
「ベランダの床から雨漏りしているので、一度見てもらえませんか?」
上天草市にお住まいのお客様からのご相談をきっかけに始まった今回の工事では、ベランダ防水・外壁塗装とあわせて、住まいの付帯部もまとめて塗装しました。対象は軒天井・破風板・雨樋・屋根板金・戸袋・雨戸の6箇所。
付帯部は素材が木部・鉄部・樹脂と多岐にわたるため、それぞれに適した塗料を使い分けています。
本記事では、上天草市の付帯部塗装 施工事例として、素材別の塗料選定と仕上がりを詳しくご報告します。
使用材料
水性ケンエース、ミッチャクロン(雨戸・戸袋)/1液ハイポンファインデクロ(屋根板金)、ハイパーリアクターコート無機
施工期間
20日間(外壁塗装・付帯部塗装・ベランダ防水を含む工事全体)
工事費用
250万円(外壁塗装・付帯部塗装・ベランダ防水を含む工事全体)
1.担当者の紹介|経験15年以上の代表職人が対応、安心と信頼の技術力

今回の工事を担当させていただいたのは、弊社代表の富野誠です。
塗装業界での実務経験は15年以上を数え、現場で培ってきた確かな技術と知識でお客様の住まいを守ってきました。
国家資格である「1級塗装技能士」を保有しており、塗装に関する高度な知識と技能が国に認められた証です。
「お客様の大切な住まいだからこそ、ごまかしのない仕事を」
をモットーに、誠実な対応と明るい人柄でお客様から多くのご好評をいただいております。
工事に関するどんな小さなご質問にも、丁寧にお答えいたしますので、ご安心してお任せください。
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今回の現場は、海沿いに建つ戸建て住宅です。
ベランダの雨漏りをきっかけにご相談をいただき、現地調査の結果、外壁と付帯部にも塗り替え時期のサインが出ていたため、住まい全体を一度に整えるご提案をしました。
付帯部塗装の方針として掲げたのが「オール無機仕様」です。
外壁の仕上げに無機塗料のハイパーリアクターコート無機を採用したため、付帯部の仕上げにも同じ塗料を使用し、住まい全体の耐用年数を揃えました。
屋根板金・戸袋・雨戸といった鉄部、そして破風板や雨樋も、すべて無機グレードでの仕上げです。
例外としたのが軒天井です。
軒天井は屋根の裏側にあたるため、紫外線が直接当たりません。
紫外線による劣化を受けにくい部位なので、無機塗料でなくても比較的長持ちします。
そのため軒天井には、この部位に適した水性ケンエースを使用しました。
また、玄関前の軒天井については雨漏りが発生しており、塗装で対応できるか判断が難しい状態でした。
お客様には「調査のうえ、塗装で対応できそうであれば塗装します」とご説明し、実際に確認した結果、塗装では対応できないと判断。
張り替えでの対応となりました。
今回塗装した付帯部に共通して確認できた劣化症状は、色褪せでした。
部位ごとの状態は次のとおりです。

・破風板:色褪せが進行していました。破風板は屋根の側面にあたり、雨風を正面から受け止める部位です。塗膜が失われると素材そのものが水を吸い込みやすくなります。
・雨樋:色褪せが確認できました。雨樋は塗装しなくても雨水を流す機能自体は保たれますが、紫外線による劣化が進むと樹脂が硬化し、割れや変形の原因になります。
・屋根板金・戸袋・雨戸(鉄部):いずれも色褪せが進行していました。鉄部は塗膜が防錆層の役割を担っており、塗膜が痩せるとサビの発生リスクが高まります。今回は本格的なサビが広がる前の段階で塗り替えに着手できました。海沿いに建つ住まいは、紫外線に加えて潮を含んだ海風に常時さらされます。内陸の住宅に比べて劣化の進行が早く、特に鉄部は条件の厳しい部位です。

・軒天:全体的な色褪せに加え、玄関前の軒天井では雨漏りが発生していました。軒天井は屋根裏の換気にも関わる部位で、雨漏りを放置すると内部の下地材が傷み、最悪の場合は落下につながります。
付帯部塗装がほかの工事と大きく異なるのは、1つの現場の中で複数の素材を扱う点です。
軒天井のような板材、雨樋のような樹脂、屋根板金や雨戸のような鉄部では、必要とされる塗料の性質がまったく違います。
今回使用した4つの材料について、選定理由とあわせてご紹介します。

軒天井に求められるのは、耐候性よりもむしろ「落ち着いた仕上がり」と「下地の状態を隠す力」です。
前述のとおり軒天井には紫外線が直接当たらないため、外壁や鉄部ほど高いグレードの塗料を必要としません。
また、軒天井は見上げる位置にあるため、つやのある塗料で仕上げると光を反射して安っぽい印象になりがちです。
その点、つや消し仕上げの水性ケンエースは軒天井の定番といえる塗料で、落ち着いたマットな質感に仕上がります。
水性で臭いが少ないため、玄関まわりなど生活動線に近い場所での施工にも向いています。
「紫外線が当たらない部位に、あえて高価な無機塗料を使う必要はない」。
この判断が、お客様にとって無駄のない予算配分につながります。

雨戸と戸袋の下塗りには、密着プライマーのミッチャクロンを使用しました。
雨戸や戸袋は、表面が滑らかで塗料が密着しにくい素材が使われていることが少なくありません。
こうした部位に直接仕上げ塗料を塗ると、一見きれいに仕上がっていても、数年で塗膜がペリペリと剥がれてしまいます。
ミッチャクロンは幅広い素材に対して強い密着力を発揮するプライマーで、この「剥がれ」のリスクを抑えるために塗布します。
付帯部の塗装で早期に不具合が出るケースの多くは、素材に合った下塗りを省略したことが原因です。
仕上がりの見た目では判断できない部分だからこそ、ここを省かないことが長持ちの条件になります。
鉄部の下塗り②:1液ハイポンファインデクロ(屋根板金)

屋根板金の下塗りには、さび止め塗料の1液ハイポンファインデクロを使用しました。
鉄部塗装において、さび止め塗料は仕上げ塗料以上に重要な存在です。
鉄は水と酸素に触れるとサビが発生し、いったん発生したサビは塗膜の下で静かに進行します。
さび止め塗料は、この化学反応そのものを抑え込む役割を担っています。
この製品の特長は、2液変性エポキシさび止め塗料と同等の防錆力を持ちながら、硬化剤の不要な1液タイプである点です。
劣化溶融亜鉛めっきを含む広範囲の下地に適用できるため、亜鉛めっき鋼板が使われることの多い屋根板金との相性がよく、今回の部位に適した選定といえます。
手離れのよい速乾タイプである点も、限られた工期の中で複数の付帯部を仕上げていく現場では大きなメリットになります。

雨樋の下塗りには、外壁の下塗りにも使用したハイパーシーラーエポを採用しました。
雨樋は常に雨水が流れ、紫外線を浴び続ける部位です。
表面が劣化して塗料を吸い込みやすくなっていたり、逆に塗料がのりにくい状態になっていたりと、そのままでは仕上げ塗料が安定して密着しません。
エポキシ樹脂系のシーラーで下地を固め、密着の土台をつくったうえで無機塗料を重ねています。
外壁と同じ下塗り材を使うことで、隣接する面同士の塗膜の性質が揃うというメリットもあります。
| -項目- | -内容- |
| 塗料グレード | 無機(最上位クラス) |
| 使用部位 | 破風板・雨樋・屋根板金・戸袋・雨戸 |
| 特徴 | 紫外線で分解されにくい無機成分を含み、色褪せ・チョーキングが起こりにくい |
軒天井を除くすべての付帯部の仕上げには、外壁と同じ無機塗料ハイパーリアクターコート無機を使用しました。
紫外線が直接当たる部位には、最上位グレードで揃えるという方針です。
| グレード | 耐用年数の目安 |
| アクリル | 3-5年 |
| ウレタン | 7年未満 |
| シリコン | 10-12年 |
| ラジカル | 12-15年 |
| フッ素 | 17-20年 |
| 無機 | 20-25年 |
付帯部の塗料選びでは、「外壁・屋根とのバランス」という視点が欠かせません。
たとえば外壁を無機塗料で仕上げたのに、付帯部だけウレタン塗料で済ませた場合、外壁がまだ十分に持つ状態でも、付帯部の色褪せだけが先に目立ってきます。
付帯部だけを塗り替えるにも足場が必要になり、結果として余計な費用がかかってしまいます。
今回、外壁から鉄部までをオール無機仕様で統一したのは、この塗り替えサイクルを揃えるためです。
次回のメンテナンス時期を住まい全体で足並みを揃えられれば、足場代を含めたトータルコストを抑えられます。

サンドペーパーやワイヤーブラシなどを使い、古くなった塗膜やサビ、汚れを落とします。
あわせて表面に細かな傷をつけることで、下塗り材が食いつきやすい状態をつくります。
地味な作業ですが、塗膜の寿命を大きく左右する工程です。

雨漏りにより傷んでいた玄関前の軒天井は、調査の結果、塗装では対応できないと判断し、張り替えで対応しました。
下地が傷んだまま塗装しても、見た目が整うだけで問題は解決しません。

素材に応じて下塗り材を使い分けます。
雨戸・戸袋には密着プライマーのミッチャクロン、雨樋にはハイパーシーラーエポ、屋根板金にはさび止めの1液ハイポンファインデクロを塗布しました。
同じ「鉄部」でも、素材の状態によって必要な下塗りは変わります。

同じ無機塗料で2回目の塗装を行い、仕上げます。
付帯部は外壁と接する細かい部位が多いため、境目のラインをまっすぐ出すことが仕上がりの印象を左右します。
・軒天井:色褪せが解消し、つや消しの落ち着いた質感に。玄関前は張り替えにより、雨漏りの原因ごと解消しました。
・破風板・雨樋:無機塗料の塗膜に覆われ、色褪せのない均一な仕上がりに。
・屋根板金・戸袋・雨戸(鉄部):さび止め・密着プライマーを挟んだうえで無機塗料で仕上げ、防錆層と耐候層の両方を確保しました。
付帯部は一箇所あたりの面積が小さく、つい後回しにされがちな部分です。
しかし外壁と屋根の境目に位置し、輪郭をつくる部位でもあるため、ここが色褪せたままだと住まい全体がぼやけた印象になります。
今回は外壁の塗り替えと同時に施工したことで、住まい全体が引き締まった仕上がりになりました。
今後のメンテナンスについては、外壁と同じ無機グレードで統一しているため、次回の塗り替えも外壁とあわせたタイミングが目安です。
ただし海沿いという立地上、内陸より劣化が早く進む可能性があるため、定期的な点検をおすすめしています。

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【上天草市】チョーキングを起こしていたセキスイハイム製のサイディング外の塗装工事をさせて頂いたお客様
今回は、上天草市の戸建て住宅で行った付帯部塗装の施工事例をご紹介しました。
軒天井・破風板・雨樋・屋根板金・戸袋・雨戸の6箇所を、素材ごとに下塗り材を使い分けて施工しています。
ポイントは2つです。
ひとつは、紫外線が直接当たらない軒天井には水性ケンエース、紫外線を受ける部位には無機塗料と、部位の条件に応じてグレードを使い分けたこと。
もうひとつは、外壁と同じ無機塗料で仕上げることで、住まい全体の塗り替えサイクルを揃えたことです。
付帯部塗装は、外壁や屋根に比べて目立たない工事です。
しかし素材が多様なぶん、塗料選定の知識と経験がそのまま仕上がりの寿命に表れます。
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記事内に記載されている金額は2026年09月24日時点での費用となります。
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