屋上のある2階建てにお住まいの台東区東浅草のお客様です。購入してから結構な年月が経過しており、最近では屋上の床面のひび割れが気になり、雨漏りに繋がらないかかなり不安とのことでした。お客様に詳しいお話を聞いたところ、これまで雨漏りしたことはないそうです。
点検を行ったところ、屋上はポリマーセメント系の塗膜防水がされているようです。ポリマーセメント系の防水はコンクリートをそのままの床に見えることが特徴ですが、固いためにひびやクラックが入ることがあります。今回は柔らかいウレタン防水(通気緩衝工法)で屋上を改修します。
現在は主に洗濯物を干す場所として使われている屋上です。こちらのお客様のお子様が小さい頃はよく屋上で遊んでそうで、思い出深い場所だそうです。床面には大きなクラックが入っています。
クラックは屋上の床面だけでなく、パラペットにも発生しています。年月の経過により、建物にクラックが入ってしまうことはある程度、仕方のないことです。大事なのは最適な時期に最適なメンテナンスを行うことなのです。お客様の屋上は雨漏りしていないということですから、ぎりぎり間に合ったというところでしょう。
固いポリマーセメント系の防水から柔軟性のあるウレタン防水へと変更します。発生したクラックから下地に雨水が染み込んでいることが予想されるため、その水蒸気をが排出できるよう通気緩衝工法のウレタン防水を行います。まずは屋上に溜まったこれまでの汚れを高圧洗浄で洗い流していきます。
長年の汚れが取れたところで不陸調整を行います。不陸調整とは平らでないところを均していき、雨水をしっかりと排水できるように排水勾配を付けていく作業です。ポリマーセメントでクラックを埋めながら、排水口に向けて数度程度の勾配を付けていきます。熟練の職人技ですね。
不陸調整を行い、その下地が乾きましたら、プライマーを塗布していきます。今回は通気緩衝工法ですので、防水層と下地を触れさせないようにするため、絶縁シートを敷設していきます。絶縁シートは湿気を通すので、下地に染み込んでいた水分が蒸気となればこのシートから通り抜けていくことができます。通り抜けた蒸気は脱気筒から大気中に排出されます。
建築現場で使うシートや壁紙などの裏紙やそのものには必ずといっていいほど、マス目が印刷されています。これ、切断したりするとに大きさの目安として付けられているのです。真っ直ぐ切断する際にも役立ちます。こちらの絶縁シートは隠れてしまうため、シートそのものにマス目が印刷されています。
絶縁シートがズレないようにメッシュテープを貼っていきます。テープがメッシュ状になっているのはウレタン防水材を流れにくくするためです。垂直の立ち上がり部分などはこのシートがないとウレタン防水材が重力に負けて垂れてしまうこともあるので、うまく防水層を形成できないこともあります。
床面にウレタン防水材を塗布していきます。まず最初に1層目を形成し、その後、2層目を塗布していきます。防水層を複層にしておけば、それだけ漏水に強くなります。これまでの床と大分、違う雰囲気になりましたね。
防水層が形成できましたら、最後の仕上げのトップコートです。ウレタン防水は紫外線に弱いので、トップコートで保護してあげる必要があります。トップコートの耐用年数はおよそ5~7年と言われています。5~7年を目安に再度、トップコートの塗布を行えば、ウレタン防水の寿命を延ばすことも可能です。
屋上のウレタン防水(通気緩衝工法)が竣工しました。ウレタン防水の耐用年数は十数年程度と言われています。密着工法よりも通気緩衝工の方が数年、耐用年数が長いとと言われています。これで屋上の床面のクラックもなくなりましたので、安心して生活できるでしょう。
記事内に記載されている金額は2020年04月27日時点での費用となります。
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