されることで、外壁をキレイな状態で長い間保つことが可能になりました。
遮熱機能
屋根・外壁などに太陽が当たると、赤外線を吸収するため建物の表面温度が上昇します。この熱が壁を伝って室内に放射されるため、お部屋の温度まで上がってしまいます。
遮熱塗料は、赤外線を効率的に反射する特徴を持つので、建物の表面温度が上昇することを防ぐことができます。
表面温度が上がりにくいため、室内への熱放射も抑えることができます。室内の温度上昇を抑え、夏場のお部屋の温度を従来よりも最大で3℃ほど低下させることが可能です。
断熱機能
前述したように、太陽光は建物の表面温度を上昇させてしまいます。断熱塗料には、この熱が伝達するスピードを遅くする効果があります。
金属は熱伝導性が高いです。これは、熱を伝えやすい性質を持っているということです。それに対して陶器は熱伝導性が低く、熱を伝えにくい材質であると言えます。陶器でできたマグカップに熱いコーヒーを入れて飲めるのは、熱伝導性が低く取っ手に熱が伝わってこないためです。
お湯がずっと一定温度を保ち、熱いままであればいつか取っ手も熱くなります。しかし、お湯は外部からのエネルギーを受けない限り(火にかけるなど)、必ず冷めますよね。冷めると伝わる熱も少なくなるため、いつまでも取っ手を握っていられるというわけです。
この仕組みを活かし、応用したのが断熱塗料です。断熱塗料の多くが、陶器の主成分であるセラミックを含んでいます。
光触媒で空気をキレイに
塗料の顔料に含まれる酸化チタンは、光が当たるとOHラジカルを発生させます。OHラジカルは、いろいろなものを分解する性質を持っています。
OHラジカルは、その名の通り水素Hと酸素Oから構成される物質です。様々なものと結びつき、強い酸化力で分解してしまうという仕組みです。塗膜が劣化してしまう原因のひとつが、このOHラジカルなのです。
この性質を逆手に取り、活用したのが光触媒塗料です。OHラジカルは塗膜を分解してしまいますが、光触媒塗料は違います。空気中の有害物質と結びつき、これを分解することで無害に変えてしまう優れものです。
外壁塗装の本来の目的は、防水や見た目の維持でした。他にも、先述したようなお住まいの快適性を確保することも目的のひとつになっています。
これら以外は、塗装の目的としては挙げられません。当然ですが、目的外のことを達成することはできないのです。
雨漏りの改善
『外壁塗装はいかがですか?』と訪問営業をする業者も少なくありません。その時に営業トークとして使われるのが「外壁塗装や屋根塗装によって、雨漏りが止まります」というものです。冷静に考えるとあり得ません。ここまで本記事を読み進めていただいた方でしたら、お分かりいただけるかと思います。
確かに、塗装の目的は防水性を保つことでした。しかし、雨漏りの原因は、瓦がズレている、外壁にヒビが入っているなど、根本的な解決を必要とすることが多いです。また屋根の下に設置されている防水紙に破損があったり、シーリングが破断している場合もあります。
いくら塗装を施しても、これらの問題を解決しない限り雨漏りの改善は見込めないため、雨漏りが発生してしまった場合は塗装ではなく別の工事が必要です。
ヒビや亀裂の補修
幅が0.3mm未満のヘアクラック程度であれば、弾性塗料でそのまま塗りつぶしてしまうことも可能です。しかし、それ以上の幅や大きさのヒビに関しては補修が必要になります。専用の樹脂などで隙間を埋めないと、後から水が侵入して雨漏りしたり、外壁の内部まで腐らせてしまう可能性があります。
また、クラックの幅が0.3mm以上の場合、上から塗料を塗ってしまうとぱっと見ではわからないことがあります。しかし、塗料の下は隙間なので下地がありません。クラックに沿って塗装が凹んでしまうと、塗装面に不自然なラインが現れてしまうことがあります。
これでは、建物の外観をキレイに保っているとは言えません。雨風から建物を守るといった、外壁や屋根の本来の機能や目的も失ってしまいます。クラックの補修には、塗装工事ではなく別の工事が必要です。業者から受け取った見積書に記載がない、「ヒビの補修はサービスです」などの言葉には気をつけた方が良いでしょう。
屋根材や外壁材に原因がある場合でも、それらのクラックなどの補修は塗装工事とは別の工事や工程となります。
冷房が必要ないほどの遮熱
いくら遮熱塗料で塗り替えを行なっても、極端に涼しい地域や未曾有の冷夏でもない限り夏場のエアコンは必要です。エアコンを完全に使用せずに快適に暮らせるほど、室内の温度上昇を抑えることはできません。
遮熱塗料で実現できる室温の低下は、前述したように3℃程度が限界です。遮熱塗料によって電気代を節約するというのは、『エアコンの稼働率を下げる』『極端な温度設定は不要』というところからです。
決してエアコンを使わずに、光熱費をゼロにするような施策ではありません。
空調が不要になるほどの断熱
たとえ断熱塗料で外壁塗装を行なったとしても、冷暖房の使用をゼロにすることはできません。
断熱塗料を使えば、1年間に最も空調を使用する夏と冬の光熱費が削減できます。したがって、年間で見ると大幅な節約が見込めるでしょう。
しかし、冷暖房を全く稼働させないというのは現実的ではありません。未曾有の異常気象でもない限り、快適な生活のためには空調に力を借りることが必要です。
結露をゼロにする
結露は、建物の内部と外部の温度差によって発生します。空気中に漂う水蒸気が冷やされ、液化して窓や壁などに水として現れるのが結露です。
窓ガラスやその周りの冊子が結露しているのを見たことがある方は多いのではないでしょうか?その理由は、温度差が最も激しいからです。
窓やその周辺には、断熱塗料を塗ることはできません。そのため、どうしても温度差が発生しやすくなってしまいます。
断熱塗料で外壁塗装を行なった場合、その効果によって結露が発生しやすくなることがあります。その理由は、室内と屋外の温度差が以前よりも大きくなってしまうためです。
窓ガラスに塗布する断熱材や、市販される結露防止のためのテープなど、状況に応じた対策が必要になってきます。
高性能塗料は魅力的だが万能ではない
いかがでしたか?高性能塗料は、その機能や効果を大袈裟に伝えられがちです。しかし、特定の機能や性能が高いことはあっても、全てに効く万能薬ではありません。
遮熱塗料や断熱塗料の効果の目安とされる『3℃』の温度変化も、人によって捉え方が異なり、気温、湿度、室温などの要素によっても感じ方は大きく変わります。
30℃の部屋が27℃になれば、おそらくほとんどの方が涼しく快適に過ごすことができるようになるのではないでしょうか。しかし、27℃が24℃になってしまうとどうでしょうか?
代謝の良い男性や若い方なら『涼しいな』と感じることでしょう。しかし、女性や高齢者のかたは『肌寒いな』と感じてしまうのではないでしょうか。
この『3℃』という温度変化は、セールストークには打って付けです。営業マンによっては自分達の都合のいいように伝えてしまい、誤解を生んでしまうこともあります。彼らの言葉を決して鵜呑みせず、ご自身で得た知識を元に情報を疑い、正確なご判断をすることが大切です。
塗装・塗料のことでお悩みの際は街の外壁塗装やさんにご相談ください!
街の外壁塗装やさんは無料で点検からお見積りまで承っております。
『せっかくなら汚れのつきにくい防汚塗料を使いたい』
『電気代を抑える断熱塗料について気になる』
『外壁塗装をしたいけれどコストをできるだけ抑えたい』
という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。お客様がリフォームで後悔されることがないよう、我々街の外壁塗装やさんが誠意をもってご提案・工事をさせていただきます!