船橋市で築20年のお住まいの無料点検にお伺い致しました。
築年数を考慮し、屋根の状態に不安を感じられたとのことでした。
スレート屋根とモルタル外壁には、それぞれ塗り替えのサインが出ていましたので、塗装メンテナンスのご提案をさせて頂きました。
塗装前の注意点や、使用した塗料の役割を合わせてご紹介いたします。
使用材料
屋根:水系カスタムシリコン(グラニットブラウン)
外壁:ナノコンポジットW(NC-16)
築20年、初めての塗装メンテナンスをご検討中です。
最も心配なのは屋根の状態です。雨漏りは無いようですが、塗装工事でこのまま屋根材を使用することが出来るか、それとも屋根材自体の交換が必要なのかを判断する必要があります。
20年はとても難しい判断を迫られる時期です。
スレートの寿命は、しっかりとメンテナンスをして20~25年です。恐らく今回は塗装が可能だとしても、次回は別の補修が必要になるかもしれません。
今回を機に、屋根カバーや葺き替え工事を行うと、今後のメンテナンスサイクルを延ばすことが可能です。
もちろん、工事内容は費用や今後の方向性を検討して、補修方法を決めていきましょう。
屋根材がオレンジ色に見えるのは、無数の苔・カビ・藻のせいです。
これらが発生・付着するのは、塗膜が劣化している証拠です。初めは部分的で済んでいたと思いますが、気づくと全体に拡大していると思います。
苔や藻によって雨水が滞留しますので、繁殖させる状態をつくってしまいます。
定期的に清掃を行えば拡大を防ぐことが出来ますが、屋根は簡単に清掃をすることは出来ません。
この状態を改善するには塗膜保護が必要です。更に先延ばしにすると、屋根材自体が傷み、浮きや反りを起こす可能性があります。
スレートの割れや飛散を起こしてしまう前に、早急にメンテナンスを行いましょう。
下屋(2階屋根)を見ると、苔は緑色ですね。いつまでも水分が残っている状態なのです。
北側は特に、日当たりも風通しも悪い為、苔等が発生しやすい為、一番早く傷んでしまう面です。
塗装を検討する際には、劣化が目立たない場所よりも目立つ部分を参考にしていくと良いでしょう。
屋根の劣化が酷いと防水紙まで傷み、雨漏りを引き起こす可能性が高まります。
今現在、雨漏りを発生させていない場合は、塗装工事が可能です。しかし、必ずスレート屋根材の状態を確認し、塗膜が充分に密着するか、綺麗な状態を長期間維持できるかを判断させて頂きます。
駐車場から梯子をかけて点検を行いました。恐らく工事を行う際には、駐車場に足場が組み立てられます。
塗装メンテナンスは、屋根外壁含めおよそ2週間程度になりますが、その間は自動車の移動をお願いいたします。
また敷地内に置いているプランターやビニールハウスは、塗装が出来るように移動させて頂きます。
植木は足場を組む都合上、場合に応じて伐採を行っていきます。どうしても切りたくない植物がある場合は、ぜひご相談してください。
でき得る限りのご提案をさせて頂きます。
ちなみに芝やお気に入りの植物がある場合、バイオ洗浄はお勧めいたしません。薬剤を使用し苔の根絶ちと再発を防ぎますので、外壁から伝った水が敷地内に流れ、植物を枯らす原因になってしまいますので、ご注意ください。
モルタル外壁の問題点、ひび割れ(クラック)です。近くで確認して見えない限りは、非常に細かな【ヘアクラック】ですので、住宅の構造には問題はありません。
また大きな補修も不要ですので、費用を抑えることが出来ます。
クラックを放置すると更に拡大し、住宅に問題をもたらす【構造クラック】に発展してしまいます。するとVカット等の補修が必要になってしまいますので、費用もかかります。
モルタルはクラックが発生するものです。発見→補修→発見→補修を繰り返すことが非常に重要です。
エポキシ樹脂などを充填させ、ヒビの拡大を防いでいくのですが、ご自身で補修される場合にはシリコン系シーリングは使用しないでください。
シーリングは使用箇所によって種類が異なります。シリコン系は雨水を弾く素材ですので、塗り替えの際に塗料すらも弾いてしまいます。
また凸凹とした外壁材からシーリングを剥がすには非常に難しい為、シーリングの種類はしっかりと確認しましょう。
築20年なりの塗膜の劣化・汚れの付着が見られました屋根外壁共に破損はなく、雨漏りも起きていませんでした。
今回は屋根外壁塗装をご提案させて頂きました。
塗料は高耐久のシリコン系、外壁は綺麗を維持するために低汚染塗料を使用していきます。
足場仮設工事で塗装を行う準備を行っていきます。苔の付着した屋根は非常に滑りやすくなっていますので、慎重に作業を行います。
下屋がある場合は、そこに足場を組み2階の作業床を作っていきますが、屋根材を傷めることはありませんので、ご安心ください。
ちなみに、足場工事と高圧洗浄は雨天時にも行います。
寧ろ騒音を抑えますし、洗浄時は屋外に洗濯物干しが出来ませんので好都合ともいえます。
洗浄時と塗料の飛散を考慮し、飛散防止用のメッシュシートを取り付けていきます。
高圧洗浄で屋根外壁に付着した汚れを洗うというよりは、そぎ落とすというイメージで落としていきます。
お住まい全体の洗浄を行いますので、カーポートや窓、駐車場までも綺麗になり、印象が明るくなります。
洗浄箇所ごとに耐久性が違いますので、水圧を変えて破損しないように注意します。
洗浄後のスレート屋根です。白く見えるのは屋根材の素地ですので、既に塗膜が劣化し屋根材自体が傷んでいたことが分かります。
この状態でも塗装メンテナンスで綺麗に仕上げることは可能です。
しかし、一度傷んだ屋根材を回復させることは出来ませんので、早め早めに塗膜保護を行っていきましょう。
濡れている素材に塗装を行っても、後々塗膜の剥がれや膨れを起こす可能性がありますので、しっかりと乾燥させます。
塗料を搬入し、種類と量を確認します。今回は屋根外壁とも水谷ペイントの塗料です。一般的な住宅でこの缶数を使用します。
グレード・耐久性・性能によって1缶の費用も違いますので、施工費用が変わる大きな点です。
「何度か塗り替えをするのだから、安価な塗料を使用したい」と思うのは当然かと思います。
しかしウレタンよりもシリコン、シリコンよりもフッ素に変更することで、塗膜の寿命が延びます。
すると、本来10年で塗り替えが必要ですが、更に5年後先に延ばすことが出来ますので、サイクルコストを抑えることが出来ます。
一時的な費用を考えるか、今後を考えて高耐久塗料を使用するかをしっかり検討しましょう。
塗装を行う前に、塗料が付着しないよう養生を行っていきます。
外壁を塗る、付帯部を塗るそのタイミングごとに養生箇所は変えていきますので、塗装が完了するまで何度も繰り返していきます。
屋根塗装から行います。まずはパワーシーラーⅡで下塗りです。水性ですので臭気もなく、近隣へのご心配もありません。
窯業系素材への浸透性が高く、旧塗膜への密着性も高めます。透明色ですので見栄えは変わりませんが、屋根材の下地調整が完了です。
作業中にひび割れ等を発見した時には、その都度コーキングで補修していきます。
乾燥後に中塗り・上塗りで着色を行いますが、スレート屋根材の場合は、縁切りかタスペーサーの設置が必須です。
これは屋根材同士の重なり部分に隙間を設け、雨水の出口を確保するための作業です。この作業を怠ると、雨水が内部で滞留し、毛細管現象を起こして雨漏りに繋がります。
タスペーサーはやり直しもせずに、隙間を確実に作ることが出来ますので、費用は掛かりますがぜひお勧めいたします。
仕上げ塗料は水系カスタムシリコンのグラニットブラウンです。下塗りと同様に水性ですので、臭気はありません。
耐候性・低汚染性・防藻防カビ性に優れたシリコン系塗料ですので、長期的に綺麗な状態を維持することが出来ます。
屋根塗料は艶有が多いのですが、新築時のようなマット(艶なし)な仕上がりも特徴です。
標準色は29色ですが、お客様のご希望に合わせて注文生産も可能ですので、お好みの色で仕上げられるかと思います。
2回塗りを行う事で新築時のような綺麗な屋根に仕上がりました!
モルタル塗装です。クラックは更に拡大しないように、エポキシ樹脂を充填し埋めていきます。
補修後は白い線のように残りますが、塗装で隠すことが出来ますので問題ありません。
細かなヒビでしたら下塗り塗料で埋めることが出来ますが、このように下地処理を行うと確実ですね!
構造クラックの場合、ヒビが見えない奥まで拡大している可能性があります。ヒビを深部から改善しなければ意味がありませんので、サンダーでヒビ部分をあえて広げてから補修していく必要があります。
このような事にならないように、メンテナンスは定期的に行いましょう。
下塗りはナノコンポジットWフィラーです。
下塗りにはシーラー・プライマー・フィラーがありますが、それぞれ役割があります。
シーラーとプライマーは接着剤の役割を持ち、塗料と外壁材の密着性を高めます。大してフィラーは、シーラー+パテ埋めの効果を持ちます。
ヒビを埋め、凸凹とした表面を滑らかに仕上げる塗料ですので、シーラーとは用途が違います。
モルタルの場合はフィラー、サイディングの場合はシーラーと、外壁材により下塗りは変わります。
付帯部を塗装する際には、必ずペーパー掛けをし表面の下地処理をする必要があります。
ペーパー掛けは様々な方法がありますが、今回は旧塗膜の剥がし・目粗しを目的にしています。
剥がれそうな塗膜を除去し、あえて無数の傷を付けることで塗料が密着しやすくなります。
特につるつるとした雨樋には効果てきめんです。ペーパー掛けをするとしないで、数年後の見栄えは全く違います。
鋼板は目荒らしを行うか、プライマー(錆止め機能付き)で密着性を高め仕上げます。
付帯部は出来る限り同色で仕上げることをお奨めしております。
外壁の色を含め3色以内で仕上げると、住宅全体に統一感が出ます。
色が増えるごとにバランスを取るのも難しく、まとまりにくくなってしまいますので、施工前にカラーシミュレーションを利用し検討しましょう。
雨戸はスプレーガンで塗料を吹き付け、こげ茶に仕上げました。
鉄部は耐久性の高い素材ですが、塗膜が劣化し表面が傷つくと、錆が発生し腐食し始めます。
素材を過信せずに、色褪せに気づいたら塗膜保護をご検討ください。
今回は屋根外壁に問題なく、塗装メンテナンスをさせて頂きました。
補修費用に心配を抱えられていたようですが、雨漏りもなく見栄えも良くなり、安心して頂きました。
新築から10年、20年というのはメンテナンス方法が変わる恐れがあります。だからと言って、メンテナンスをしていないから高額な補修になるとは限りません。
しっかりと素材の状態を見極めて、適切な補修工事をご提案させて頂きます。
住宅に不安を感じられている場合は、無料点検を承っておりますので、お気軽に街の外壁塗装やさんへご相談ください。
記事内に記載されている金額は2021年10月13日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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