そろそろ塗装を考えてる為、一度話だけでも聞いてみたいとの事でお問い合わせをいただき、住宅を拝見させて頂くことになりました。
お伺いさせていただいたところ、お住まいの状況としましては屋根瓦の釘浮き、外壁塗膜の剥がれ、ヒビの発生、シーリングの劣化、ベランダ防水塗膜の剥離が見受けられる状態でした。また、温暖化による室内環境への影響も気にされているとの事でした。
ですので、私どもの方ではご提案として、遮熱塗料を用いた外壁及びベランダ防水部の塗装、シーリングの打ち換え、屋根瓦の釘打込み及びシーリング処置をご提案させていただきました。
使用材料
アステックペイント・EC-5000PCM-IR、東日本塗料・スーパートップ遮熱
外壁の塗装をする場合、塗り始める前にまず下地処理として洗浄を行います。これによって、表面についているゴミや汚れなどを根こそぎ落としていき、塗料の乗りを良くする事が出来るのです。
その際、お客様のお宅にて水道のみお借りする形となってしまいますが、事前にご相談させていただきもし使わないで欲しいという事でしたら弊社の方で都合いたしますので、その点気兼ねなくお申し付けください。
塗装箇所であれば外壁だけでなく、ベランダ床面(防水部)も洗浄いたします。
洗浄が終わりましたら(一般的な大きさの邸宅であれば、半日程度で屋根・壁共に洗浄が終わります)しっかりと乾燥させて、次の工程へと進みます。
なお、洗浄中に限らず施工中につきましては工程によってはベランダでの物干しが出来なくなってしまいますが、その点も事前に工程説明の際に説明させていただいております。また、隣宅への水はねを心配される方もいらっしゃると思いますが、足場を立てた際に足場を覆う形で飛散防止シートを被せさせていただいておりますので、ご安心ください。
こちら、何だと思いますか?
実はこれ、取り外したシーリング材なんです。シーリングの打換えの際には古いシーリング材を取り外してあげる必要があるのですが、これがその取り外した物になります。
このように全体的に取り外し、シーリングがあった箇所(目地と呼びます)の周囲の壁を、新しく打込むシーリング材で汚してしまわないようマスキングテープで保護してあげます。(養生と呼びます)
養生が出来たらすぐに新しいのを打込むかと言ったらそうではなく、打込む前にプライマーと呼ばれるシーリングのくっつきが良くなるものを打込む箇所に塗ってあげます。
これを塗ってあげることで、シーリング材が長く密着力を保つことが出来、持っている本来の性能を如何なく発揮できるようになるのです。
新たなシーリングを打込み、表面を専用の道具でならしたら打換え完了です。
今回は遮熱塗料を使っていきます。外壁に使用するのは、アステックペイントさんの「EC-5000PCM-IR」です。
アステックペイントさんの塗料は耐候性に優れ(紫外線に晒されても劣化しづらい)ており、また、防水性にも優れています。ピュアアクリルと呼ばれる樹脂を配合する事によって塗料に伸縮性を持たせており、揺れなどに対して強く塗膜にヒビが入りにくい塗料なのです。
また、遮熱性能もJIS規格に適合しており、その性能が国からも認められた確かな物となっております。
あらかじめ洗浄しておいた壁にまずは下塗り材を塗っていきます。下塗り材は、上塗り材がしっかりと塗装面に密着するかどうかという部分に関ってきますので地味ながらも重要な工程となってきます。
余談にはなりますが、下塗り材に限らず、塗料にはそれぞれ乾燥時間がメーカーさんによって設定されています。それを守らないと、数年で塗膜が剥がれてしまうなど短期間でのトラブルへ繋がってしまう事があります。
弊社では職人への教育を徹底し、乾燥時間も守らせていますのでご安心ください。
下塗りを終え、十分に乾燥をさせた後、上塗り(中塗り)へと進みます。
一般的には外壁は3回塗り工法を施すのですが、それぞれ「下塗り」・「中塗り」・「上塗り」と呼びます。中塗りからは上塗りと同じ材料を使う為、業者によっては「中塗り・上塗り」では無く「上塗り(1回目)・上塗り(2回目)」呼ぶ場合もあります。
それぞれの工程で乾燥時間を守るのはもちろんですが、塗料の濃度についても弊社では徹底しております。
塗布量、という物があるのですがこれは簡単に言えば塗膜の厚みの事でして、1㎡あたりどのぐらいの厚さで塗ってくださいという指定が乾燥時間同様にメーカーさんからされています。
ですが、心無い業者ですと薄めたところでバレないから、薄めたほうが塗りやすいからと水や溶剤で薄めてしまうことがあるのです。そうなると、当然塗膜が薄くなりますので非常に劣化しやすい状態となってしまうのです。
薄いガラスと厚いガラスだったら、薄いほうが割れやすいですよね?それと同じことが塗装面で起きてしまうということです。
ですので弊社では乾燥時間同様、塗布量についても教育を徹底しております。だからこそ、施工後に自信を持って保証を出すことが出来るのです。
ベランダ防水部にも遮熱塗装を施していきます。使うのは東日本塗料さんのスーパートップ遮熱。
こちらはなんと、屋根・外壁のみならず防水部にも塗れる遮熱塗料となっています。また、JIS規格にも適合しています。
ベランダは日当たりのいいところに設置するのが一般的ですので、その部分に遮熱塗装をすると照り返し等による室内温度の上昇を抑える事が期待出来ます。
これは洗浄前の写真になるのですが、このお客様の家では防水塗膜がこのように大きく剥がれてしまっている状態でした。剥がれているだけで大きな問題になるのかとお思いになるかもしれませんが、これが中々に侮れないのです。
このベランダの場合ですとFRP防水と呼ばれ、防水塗膜の下がFRP樹脂(ガラス繊維などを中に織り込んだプラスティック)なのですが、その下には木材があります。防水塗膜層が水を弾いてくれなくなると、FRP層へと直接雨水が流れ込み更にはその下の木材部分にまで及んでしまうのです。
そうなり木材が腐ってしまうと大掛かりな工事となってしまう為、早めの対処が必要です。一般的には防水部の塗り替え目安は10年から少し早い程度と言われています。
はじめに、洗浄でも落としきれなかった汚れや微妙な凹凸などを紙やすり等で除去していきます。これをケレン作業と呼びます。
これをすると塗装面を均一にならすことが出来るため、塗った際に綺麗に仕上がるのです。
防水塗膜が剥がれた箇所には直接塗装するのではなく、その前にこのようにパテで補修をしてあげます。
こうすることで、塗装面をより平らにすることが出来、塗料も均一にのびてくれます。
パテ埋め等の下地補修が終われば次はいよいよ塗装していきます。まずは下塗り材としてプライマーを塗っていきます。
プライマーを塗ってあげることで、シーリング部同様に上塗りの防水塗膜層がより密着してくれるようになります。
下塗り(プライマー処理)が終わりましたら上塗りです。
一般的なFRP防水であれば上塗りは1回で大丈夫なのですが今回は痛みが激しかった為、上塗りは2回施す事にしました。
このように、状況に合わせて施工方法を変える事も重要になってきます。
ただし、中には防水しっかりしましょうよと言ってやたらと多く上塗りを進めてくる業者さんも居ますのでくれぐれもお気をつけください。
屋根瓦の止め釘に浮きが発生していた為、打ち直しをして再度釘が浮いてくるのを防止する為にその上からシーリングを施してあります。
釘が浮いていることが何故いけないのかと言いますと、釘が浮いているとそこから雨水が入ってくることがあるのです。そして屋根内部の木材を腐らせてしまう原因となってしまうのです。木材が腐ってしまうとおおがかりな大工工事が必要となってきて費用的にもかさんでしまいますので、そうなる前に対処される事をおすすめします。
このお客様の屋根は陶器製の瓦だったので塗装の必要は無かったのですが、他の瓦(コロニアル、トタン屋根など)の屋根の場合でしたら塗装をする際に一度釘の状態を見てもらうとよいでしょう。
記事内に記載されている金額は2019年02月26日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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