府中市四谷にて
雨が降ったときに水たまりができてしまうから何とかしたいというお問い合わせがあったことがきっかけでした。
調査の際は晴れていましたので実際に水たまりができている状態は確認できませんでしたが、雨水が溜まっていたであろう部分は確認するとこができました。雨水が溜まって乾くと円形に汚れが付着します。その汚れが箇所箇所に見られましたのである程度のあたりをつけることができました。
水が溜まってしまうのにはいくつか原因があります。まずはトップコートや防水層に裂け目などができて水が溜まってしまっている状態。これは下に水が回ってしまい乾きにくくなったために水たまりができてしまうことがあります。最悪の場合、雨漏りにつながってしまう危険な状態です。
続いて防水層の勾配不良という面が考えられます。防水層を作るときには下地としてコンパネがよく用いられます。コンパネの設置の際にはドレンに向けて水の流れをつけるために勾配がつけられます。その勾配が緩かったり、勾配はついているけど見当違いの方に流れる、防水層を施工した際に凹凸ができてしまって綺麗に流れないといった不具合があると水はけが悪くなり、防水層の劣化も早めてしまいますので気を付けましょう。
今回は既存の防水層がFRP防水でした。FRP防水は現在最強の防水として知られており、プールや浴槽など身の回りに多く使われております。このFRPとは繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)のことを指し、ガラス繊維に樹脂を染み込ませて防水層を形成するため継ぎ目がなく、繊維が折り重なっているので非常に丈夫なものになります。最近の新築のお宅のバルコニーのほとんどがFRP防水になってきているほど人気と実績のある防水層です。他の防水層に比べ価格は高額になりますがそれに似あっただけの性能を持っているのでお勧めできる防水です。
しかしながら、工事を行うのは結局のところ人なのでいくら使用するものが良くても適当なことをしてしまうと不具合が出てきてしまいます。安かろう悪かろうならまだしも、高かろう悪かろうでは納得できないというものです。防水工事や屋根工事などは直接雨漏りに直結してしまうので工事を決める際には総合的によく吟味してから行いましょう。
今回は防水層を再形成し、勾配不良を改善しました。防水層を形成した後も何度か水を撒いてみて問題なく排水が行えるかの確認を行いました。これで雨の日でもしっかり排水ができるので水たまりに困ることはなくなります。
使用材料
日本特殊塗料株式会社 タフシール#50W
府中市四谷にお住いのT様より雨の日にバルコニーに水たまりができてしまうとのお問い合わせがあり調査を行ったことがきっかけでご依頼いただきました。バルコニーには防水層といわれる層があり、それをもって水の侵入を防いでおります。
防水の種類としては、シート防水、ウレタン防水、FRP防水があります。また、ウレタン防水、
FRP防水はメンブレン防水という防水方法で液状の防水なので継ぎ目のない防水層なので雨漏りが発生しにくいという特色があります。なかでもFRP防水は最強の防水と言われております。FRPは繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)の略で軽量で耐久性、耐水性に優れた素材です。
T様邸でも既存の防水はFRP防水が使用されておりました。しかしながら、防水層の表面に凹凸があり勾配もしっかりついていなかったので水が溜まってしまっていたという状態でした。使用する素材が良くても、結局のところ施工するのは人なので仕上げ方に不備があったりすると問題が生じてしまいます。
調査当日は雨が降っておりませんでしたが水が溜まっていたであろう部分に汚れが付着しておりました。また、後日雨の際に確認したところドレンに水が流れず水が溜まってしまっていることを確認しました。今回はテラスルーフの交換を行うために防水層が剥がれてしまうということもありましたので防水層を重ねる施工をするとこになりました。
バルコニールーフの取り外しを行いました。もともとの防水層にFRPを重ねていたようで、立ち上がりの部分は防水層が一層のみでした。このまま防水層を重ねてしまうと段差ができ不具合が生じてしまいますので下地の調整を行ってから防水工事を行っていきます。
まず、サンダーで汚れてしまっている表面を削ってアセトンで拭いて汚れや油分を落としていきます。
その後パテで不陸の部分(凹凸)やテラスルーフの足があった部分などを補修していきます。パテをしっかり乾燥させてからいよいよ防水層を重ねていきます。
ガラスマットは2種類使用しました。まずは普通のガラスマットです。ガラス繊維が乱雑に編まれているので硬化させたときに強度を増すことができます。続いてはサーフェイスマットです。こちらの方は毛羽立ちが少なく、綿菓子を潰したような見た目をしています。ガラスマットの上にサーフェイスマットを重ねることによってなだらかな仕上がりになります。今回のように2種類のFRPを使用する工法を2ply工法といい、1種類の場合は1ply工法と言います。1plyだからと言って決して弱いという訳ではありませんし、メーカーの仕様書にも記載されている工法なのです。
続いて、使用するFRP防水材のご紹介をいたします。使用したのは日本特殊塗料株式会社のタフシール#50Wです。速硬化性で弾性のある防水材で硬化剤と混合することによって固まっていきます。硬化剤にはパーメックNR(K)04を使用しました。硬化剤を混ぜるとすぐに硬化し始めるのでまとめて作るのではなく少しずつ作って施工していく必要があります。
立ち上がりのガラスマットを施工していきます。ガラスマットを敷いて防水材を染み込ませていきます。まず立ち上がりの施工をしてから平場の作業を行っていきます。
平場も立ち上がり同様にガラスマットを重ねてから防水材の塗布を行っていきます。
平場の後半は長柄を使っていきます。
その後は硬化が始まる前に脱気ローラーで空気を抜いていきます。気泡が入ったまま硬化してしまうと浮きなどの原因になってしまうのでしっかり抜いていきます。
日をあけて2日目です。本来ならば1日で進められるのですが雨が降りそうになってきたので大事をとって次の日に作業を持ち越しました。
硬化した防水層にトップコートを塗布していきます。防水層は紫外線に弱いのでトップコートを塗布して保護する必要があります。また、トップコートの塗布の前に硬化したことを確認して、実際に水を流してみて水がしっかりと排水されるかの確認を行いました。
しっかり乾燥させて完成です。
お客さまにも見た目が綺麗になって新築の様だと喜んでいただけました。
私達、街の外壁塗装やさんでは
新型コロナウイルス感染防止対策としてマスクの着用を徹底しております。何かお困りごとありましたら安心してご相談ください。
FRP防水は現在国内で使用されている中で最強の防水材と言われております。
理由としてはまず、その軽さです。FRPはガラス繊維に防水材を浸透させるので、非常に軽くなります。ですので、お家の耐震性アップにも一役買うことができます。また、水密性が非常に高いため強固な防水層を形成することができます。
表面もウレタン防水のように弾力があるのではなく、非常に硬いので摩耗に耐性を持ち長年申し分ない性能を発揮します。
近年では新築で建てられている多くのお宅でFRP防水が採用されており、国内の普及率もどんどん増加してきております。
そんなFRP防水ですが、いくつかの欠点がございます。
まず1つ目に工事費が高額になるという点です。その耐久性にに合った金額ではあるのですがウレタン防水などに比べると金額は上がってしまいます。
2つ目に、その固さから建物の動きに追従することを苦手としています。木造住宅で表面積が大きなバルコニーにFRP防水を施工すると数年後にひび割れなどが生じてしまうことがあります。
なんでもFRP防水をかけるのではなく良し悪しを判断しながら施工していくことが大切なのです。
今回使用したタフシールは用途や施工箇所によって工法が異なってきます。一般的な戸建て住宅ですと標準仕様のものですが用途によって防火仕様にしたり、上にタイルや保護モルタルをのせる前提の工法もございます。その場所に合った工法を選択できるようにしっかりとした現地調査が必要になってくるのです。
今回は上記の通り一般的な戸建て住宅でしたので標準仕様の工法で行いました。FRP防水は大きく分けて2種類あり、ガラスマット1層で仕上げる1ply工法と、2層仕上げの2ply工法があります。もちろん2ply工法の方が層が多い分だけ丈夫にはなりますが、通常の使い方をするのであれば1plyでも十分な耐久性を誇ります。
ご予算と今後の使い方に合わせて使い分けていきましょう。
一年点検の様子、FRP防水が最強の防水といわれる訳です
防水工事から1年が経過いたしましたので定期点検に行ってまいりました。街の外壁塗装やさんでは工事に応じて施工保証をお付させていただいております。定期点検はその施工保証の内容の一部で、今回のようにまず工事終了後1年目に点検を行います。その後施工保証の年数に応じて隔年の点検を実施させていただいております。
点検を行った結果ですが、特に異常は見られませんでした。防水工事の施工に不備がありますと雨漏りの原因になる場合もありますので、工事を行ってからしばらくは注意が必要です。FRP防水の場合はガラスマットに防水材を染み込ませて硬化させる施工方法になりますので仕上がった後の防水層の耐久性は非常に高いものになります。そのほかの防水層に比べて摩耗に非常に強いので歩行の多いバルコニーへの使用には最適です。ただし上記のように広い面積に施工した場合は防水層が固いことが原因でひび割れてしまったりする可能性がありますのでお家の状況に応じて対応いたしましょう。
FRP防水は最強の防水層といわれておりますが、他の防水と同じく紫外線に弱いのでトップコートによる保護は必要になります。トップコートの塗り替えは5~7年で行うことをオススメしております。
トップコートの施工は税込54,780円(バルコニー4㎡(1箇所)まで)から承っております。バルコニーに施工されている防水層の種類によっても価格は変動いたしますので詳しくはお問い合わせください。
記事内に記載されている金額は2022年08月19日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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