富津市の商業施設(パチンコ店)の雨漏り補修依頼を承りました。数年前から雨漏りを起こしていて原因が分からず、見栄えも悪くなり屋内にも悪影響を及ぼしているといったご相談です。
商業施設は配線等も多く張り巡らせておりますので、漏水でショートを起こすリスクも抱えています。
まずは雨漏りの箇所を特定し、再発を起こさないような補修内容を検討していく必要があります。
ビフォーアフター
工事基本情報
点検の様子
室内の雨漏りから見ていきましょう。雨漏りの染みや状況から、いつから・どの程度漏水を起こしているのかを判断することが出来ます。バックヤードや事務所内で雨漏りが収まっていれば恐らく放置していたのかもしれませんが、お客様の利用スペースにも雨漏りが進行してしまったのかもしれません。
商業施設にはたくさんのケーブル・配線が設置されていますので、漏電してしまっては一大事です。どの部屋でも天井に大きな濃い染みが残ってしまっていますので、まず天井からの雨漏りは起きている事が判断できます。
こちらもベースライト(蛍光灯)の近くに染みが残り、内装がすっかり変色してしまっています。仮に室内リフォームが必要になったときにも、雨漏りの根本を補修しない限りは解決に至りません。
雨天時の調査でしたがコンクリートもボードも濡れてしまっています。
建物構造の鉄部も雨水によりすっかり錆が発生し、腐食してしまっています。鉄骨は頑丈ですが、錆びることで腐食し穴が開けば耐久性は著しく低下してしまいます。このような腐食があちこちで起きてしまうと、本来の耐震性を維持できなくなってしまうのです。
この様に至る所から雨漏りを確認できるという事は原因は屋根だけでなく、他の部分からも漏水をしている可能性があります。
今回の調査対象は屋根だけでなく、外壁・陸屋根・鉄部の全てを調査していきます。
こちらが外観です。鉄骨ALC造は構造が丈夫な為、多くの建築物に使用されています。ですが、どの外壁材にも必ずメンテナンスは必要となりますので、後ほどALCの特徴と注意点をご紹介いたします。
まず雨漏りの可能性が高い屋根を見ていきます。屋根材は折板屋根、1964年の東京オリンピックの多くの施設で使用されたことで評価が高く、大型の施設・工場等で見かけられます。
「折半」と表記されている事がありますが、正しくは「折板」になります。
同時期に波型スレート屋根も多く使用されていましたが、スレートはアスベストによる健康被害が懸念され、ガルバリウム鋼板の折板屋根の方が安全と評価されていたようですね。
他の屋根材に比べて長く施工することもでき耐久性に優れていますが、金属屋根材の為10~15年ごとに塗装メンテナンスを行わなければ劣化してしまいます。
看板を固定する鉄骨にも錆が発生しているのが見られます。ボルトが腐食すれば看板が落下し大きな被害に繋がってしまいますので、施設等の大型建築物は特にメンテナンスをしっかりしなければいけない義務があります。
建物が大きくなればそれに伴い屋根も大きくなるのは当然です。屋根材の面積に合わせて排水機能も兼ね備えなければなりません。屋根の先は箱樋の形状で6か所での排水が確認できました。
この部分にゴミが溜まったり予想以上の降水量があることで、オーバーフローを起こしてしまいます。折板の山なりの部分には雨水浸入の対策がされていますが、機能以上の水が溜まれば内部に入り込んでしまいます。
続いてはALC外壁です。屋上からの雨漏りが大変多いのですが、サッシ廻りからの吹き込みによる染みがありました。
ALC外壁とは、高温で発泡加工した軽量コンクリートの事を指します。工場でラス網で補強したALCパネルを加工し現場にて取り付けます。
ALCの特徴は、断熱性・耐火性・遮音性・調湿性に優れているにも関わらず、軽量のため建物全体への負担を抑えることが可能な建材です。
しかし、メリットがあればデメリットもあります。ALCは軽量に仕上げる為、多孔構造になっています。その為吸水性が非常に高く、表面は塗料に強く依存してしまいます。つまり耐久性の低い防水材・仕上げ材を使用することで、却って耐久性を低下させてしまう恐れもあります。
ALC外壁の機能を長期にわたって維持するには、定期的な塗り替えが必須となります。
こちらの施設を見て見ると色褪せや汚れの付着が大変目立ちます。塗膜が正常に働いているうちは、汚れを付着させない機能、苔・藻を発生させない効果を持ちますが、すでに経年劣化が進んでいるのでしょう。
塗膜の劣化を目視確認するには、チョーキング現象(塗膜の粉化)、塗膜の剥がれ・膨れ・浮きです。このような状態が確認できた場合は早急なメンテナンスが必要となりますので覚えておきましょう。
もう一つのメンテナンス箇所です。ALCやサイディングのパネル建材には目地が設けられています。シーリング(コーキング)の劣化は、そのままALCを劣化させてしまうため、塗装と同時に必ず補修を行いましょう。
施工時の目地は弾力がありますが、経年により亀裂や肉痩せを起こします(左写真)。
右写真は目地の補修をしていることが確認できますが、その横にクラック(ヒビ)が発生してしまっています。クラックは雨水が染み込みやすい場所ですので、補修の必要性があります。
2階は住居の造りのようですね。ベランダは防水仕上げですが、汚れの付着が見られます。汚れの真横に竪樋が取り付けられていますが、雨樋の排水不良によって雨水が溢れだしているのです。
この汚れは雨樋の錆も流している為、防水に染み込んでいます。階段室は汚れの付着はあるものの、塗膜の剥がれもなく良好に感じました。
塗膜防水の寿命は約10年です。外壁塗装のタイミングで同時に補修しておくと安心ですね。
もう一ヶ所の階段室です。こちらは踏み面の塗膜が摩耗し下地が出てしまっています。こちらは塗膜と鉄骨の劣化が激しく、巾木には隙間が出来ています。
錆が流出し見栄えも悪く腐食を拡大させる心配がありますので、雨水が入り込まないように補修をする必要があります。
外壁庇部分です。こちらはFRP製の様です。FRPとは繊維強化プラスチックと呼ばれる複合資材で、身近なものでは自動車やユニットバス・航空機・郵便ポストにも使用されています。
一般的なプラスチックは軽量ですが、弾力性に乏しく割れやすいという性質があります。そこで弾性率の高いガラス繊維等を混合させることによって強度を向上させた材料です。
FRPの特徴としては紫外線に弱く、劣化することでガラス繊維が露出し細かな割れが出始めます。下地処理と塗装メンテナンスによって利用は可能ですので、まとめて補修を行いましょう。
雨漏りの原因と補修内容
今回は大型建築物でもあり、6日間に渡って雨漏り調査を行いました。その中で雨漏りの原因と箇所に対する補修内容のご提案をさせて頂きました。
①屋根の経年劣化・・・屋根カバーによる全体メンテナンス(軒先面戸と箱樋の補修含む)
②外壁塗膜の劣化・・・目地補修後、外壁塗装で表面保護
③階段室の鉄腐食・・・鉄部のカバーと防水工事
以上の3点が雨漏りの大きな原因となっているようです。細かな補修は同工程で進めていきますが、雨漏りの補修は原則上階からの補修です。工事の打ち合わせを進め施工に取り掛かりたいと思います。
施工の様子
高所作業・外壁補修を伴うため、足場仮設は必須となります。一般住宅の場合、半日程度で終わる作業ですが、大型建築物はそうはいきません。
こちらは丸二日かけて足場の設置を行いました。また使用材料の量と作業スタッフの人数が多い為、階段と作業スペースは広めに取りつけています。
工事中も店舗は通常通り営業致します。その為、お客様にご迷惑にならないよう、安全面には特に注意し、作業スペースは駐車・立ち入り禁止のカラーコーンを設置しました。
更に通行者が足場単管で怪我をしないように、要所に養生を取りつけています。大きな資材の運搬時には警備スタッフを配置し、事故のないように作業を進めていきます。
営業の妨げにならないように足場仮設後にメッシュシートの取りつけ、営業中の垂れ幕を取りつけ、店内入り口を分かりやすく案内します。
屋根カバー工法(KBルーフ600)
屋根カバー工法に取り掛かります。まず既存の形状そのままにカバーをすることが出来ない形状です。トップライトを撤去し部分的に補修を行います。
カバー工法は新規の屋根材を被せることで防水機能を持たせますが、下地の補修が出来なくなります。そこで新規屋根材を被せる前に下地処理が最も大事な作業になります。
下地の補修の際には既存の鉄骨と看板の固定補強も行っています。
合板を取りつけ、養生シートをかぶせてしっかりと固定していきます。そうすることでポリドームの有った部分の雨漏りを防ぐことが可能です。
続いて屋根カバー用の下地の設置です。屋根にそのまま被せるわけではなく、平坦に仕上げるために高さを設ける必要があります。そこで下地に一部穴を開け支柱を取りつけていきます。
開けた穴に鉄骨の支柱を固定し、周りには防水テープで処理をします。この支柱を基準に、垂直に下地の据え付けを行っていきます。
この際支柱は既存屋根の梁に固定し、強度を落とさないように施工しています。
またこれだけの長い材料の搬入は危険が伴いますので、警備員を配置しながらの作業です。
長い鉄骨を慎重に運びながら新規屋根材の下地を作成していきます。間隔を決めてアーク溶接でしっかりと接合を行っていきます。
溶接の対象と溶接棒を接触、通電させた後に離すとその隙間にアークが発生します。発生したアークはおよそ5000~20000℃にも達することで溶融させます。
発生する光は大変眩しく目を傷める可能性がある為、ゴーグルや専用保護マスクの着用が必要です。
溶融状態の鉄骨は酸素や窒素を含みやすく、それらの成分は金属の性能に悪影響を及ぼしやすいです。鉄が酸化することで錆が発生する現象と同じです。
溶接では気体の吸収を最小限に抑えるための対策が施されており、溶接後に発生する「スラグ」と呼ばれる酸化物層が酸素を除去した結果です。
このままにしては酸化物がまた化学反応を起こしてしまいますので、溶接後にしっかりと叩いて除去します。
下地を綺麗にしてから、施工部に錆止め塗料を塗り、下地の完成です。
下地の据え付けで大事なのは屋根材に合わせた下地間隔と固定力です。また、錆止めを十分にしておく事で、腐食の起きにくい鉄骨に仕上がります。
まだまだ下地の取付が続きます。新たに取り付ける屋根材は折板屋根KBルーフ600です。タイトフレームを鉄骨に取り付けていきます。こちらが屋根材の下地になります。
屋根材の荷揚げになります。クレーン車で屋上からの搬入を行っていきます。簡単そうにも見えますが、クレーン車の玉掛けも取り扱いを誤ると途中で落下する可能性がありますので、資格保有者による作業です。
作業を確実に行うためにも、全てを荷揚げするのではなく少しずつ回数に分けての荷揚げを行っていきます。
タイトフレームにあわせながら屋根材を重ねてボルトで固定していきます。KBルーフ600の600は働き幅の事です。450等もありますが、大規模な建築物に対しては大変経済的で作業性にも優れています。
水平での取付ですと雨水の排水が難しい為、若干の勾配が付いております。そうすることで雨水は決まった方向に流れ、新規交換した雨どいによって地上に排水されます。
今回は屋根カバー工法での施工ですが、折板屋根はシート防水でのカバーも出来ます。シート防水ではタイトフレームではなく、断熱材が下地の役割を担い仕上がりは平らになります。
軒先から雨水が入り込まないように面戸ともシーリング施工をし隙間を防ぎます。箱樋は新たにガルバリウム鋼板でのカバーを行い、雨水の浸入による腐食を最大限に防ぎます。
屋根カバー工法で対処できないほど下地の損傷が激しい場合は屋根葺き替え工事のみの対応になり補修費用は高額になっていました。
これほど大きな屋根の雨漏り修理を屋根カバー工法で対応できたのは不幸中の幸いです。
下地補修工事
外壁塗装に進みたい所ですが、外壁や笠木目地の劣化が激しい為、このままでは高圧洗浄で漏水を起こす恐れがあります。そこでまずは、目地の補修を行い防水機能を持たせます。
既存の目地は既に硬化し防水機能を持っていない為、カッター等で切り込みを入れて撤去していきます。
サッシ廻りはそのままシーリングの仕上がりが外壁の仕上がりに反映してしまいますので、マスキングテープで養生を行います。
シーリングを充填する前に外壁との密着性を高め隙間を無くす為プライマーを塗っていきます。この工程をするとしないではシーリングの耐久性が格段に変わってしまいます。
またプライマーはすぐに乾燥してしまいますので、当日シーリングが可能な範囲のみの施工を考えて進めなければなりません。
シーリング施工です。薄塗りでは防水機能が保てない為多めに打設を行います。続いてヘラで奥深くまで充填するように押さえていきます。
シーリングの種類は多く販売されていますが、塗装との相性が良いシリコン系以外のシーリングを使用します。今回はポリウレタン系のボンドビューシール6909を使用しました。
柔軟性を高めるために可塑剤を混入させた材料がありますが、経年と共に外壁に成分が染み出し、外壁を黒く汚すことがあります。ビューシール6909は非塗装汚染タイプですので仕上がりに全く影響がありません。
外壁目地も残さずシーリングの施工を行っていきます。外壁と色が全く違いますが、この後に塗装施工をしていきますので問題はありません。
目地の補修が特に必要な外壁材はALC・サイディング・タイルです。ひび割れが起きた時点で弾力性が著しく低下している証拠ですので、早めの段階で補修を行っていきましょう。
鉄骨の腐食による爆裂や外壁材の破損がある場合にはあわせて補修をしていきます。塗装施工前にどれ程下地の処理を行っておくかによって、塗装後の仕上がりは全く違います。
小さなクラックであれば塗料で埋められますが、構造クラック・爆裂は特に漏水の原因になりますので、しっかりと適切な補修を行っていきます。
笠木や細かな部分は取り合いは隙間を作りやすい為、残さず施工し硬化を待ちます。
サッシ下部の外壁材がぷかぷかと浮いていました。新たに下地材を組み釘固定をしていきます。サッシとの隙間はシールで補修、水が廻らないように埋めていきます。
クラックの入ったコンクリートも水を吸い込み劣化してしまいますので、クラック補修を行います。まずプライマーで密着性を高めSKKのセメント系フィラー、ミラクファンドKC-1000で埋めていきます。
下地に強固に密着し、耐ひび割れ性にも優れています。更に内部の鉄筋の防錆剤機能を兼ね備えている為、コテ塗り1回で下地調整が完了しました。
高圧洗浄
下地処理後、高圧洗浄を行っていきます。洗浄をせずに塗装を行った場合、外壁に付着した汚れで密着性が悪くなり塗膜の効果が発揮できません。
そこで高圧洗浄を行い、汚れ・苔や藻・旧塗膜も全て洗い流して綺麗にしていきます。
劣化していたり、素材が脆い部分がありますので、随時水圧を調整しながら洗浄を進めていきます。また、塗装は行わないものの、サッシ等も流すことで後々のサッシからの黒い雨染みも防いでいきます。
埃が溜まりやすいサッシは洗浄することで開閉も楽になります。
洗浄し乾燥後、開口部の塗装を行わない場所に養生を行っていきます。
傷んだ外壁は先ほど補修で使用したミラクファンドKC-1000を吹付け下地調整を行っていきます。フィラーは下地の目違いやわずかな凹凸を調整する役割を持ちます。
硬化後は被膜を形成し外壁の防水機能を高めるほか、劣化した外壁の吸い込みを抑え色むら防止に役立ちます。
乾燥後、水性ミラクシーラーエコを吹付け下塗りを行います。下地への浸透性に優れていて高い密着性を持ちます。
水性の塗料を使用することで溶剤(油性)塗料の独特な臭気がなく、お客様にも不愉快な思いをさせません。
ちなみに下地調整からエスケー化研の塗料を使用していますが、メーカーを統一させることで塗料の相性が良く仕上がりが良いと言われています。
カラーシミュレーション
下塗りが乾燥すればようやく中塗り・上塗りで着色です。塗装の仕上がりをどうしようかと考える際にカラーシミュレーションは如何でしょうか?
弊社ではどのように塗り分けたいか、何色を使用したいか、とお客様のご意見を伺いカラーシミュレーションを作成いたします。
今回は3つの角度の写真にて作成いたしましたので、どこから見た時を基準にするかによって見方も大きく変わります。
既存に近い白ベースにするのか、看板などの色に統一するのか、考えることはたくさんあるかと思いますが、お勧めポイントとしては全体の色を最大3色にまとめるという事です。
気になる色や好きな色を好きなだけ使用した場合、統一感が無くなる可能性があります。
反対色(補色)を使用したいとなった場合、例えば赤と緑、オレンジと青といった組み合わせは引き立たせる効果を持ちますが、落ちつかない印象を与えます。
2色以上使用する場合は同系統の色、もしくは1色のみ引き立たせるようなイメージで考えると良いでしょう。
今回使用したのは水性セラミクリーンです。中塗り・上塗りを繰り返して92-40V(パープル系)に仕上げていきます。
1回塗りではまだ本来の色が発色されませんので、まだまだ仕上がりには遠いですが仕上がりが楽しみです。
もう1色は75-60Bのグレー系です。1色を引き立たせるために、グレーで落ち着いた印象に仕上げるのですね。
水性セラミクリーンは独自の弾性セラミックシリコン樹脂を結合することで優れた耐久性を発揮します。また緻密な塗膜構造の為、低汚染性にも優れています。
下地のひび割れには追従し雨水の浸入は防ぎますが、透湿性に優れている為内部結露を防ぐ優れものです。
2色の塗り分け部分には目印となるものも区切りもありません。この状態で綺麗に仕上げるには職人の腕にかかっています。
テープをまっすぐ貼りそこに合わせて塗ることでくっきりとした塗り分けが可能になります。このラインがずれていたり、配色のバランスを間違えると決して綺麗には仕上がりません。
ここから鉄部塗装です。必ず塗装前にケレン・ペーパー掛けを行い旧塗膜を剥がすだけでなく目粗しを行います。
下端は塗膜の劣化によって腐食してしまっているようです。塗装だけではこの隙間を埋めることはできませんが、開閉する物に対してパテのような固形の物を使用するとすぐに外れてしまうかもしれません。
そこで今回は補修テープを使用します。綺麗に貼ることで新品同様に見せ、雨水の浸入を防ぐことも出来ます。厚膜にならないように薄く重ね塗りを行い、完全に乾燥するまで数日間は開閉をしないようにします。
今回は大規模な塗り替えの為、シャッターもまとめて塗装しましたが、開閉が多いシャッターは塗膜の剥がれや塗料の乾燥によって開閉に影響が出るかもしれません。
その為、一度お客様にそのような注意点をご説明した上で塗装の有無を判断させて頂きます。
ドアは凹凸があっては綺麗に仕上がりませんので、サンダーケレンでまっすぐ塗膜を調整していきます。ドアの丁番は開閉の際に必ず動く箇所ですので刷毛で慎重に塗装します。
このように細かい所を先に塗りこむことを「ダメ込み」といいます。
ローラーで塗り塗装は完了です。
下地をそのままに枠ごと塗ると、塗膜の厚さによってはドアの開閉が難しくなります。隙間がほとんどない場合はサンダーでしっかり削ってからの塗装になります。
また、枠は枠、ドアはドアと塗装の乾燥を見ながら施工を進めなければ、塗料で接着し開かなくなってしまいますので注意しましょう。
敷地内の倉庫です。金属波板の屋根外壁は経年劣化で錆が発生していました。ケレンを行い防錆剤を塗っていきます。
その後、外壁はブルーで仕上げました。
錆びる素材は塗膜が劣化するとともにサビの発生を引き起こします。見栄えが悪くなるだけでなく、素材の耐久性は低下しますので、錆びないように防錆剤の使用と、耐久性の高い塗料の使用が求められます。
屋根と外壁の裏側はアクセントにブラウン系で仕上げました。
湿気がこもり塗膜が剥がれていた軒天です。軒天材の凹凸をパテで埋め乾燥させます。腐食を起こしている部分に関しては塗膜がのりませんので張替工事が必要です。
通気性の高い塗装を使用し、湿気による剥がれが起きないように仕上げていきます。ここまで黒ずんでしまっていた軒天ですが、床の光を反射するほど綺麗に蘇りました。
色は外壁のグレーに合わせ落ち着いた印象になっています。
階段室です。塗膜の剥がれが酷い為、まずはケレンで充分に剥がさなくてはいけません。踏面と蹴上を綺麗に整え、鉄部は防錆剤を塗ります。
踏面は軽歩行可能なウレタン塗膜防水サラセーヌで塗っていきます。
サラセーヌは密着性に優れ、弾力性があることから躯体に追従し保護に適しています。プライマー後、塗膜防水を2回、トップコートを塗ることで防水塗膜の完成です。
色は既存の床にあわせてグリーンを選択しています。腐食した巾木は撤去しシーリングで補修を行っています。
新たな鋼板で巾木を取りつけ、外壁から伝う雨水で腐食を起こさないようにシーリング施工を行います。このように隙間を防ぐことで階段室からの雨漏りを防ぎます。
錆び色褪せていた階段室も綺麗なグリーンに仕上げることが出来ました。
全体点検です。雨樋は鉄製から塩ビ製の物へ交換しました。錆びない素材へ取り替えることで、外壁を汚すような事態は起こしません。
また塩ビ製は比較的安価な為、メンテナンスコストを抑える事にも繋がります。
建物裏側です。こちらはグレーとブルー系でとても落ち着いた仕上がりです。
パープル系を全体に使わないことでまとまりのある外壁に仕上げることが出来ました。
塗装面は汚れが無いか、塗りムラが無いかをしっかりと確認した上で足場の解体です。
屋根カバー工法をすることによって屋上からの雨漏りを防ぎ、塗装で外壁の染み込みや劣化を防ぐことが出来ました。
全体メンテナンスをしたことで、まるで新店オープンの様です。今回の工事では様々な工夫を凝らしております。
屋根の勾配にあわせての雨樋・箱樋補修、外壁塗装を4回塗りに分散する事で強固な下地の形成、営業店舗に配慮した作業工程とすべてをクリアし工事の竣工です。
外壁塗装にかかる全ての事でお悩みを抱えている方はお気軽に街の外壁塗装やさんへご相談ください。
記事内に記載されている金額は2017年09月18日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
外壁塗装、屋根塗装、外壁・屋根塗装、ベランダ防水の料金プランはそれぞれのリンクからご確認いただけます。