今回は木更津市にある築25年のアパート外壁塗装工事です。アパートやマンション等はどんどん建てられているにも関わらず借り手が少なく、空室が多くお悩みのオーナー様も少なくないかと思います。その中でもいかに魅力的かをアピールするには「外観」です。立地や間取りももちろんですが、綺麗・清潔感が住みたいと感じさせるポイントにもなります。今回は建物の美観性と耐久性の維持の為に塗装メンテナンスを行いました。
ビフォーアフター
工事基本情報
木更津市のアパート塗装工事
今回調査にお伺いしたのは木更津市にある築25年、全6戸の2階建てアパートです。築25年というと2回目のメンテナンス時期ですが、今回が初めての外壁塗装です。アパートやマンションは大規模な建物になりメンテナンスコストもかかる為、なかなか定期的なメンテナンスが出来ていない物件も多く存在します。築年数が経過しているからといって補修が出来ない、費用が倍かかるという訳でもありませんので、建物の状態が気になった時に一度街の外壁塗装やさんへご相談ください。
ちなみに今回初めての塗装かどうかを判断するには、外壁材の柄や釘です。新築時に使用されているサイディングは工場で着色されているため、釘跡はしっかりと残ります。釘跡を塗料で隠しているお住まいもございますが、その場合は色違いで判断が出来ます。通常3回塗りでサイディングの柄・釘跡は綺麗になくなりますので、メンテナンス歴を把握する為にも中古住宅を購入された際には一度チェックしてみてください。
今回使用されていたのはセメントが主原料の窯業系サイディングです。表面塗膜が劣化することで雨水を吸い込み、サイディングが劣化してしまいますので定期的な塗り替えが必要になります。塗膜が劣化することで色褪せ、汚れや苔・藻の付着等が起こりやすくなり美観を損ねてしまいます。それだけで入居率を低下させてしまっているかもしれませんので、今一度管理されている物件の状況を客観的に確認してみましょう。
サイディングの継目の目地部分が黒ずんでいるのは「ブリード現象」と呼ばれるものです。これは目地を埋めているコーキング材に含まれている可塑剤と呼ばれる成分が経年で染み出している現象です。柔軟性を高めて耐久性を維持する為に可塑剤が混合されているため多くのコーキング材に含まれていますが、中には可塑剤が含まれていないノンブリードタイプもございますので、塗装前に確認しておきましょう。可塑剤による黒ずみは清掃で洗い落とせるものではありませんので、塗装メンテナンスで隠していきましょう。築浅でクリアー塗装をご希望の方は、ブリード現象が目立つ前に既存シーリング材の撤去を行わなければ黒ずみが酷くなる一方ですので、ご注意ください。
塗装メンテナンスの必要性とは?
目地シーリング材にも剥がれが見られました。ホームセンター等で販売されているシーリング材もそうですが、新築時にも耐用年数が5年前後と短いシーリング材が使用されている事が多いです。その為塗膜よりも早く劣化する傾向がありますので、定期点検が必要です。シーリングは経年により肉痩せ・亀裂、そして剥がれを起こしますが、外壁内部に雨水が浸入してしまう可能性が非常に高くなります。現在は耐久性に優れ20年超の寿命を持つシーリング材もございますので、塗膜の耐用年数に合わせて使用材料を決めていきましょう。
また外壁材の剥がれも見られました。外壁材を張る際の釘の打ち込みにより出来たひび割れから拡大してしまったことが考えられます。更に剥がれそうな場所は塗装をしても剥がれることがありますので、塗装前にしっかりと剥がしておきましょう。
ところどころに見られるサイディングの浮きは釘の浮きや抜け、サイディング自体の反りが考えられます。反りは雨水を吸い込んで乾燥する過程で起こりますので塗膜の劣化が原因ですが、塗り直しても改善することはありません。反りが酷く見られ、雨水の浸入を招く状態になってしまっては張替が必要になってしまいます。軽度な反りでしたらビス増し打ちで固定し直すことも出来ます。
アパートの形状によっては内部通路がありますが、手が届かない高さの場所は足場を仮設する必要があります。すると入居者様の生活にも影響が出ますので、工事日程を明確にしておく必要があります。もちろん入居者様へのご挨拶等は弊社にて対応させて頂きますのでご安心ください。天井(軒天)は埃が付着しやすく気が付かない内に黒くなっていることがあります。塗り替えを行う事で見た目も綺麗に明るく仕上がりますので、塗装は大変ですがまとめて塗り直していきましょう。
アパート外壁塗装メンテナンス
オーナー様、管理会社様、入居者様のご協力を得て外壁塗装メンテナンスを行っていきます。まずは足場仮設と水や塗料の飛散防止・安全対策のメッシュシートを張り工事の準備を行っていきます。
通常はまず高圧洗浄を行うのですが、今回は劣化してしまったサイディングやシールの劣化が酷いため下地処理を先に行っていきます。サイディングは腐食してしまった部分だけ取り外し張り替えます。サイディングはモルタルとは違いパネルですので、腐食してしまった部分だけの補修が可能です。築年数が経過しているお住まいの場合は、同模様のサイディングが見つからない可能性もありますので、異なるサイディングでの補修となりますことをご了承ください。
サイディングの浮き補修
続いては浮いてしまっているサイディングです。サイディングに浮きがあると、壁を伝った雨水が外壁内部に入り込んでしまいます。少しの雨水浸入程度では雨漏りを起こしませんが、透湿防水シートを傷めたり、通気工法を用いているサイディングの場合は下地の胴縁を傷めてしまいます。
サイディングを元に戻す為にひび割れが起きないように前もって錐で穴を開け、ビスを揉み込んでいきます。
ビスは打ち込みすぎても割れを引き起こしますので、段差を確認しながらしっかりと固定し直していきます。ビスは錆びにくいステンレス製ですので、経年劣化による浮きも心配ありません。また塗装後は目立たなくなりますので見た目の点もご安心ください。
続いてはシーリング材の打替です。シーリング材は1㎝程の幅を埋めるものですが、綺麗に仕上げる為にマスキングテープを貼り養生を行います。ここにシーリング材を充填すると奥と横2面の3面接着になりますが、硬化した後の劣化が早くなってしまいます。そこでボンドブレーカーやバックアップ材を用いて横2面での接着に仕上がるようにしていきます。
サッシ周りは既存シーリング材を撤去せずに増し打ちを行います。予め密着性を高めるプライマーを塗り、上からシーリングを打設していきます。押えヘラで綺麗に充填させマスキングテープを剥がせば補修工事は完了です。施工直後は柔らかいままですので、表面が触れる程に硬化するまでは次の工程は行えません。シーリング補修というとサイディングやALC外壁が挙げられますが、モルタルやタイル外壁であってもサッシ周りにシーリングが打設されています。必ずどの外壁材でもシーリング材の経年劣化による雨漏りを起こす可能性がありますのでご注意ください。
雨漏りや外壁材腐食のリスクがなくなってから高圧洗浄で外壁に付着した汚れやチョーキングを洗い落としていきます。一見簡単そうな作業ですが、誤った洗浄を行うと水が入り込む恐れがありますので、ご自身で洗浄を行いたい方も必ず上から下に向かって水を当てていきましょう。洗浄後は水を吸い込んでいますので、充分に乾燥させてから塗装を行っていきます。
軒天は湿気を含んだ空気が舞い上がり汚れも付着しやすい場所ですので、想像するよりも黒く変色しているお住まいが多いです。塗装を行う際にも剥がれや膨れが起きないよう、通気性の高い塗料で塗り替えを行います。ケンエースは防カビ・ヤニ止め・染み止め効果も高く耐水性にも優れているため、湿気の多い軒天に適しています。
埃や下地不陸の処理を行ってから2回塗りを行っていきます。特にご希望が無い限り明るい色で仕上げましょう。軒天は外観の印象を大きく左右する部位ですので、暗い色を使用すると重厚感のある建物に仕上がります。全体的に重たい印象にもなってしまいますので使用色は充分に検討しましょう。
外壁下塗りは隠蔽性の高いパーフェクトサーフを使用し白色に統一していきます。下塗りは仕上げ塗料の発色を綺麗にするためにも必要ですが、下塗りの密着性を高める役割もあります。
ラジカル制御型塗料パーフェクトトップ(ND-218)
続いては中塗り・上塗りでご希望の色に仕上げていきます。使用したのはラジカル制御型塗料のパーフェクトトップ(色番号:ND-218)です。チョーキング現象は白色顔料(酸化チタン)から発生するラジカルによるものです。白色は淡彩色に調色する際に欠かせませんが、塗膜劣化の原因にもなっていました。パーフェクトトップはラジカルを発生させにくい酸化チタンと光安定剤を混合させることで、チョーキング現象が起きにくい塗膜を形成することが出来ます。その耐候性は現在多く使用されているシリコン系塗料よりも高いと言われています。隠蔽性も高いため淡色から濃色への塗り替えはもちろん、濃色から淡色への塗り替えも可能です。
1度目の塗料が乾燥してから仕上げの上塗りを行います。塗装前に気になっていた外壁材の剥がれやシーリング材の色違いも、中塗り・上塗りによって綺麗に統一されます。パーフェクトトップは艶有から艶消しまで細かな調整も可能ですし、豊富なカラーバリエーションですので、きっとお客様のご希望の色・艶があるでしょう。
続いては鉄骨階段です。鉄は非常に耐久性の高い素材ですが、塗膜の経年劣化、素材への傷によって錆が発生します。すると錆が徐々に進行し腐食して耐久性を低下させてしまいます。そこで劣化を防ぐ為に錆の発生防止と高耐久の塗膜保護が必要です。まずは塗膜の密着性を高める為にペーパー掛け等の下地処理、そして錆止め塗装・仕上げ塗装を行いました。錆止め塗料には馴染みのある錆色ではないものもありますし、密着性を高めるプライマー効果が含まれているものもありますので、ご不明点等気になる方はお気軽にお聞きください。
工事を終えて
タッチアップ、完了確認を行い足場を外した後です。普段生活している中ではわずかな変化に気づきにくいものですが、塗り替えた後はいかに汚れがあったのか、色褪せていたのかと変化に驚かされます。通路も明るくなるだけで気持ちが大きく変わります。艶有塗料で仕上げた場合は塗装直後は輝きがありますが、徐々に艶は飛び落ち着きますのでその変化もお楽しみ頂けるかと思います。
こちらは塗装前に作成したご希望色でのカラーシミュレーションです。あくまでイメージですし陽の当たり具合で見え方も多少の違いは生じますが、どのような色が良いかな?こんな色の組み合わせはどうかな?とお悩みの方はお気軽にご相談ください。実際に塗装する前に見本板を取り寄せて色の再確認をすることも可能ですのでお気軽にご相談ください。
実際に塗装される際には面積効果によって選んだ色よりも明るく見えますので、実際には1トーン、2トーン暗い色を選んでいきましょう。街の外壁塗装やさんでは建物の状態確認はもちろん、色の選び方・組み合わせ方、塗料の特徴等も含めご提案をさせて頂いております。塗装メンテナンスに関して気になっている事、不安を感じている点等がございましたらお気軽にご相談ください。点検・お見積りは無料にて承っておりますのでご安心ください。
追記2023年2月5日、定期点検
外壁塗装後の定期点検にお伺いしました。塗装後から5年が経ちましたが、塗膜の傷みや苔の発生など出ておらず、外壁塗装後も良い状態が保たれています。近くに用水路や樹木などがあり塗膜の劣化の要因がありますが、使用している日本ペイントのパーフェクトトップの性能が十分に発揮されています。
付帯部・鉄部
外壁塗装工事と合わせて行った雨樋などの付帯部やコーキング・鉄部塗装後の状況も点検を行います。コーキングもひび割れもなく状態が維持され、付帯部・鉄部共に塗膜の剥がれや苔などの発生がなく綺麗な状態が保たれています。
アパートの外装メンテナンスやお住いの外壁塗装工事は、街の外壁塗装やさんにお任せください。調査・お見積り無料です。お気軽にご相談・お問い合わせください。
記事内に記載されている金額は2023年02月05日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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