階段やベランダ、屋上から転落を防止するために取り付けられている手すりや鉄柵。
階段の手すりは足腰が不自由な人の階段の昇り降りの補助をしてくれて、敷地の境界に設置されている鉄柵は関係者以外の立ち入りを禁止する抑止効果をもたらします。また建築基準法では人が出入りできる屋上には安全のために高さ1.1m以上の柵か手すりを設置しなくてはいけないとい定められており、私たちの安全を守る重要な設備です。
手すりや鉄柵はキッチンや浴室などとは違いあまり目立たない設備ですが私たちの安全を守るためになくてはならないものと言えます。
多くの建物の手すりや鉄柵は鉄製の物が設置されていますが、最近は塗装の必要がなく錆びないアルミ製も増えています。
しかしデザイン性の高さや強度など鉄製の手すりや鉄柵にはアルミ製には実現が難しいメリットが存在するため根強い人気があるのです。ただ鉄製の手すりや鉄柵はアルミと違って塗装による定期的なメンテナンスが必要となります。
手すりや鉄柵というのは建物の外に設置されているものがほとんどですので紫外線や雨の影響を日夜受けており、それらによる劣化は避けようがありません。
皆さんの中でも手すりや鉄柵の劣化と聞くと錆びてボロボロな状態を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。錆びて劣化した手すりや鉄柵は想像しただけでも「危険」だとわかると思います。
日々私たちの安全を守り、安心を与えてくれる手すりや鉄柵だからこそ定期的にメンテナンスを行い少しでも健全な状態を維持したいものです。私たち街の外壁塗装やさんでも手すりや鉄柵のメンテナンスのご依頼・ご相談は随時承っておりますのでお気軽にご相談ください。
こちらの記事では手すりや鉄柵に塗装によるメンテナンスが必要な理由と劣化がどのくらい進んでいるかのサイン、DIYによる塗装メンテナンスの可否、塗装の手順などを詳しく解説していきます。手すりや鉄柵の塗装に関する情報を総合的に学んでいただける記事となっておりますのでぜひ最後までご覧いただき参考にしてみてください。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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手すり・鉄柵を放置しておくのは大変危険です
私たちが普段生活される環境の中で、ベランダや階段などに設置されている手すりや鉄柵は様々な目的で設置されています。階段の手すりであれば階段の昇り降りをする際に掴まることで昇り降りを楽にしてくれますし、屋上などの鉄柵は誤って転落しないように設置されているものです。そのように日常生活で何かと私たちを助けてくれる手すりや鉄柵も、定期的に塗装によるメンテナンスを行うことが大切です。
そんな塗装メンテナンスが必要な手すりや鉄柵をメンテナンスを行わずに放置したらどうなるのでしょうか?
順序立ててご説明していきますと最初に経年劣化により塗膜が剥がれます。すると塗膜が剥がれた部分は鉄が露出し雨により錆びつき、徐々に腐食していきます。腐食は鉄の強度を弱らせ、最終的には錆が鉄全体に広がり脆くなりボロボロと崩れてしまうのです。
皆さんの周りに築年数が古く、あまりメンテナンスもされていないようなアパートや古びたビルなどはありませんか。多くの方がそういった古いアパートやビルで錆びた手すりや鉄柵を見たというご経験はないでしょうか?
錆が酷く進行した手すりや鉄柵を見て、「体重をかけたら転落しそう」「掴まったら崩れそう」と感じ、もはや本来の役割を失ってしまった状態に不安を覚える方も多いです。
日頃私たちの安全・安心を守ってくれる手すりや鉄柵が腐食し、本来の機能を失ってしまうと、命を落とす危険もある重大な事故につながる危険性もあります。
そんな危険を回避し、ご自身、ご家族、また多くの利用者の安全を守るために手すりや鉄柵を定期的にメンテナンスし劣化を防がなくてはいけません。
アルミ製の手すりは基本的には塗装しなくても耐久性に問題なし
最近の新しい建物では鉄製の手すりや鉄柵ではなくアルミ製の手すりや柵が設置されている場所も増えてきました。もし皆さんのお住まいや所有されているアパートやマンションにアルミ製の手すりや柵が設置されている場合、塗装が必要なのでしょうか?
答えは不要です。冒頭でもご紹介しましたがアルミ製の手すりや柵には塗装は必要ありません。
アルミは空気中の酸素と結合しやすいという特徴があります。そのためアルミは空気に触れることで薄い酸化被膜を生成し、素材自体が非常に錆びにくいとされている物質なのです。
さらにアルミの表面を保護するためにアルマイト処理という処理を行うことで、塗装しなくても劣化しにくく、表面に汚れが付着しても水で簡単に流れるという特性もあるのです。そのためアルミ製の手すりや柵は塗装しなくて問題はありません。
そしてアルミに塗装が必要ない理由はもう1つあります。それはアルミに塗装を施しても長持ちさせることができない(画像と一貫性を)からです。ただ、中にはアルミの手すりや柵を設置して「アルミそのままの色だと建物のイメージに合わないから塗装したい」「目立つ傷がついてしまったので隠すために塗装したい」と希望される方もいらっしゃいます。ご安心ください、塗装を維持することが難しいというだけでアルミは決して塗装できないわけではありません。
アルミ塗装に適した塗料を使用し、適切な下地処理を施せばアルミ製の手すりや柵も塗装することが可能です。
ここまで、何故手すりや鉄柵には定期的なメンテナンスが必要なのかをご説明してきました。事故というのはいつどこで起こるかわかりません。しかし日々の点検で事故を回避できるならそうしたいと思う方がほとんどのはずです。そうなると今度は具体的な塗装の方法や何年を目安に塗装すればいいのかという点が疑問として挙げられるのではないでしょうか。
まず耐用年数ですがこれは一般的な外壁塗装と異なります。手すりや鉄柵などの鉄部の塗装の耐用年数は5年程度です。そのため5年に1度は塗装が必要と覚えておいてください。
ではその耐用年数の目安が過ぎるとどうなるのかというと、序盤でもご紹介しましたが塗膜が劣化し徐々に剥がれていきます。塗膜が剥がれると鉄部が露わになるため防水性が失われ、鉄が露わになった手すりや鉄柵はあっという間に錆びついていき腐食するのです。それを防ぐため、劣化が表れる前のタイミングで塗装をした方が手すりや鉄柵の耐久性を維持できます。
また次にご紹介するような劣化のサインが表れてきた時は、目安の年数が経っていなくても塗装を検討した方が良いです。
触ってみて手に白い粉がつく(チョーキング現象が起きている)
手すりや鉄柵の塗装が劣化してくると「チョーキング現象」という症状が表れてきます。このチョーキング現象は白亜化とも呼ばれ、塗装した表面に白い粉が浮かび上がることです。触れるとその白い粉が付着します。これは塗料に含まれる色素、顔料が劣化して粉状になることで起きる現象で色によっては白ではなくその塗料の色の粉が浮かび上がる場合もあるのです。
手すりや鉄柵に触れて粉がつくようになったら塗装メンテナンスを検討する時期だと考えて良いです。階段の手すりはつかまって昇り降りし、ベランダの鉄柵には手を掛けたり天気の良い日に布団を干すこともあります。そういった時に毎回粉がついていては日常生活に支障をきたしてしまいますよね。
劣化によって塗膜が剥がれ下地が露出している
鉄製の手すりや柵に発生しやすい劣化の兆候としてよく見られるのが、塗装が剥がれて下地の鉄が露出するというケースです。塗装によって手すりや鉄柵を保護している膜のことを「塗膜」と呼びこの塗膜が錆や腐食から手すりや鉄柵を守っています。
手すりや鉄柵の塗膜が剥がれるということは塗膜が寿命を迎えていると考えて構いません。その場合は塗装メンテナンスをご検討いただくことがおすすめです。
錆びが発生している
鉄が弱る最大の要因は錆びです。
鉄以外にも様々な金属に耐久性の面で悪影響を与える錆びは放置すると金属全体に広がっていき、やがてそれは腐食へつながります。最終的には金属をボロボロにし、錆びた金属は触れただけで崩れてしまうのです。
錆びてボロボロになってしまうと手すりや鉄柵はその役割を果たすことができなくなります。そうすると交換しなければいけませんが、交換となるとただ塗装するよりも費用がかかります。そのため手すりや鉄柵が錆びてボロボロになる前に、塗膜の剥がれを発見した段階で塗装メンテナンスを検討することが最善です。
手すりや鉄柵などは様々な場所で目にすることも多く、身近な存在であるがゆえに「自分でも手すりや鉄柵の塗装くらいならできそう」と感じる方も多いのではないでしょうか。ホームセンターで塗料と刷毛を買って塗装してしまえば費用もさほどかかりませんし、気分転換になることもあります。
しかし簡単そうに見える手すりや鉄柵の塗装も実は非常に難しいのです。ここからは手すりや鉄柵の塗装が何故難しいのか、その理由をご紹介していきます。
難しい理由その1:下地調整には熟練の技術が必要だから
手すりや鉄柵の塗装をDIY感覚で行うことが難しい理由の1つが下地調整の難しさです。
下地調整とは塗料を塗る前に塗装する部分のコンディションを塗りやすいように整える作業のことです。手すりや鉄柵など鉄部の塗装では下地調整を正しい知識と技術で行うことが非常に重要で、これができないと塗装しても塗料を塗った部分にしっかり塗膜が形成されず、すぐに剥がれてしまう恐れがあります。
鉄製の手すりや鉄柵の下地調整には「ケレン」という方法があります。ケレンは、やすりなどで塗装する部分の表面を磨き錆や古い塗膜を落とし、鉄そのものを剝き出しにする作業です。発生して間もない錆であれば手でやすりを持って磨けば落とせますが時間が経った錆は手では落とせません。そういった場合は電動工具で錆を落とします。
難しい理由その2:適した塗料選びが難しいから
DIYでの手すりや鉄柵の塗装が難しい理由の2つ目がその部材に適した塗料を選ぶことが難しいからです。
一口に塗料と言っても種類が豊富でホームセンターへ行っても1つの色でも何種類もの塗料が取り揃えられています。屋根塗装用や木材塗装用、鉄塗装用など例にあげてもバリエーションは非常に豊かです。ご自身で塗装を行う場合、どのような塗装をしたいかによって選ぶべき塗料は異なります。
せっかくメンテナンスで塗装をするのであれば塗料も耐久性のある塗料を選びたいものです。そのように考えていくと「ホームセンターで売っていない」「耐久性も優劣がありどれが最適かわからない」といろいろ悩みが浮かんでくることもあります。このように最適な塗料を選ぶことが難しい点もDIYによる塗装をおすすめしない理由なのです。
難しい理由その3:危険を伴う場合もあるため
手すりや鉄柵の塗装というのは外壁や屋根などの塗装を行う際に併せて行われるケースが多いです。例えばお住まい全体の外壁塗装を行う場合、お住まいを囲むように足場を設置して塗装を行うので、同じ足場を使えば手すりや鉄柵も塗装しやすい状況になっています。
しかしDIYで手すりや鉄柵だけ塗装する時に足場を仮設することなどまずありません。足場がなければ手すりや鉄柵をしようとしてもどうしても塗装できない箇所も出てきますし、何より手すりや鉄柵は高所に設置されている場合が多いため非常に危険です。そういった安全面でもDIYでの塗装はおすすめできません。
ここまで、手すりや鉄柵の塗装のポイントを見てきましたが最後に実際に塗装をする際はどのような順序で作業を行っていくのかをご紹介します。
① 塗装部分の洗浄・清掃
手すりや鉄柵の塗装工事はまず塗装する部分の洗浄からはじめます。その理由は塗装面に汚れや砂ぼこりなどが付着していると塗膜が塗装面にしっかり密着しないからです。
塗膜が密着しないと塗装後、すぐに塗膜が剥がれてしまいますのでそういったトラブルを未然に防ぐためにも塗装面の汚れや付着物などはしっかり洗い流し綺麗な状態にする必要があります。
②ケレン(下地調整)
どれだけ高性能な塗料を準備しても下地調整、ケレンが適切に行われなければせっかくの塗料が効果を発揮できません。
先ほどもご紹介しましたがケレンは塗装する部分の元々の塗膜や錆を落とす作業です。ケレンをすることで塗装後の錆の拡大を抑制して、塗料の密着性を高め、塗料の効果を十分発揮させることができます。
ケレン作業の後は、塗装を行う前に必ず必要箇所の養生を行いましょう。
③下塗り(サビ止め処理)
ケレンが終わったらいよいよ塗装を行います。
手すりや鉄柵の塗装は1回塗って終わりではありません。外壁塗装などでも同様ですが手すりや鉄柵の塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の計3回行います。
最初の下塗りでポイントとなるのが使用する塗料です。手すりや鉄柵の塗装は錆びなどが発生しないようにするものですがその錆を抑制するためにも下塗りで錆止め効果のある塗料を使用します。上塗り塗料は見栄えを重視しますが見た目にはわからなくなる下塗り塗料は美観よりも錆止め効果など機能性を重視した方が効率的です。
④中塗り
下塗りが完了し塗料が乾燥したら次の工程は2段階目の中塗りです。この中塗りと上塗りでは基本的に同じ塗料を使用し塗装していきます。下塗り塗料と区別して「上塗り塗料」と呼ばれることもあります。
⑤上塗り
2段階目の中塗りも完了し乾燥を終えたら最後の上塗りとなります。上塗りは直接人目に触れるためできるだけ綺麗に仕上げることが重要です。複雑な形状の部分でも塗膜の厚みが均一になるようにローラーや刷毛を使って仕上げましょう。
錆びによる腐食が進行している場合の塗装について
鉄製の手すりや鉄柵が錆ついた状態で長年放置された状態に塗装のご依頼をいただくこともあります。
手すりや鉄柵の錆が進行し腐食が激しくなり、穴が開いていたり折れかかっていたりするような元の形状から著しく変化があるような状態では塗装によりそれを補修することはできません。しかしそのために手すりや鉄柵を全て交換するのも高額な費用が掛かってしまいます。
私たち街の外壁塗装やさんではこのような場合、溶接により部分的に補修をすることが可能です。部分補修であれば全交換ほど費用は掛からず最小限の費用で設備の機能を保つこともできます。点検、ご相談は無料で承っておりますのでお気軽にご相談ください。
手すりや鉄柵の塗装メンテナンスは外壁塗装と同時に行うことも多いです。高所作業がほとんどの手すりや鉄柵と外壁の塗装メンテナンスを同時に行えば足場の仮設費用が節約できるため余計な費用を抑えることができます。
同時に行えれば良いとは思うものの鉄部の塗装の寿命は外壁に比べて短いのが宿命です。そのため外壁と鉄製の手すりや鉄柵のメンテナンスのサイクルはずれてしまうのも仕方がないことでしょう。いくらメンテナンスのサイクルがずれるからと言って手すりや鉄柵の塗装の剥がれによる劣化を見逃していては安全面で機能を維持することができなくなります。
今皆さんのお住まいに設置されている手すりや鉄柵の塗装は必要かどうか、手すりや鉄柵だけの塗装は依頼できるのかなど依頼前の検討段階で悩む方もいらっしゃいます。私たち街の外壁塗装やさんでは外壁とセットでの塗装はもちろん、手すりや鉄柵のみの塗装のご依頼も承っております。点検やご相談、お見積りの作成は無料ですのでお住まいのことでお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。
鉄製の手すりと階段をセットで塗装が必要という場合でも承っておりますので併せてご相談ください。
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鉄製の手すりや柵は塗膜が剥がれ錆が進行すると腐食により折れたりボロボロと崩れたりする危険性があります。
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手すりや鉄柵を安全かつ綺麗な状態に保つためにも定期的なメンテナンスが必要です。
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鉄部の塗装は5年程度で耐用年数を迎えます。5年を目安に塗装を行いましょう。
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チョーキング現象や塗膜の剥がれ、錆の発生などは塗膜劣化の兆候です。塗装を検討しましょう。
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下地調整や塗料選びの難しさという観点からDIYによる手すりや鉄柵の塗装はおすすめできません。
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手すりや鉄柵を塗装する際の施工手順は①洗浄②ケレン③下塗り④中塗り⑤上塗りです。
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錆つきが酷く塗装では補修不可能な劣化は溶接による補修が必要な場合もあります。
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街の外壁塗装やさんでは手すりや鉄柵のみの塗装も承っております。ご相談、点検は無料ですのでお気軽にご相談ください。