「どうやら棟板金が浮いてしまったようですので、点検してほしい」とのご相談をいただきましたのは、藤沢市葛原のお客様で雨漏りする前に見て欲しい、という内容でした。どうやら通りかかりの業者からご指摘を頂いたそうです。屋根に上って見てみると、確かに棟板金が浮いているところもありましたが、気になるところはそこではありませんでした。過去に2回ほど塗装工事をしていたそうですが、スレートの重なり部分が塗膜で覆われているのです。重なり部分は隙間があいていないと、雨が降った時にスレートの裏側に雨水が溜まって雨漏りの原因になります。今回はスレートの縁をきってから塗装工事を行いました。塗装の色はもとの色と同系なのですが、艶が蘇ったので非常に綺麗に仕上がりました。撥水性も戻って雨漏りの心配も無くなりました。
お客様の屋根は化粧スレートを使用されています。築28年が経過していますが、10年ほど前にも塗装工事を行っているとの事です。しかし前回塗装からでも10年経過しているので、塗膜の劣化が進んでいます。塗膜の劣化により緑だった屋根が白っぽくなっています。勾配は比較的緩やかなのですが、表面がズルズルと滑る状態でした。指で触ると、べっとりと緑の塗料が付きます。チョーキングという症状です。チョーキングが出ると、撥水性が落ちた来た証拠ですので、塗装の時期のサインになります。
塗膜の劣化具合も心配ですが、それ以上に心配なのは、本来別々のスレートが前回の塗装により塗膜に覆われて隙間が塞がっています。雨水は横からの強風でもスレートの隙間に入り込んでしまうので、入り込んだ雨水を逃がす「道」が必要となります。このように塗装で覆っていしまうと逃げ道を失い、下地材へと浸透してしまい、最悪雨漏りになってしまうことがあります。そうならないためにも隙間を作る「縁切り」という作業が必要となります。
さらに棟板金を見てみます。ここが、お問い合わせのきっかけとなった場所です。通りすがりの業者から「棟板金が浮いていて危ないですよ」と指摘されたそうです。実際に見てみますと、釘が若干浮いているのが分かりますが遠くから見て浮いていると判断できるほどではありませんでした。しかし貫板の状態からも、築年数からいってもそろそろ全面交換する時期に来ているのでこの機会に一緒に交換したほうがいいでしょう。
足場を設置した後、既存の棟板金と下地の抜き板を剥がします。経年によって大分貫板が痩せていて、雨染みによって黒ずんでいるところもあります。下地の板を新しく交換します。
新しくガルバリウム鋼板製の棟板金を下地の貫板に被せて、横からステンレス製のビスで固定していきます。釘ではなくビス止めにする事で、抜けにくくなり棟板金が浮くのを防ぎます。これで交換工事の完成です。
高圧洗浄で屋根の汚れと古い塗膜を落として行きます。水圧で汚れた水が丸く浮き上がっています。水圧を調整しながら汚れを落としていきます。
スレートの縁切り作業に移ります。塗膜で覆われていたスレートの重なり部分に切れ目を入れてから、縁切り用のタスペーサーを入れます。切れ目を入れると水がじわっと染み出てきます。雨漏りする可能性のある部分ですので、一枚一枚しっかりと施工していきます。
いよいよ塗装工事に移ります。下塗り塗料には、
ベスコロフィラーを使用しました。傷んだスレートを修復する厚塗りの下塗り剤で、がさついたスレートの表面をツルツルにします。
仕上げの塗料は、
ファインパーフェクトベストです。劣化の原因であるラジカルを抑える効果がある為に、非常に耐久性の高い塗料です。
仕上げ今までと同じグリーン系ですが、彩度を落とした落ち着いたグリーンを選びました。仕上げの塗装の1回目、中塗りが終わり、充分に乾燥させてから仕上げ塗装2回目を行います。中塗りと上塗りでは色の出方が全く違います。充分に乾燥させて塗膜の厚みが増しましたので、光沢が違ってきます。塗装は2回塗りが基本なのですが、2回塗ることで塗料の持つ性能を最大限に発揮してくれる様になります。
最後に複数名のスタッフにより総チェックを行い、塗り残しや塗装による汚れがないか確認し、お客様にご確認いただいて竣工となります。色褪せてくたびれた屋根が美しく蘇りました。棟板金も同じ色に仕上げているので、落ち着いた屋根の雰囲気になりました。光の当たり方で色々な見え方が楽しめます。屋根や外壁の塗装に関しては私達街の外壁塗装やさんにお問い合わせください。
記事内に記載されている金額は2021年03月28日時点での費用となります。
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