先日、木更津市中尾での屋根塗装前の調査についてご紹介いたしましたが、本日はその後実施した屋根塗装工事の様子についてお話いたします。
現地調査のブログ「ドローンを使った屋根塗装前の調査にて苔の発生や板金の浮き等確認」
スレート屋根をドローンを使って調査を行ったり、苔の発生による弊害、板金の浮きへの対処など現地調査で見つかった不具合をもとにお話しているブログです(^^)
木更津市では支店もあることから、古くから多くのお客様からご支持をいただいております。多くの外壁塗装・屋根塗装の施工実績については専用ページを御覧ください!
ファインパーフェクトベストの特徴
ファインパーフェクトベストは、日本ペイントが開発した高性能な屋根用塗料です. この塗料の最大の特徴は、ラジカル制御技術を採用していることで、紫外線による塗膜の劣化を効果的に防ぐことができます.
ラジカル制御技術は、塗料に含まれる酸化チタンに紫外線が当たることで発生するラジカルを抑制し、塗膜の寿命を延ばす革新的な技術です。この技術により、ファインパーフェクトベストは非常に高い耐候性を実現しており、過酷な環境にさらされる屋根に最適な塗料となっています.
耐用年数は10〜12年程度とされており、一般的な屋根用塗料よりも長持ちする傾向にあります。また、防藻・防カビ性能も備えており、美観を長期間維持することができます。作業性も高く、適度な粘着性と乾燥性を持つため、塗装作業がしやすいという特徴もあります。
ファインパーフェクトベストは主にスレート屋根(カラーベスト・コロニアル)用に開発されましたが、セメント瓦や金属屋根など、様々な屋根材に使用可能です. カラーバリエーションも豊富で、26色の標準色が用意されているため、建物の外観に合わせた色選びが可能です。
この塗料の唯一のデメリットとしては、比較的新しい製品であるため、長期的な実績がまだ十分に蓄積されていない点が挙げられます。しかし、日本ペイントという信頼できるメーカーの製品であることから、品質面での信頼性は高いと言えるでしょう。
ファインパーフェクトベストは、高い耐候性と優れた作業性を兼ね備えた屋根用塗料として、多くの建物所有者や施工業者から支持を得ています。長期的な屋根の保護と美観の維持を重視する方々にとって、非常に魅力的な選択肢となっています。
屋根塗装前の高圧洗浄
スレート屋根の塗装前の高圧洗浄は注意が必要な作業です。特にアスベストを含むスレート屋根の場合、健康被害のリスクがあるため、適切な対策が不可欠です。
アスベストの飛散リスク
スレート屋根を高圧洗浄すると、水圧によってアスベストが飛散してしまう可能性が高くなります. 調査結果によると、作業場所では大気中1リットルあたり43.4本のアスベストが検出されており、これはWHOや環境省が定める一般環境での基準値(10本/L)の4倍以上にもなります.
健康被害の危険性
飛散したアスベストを吸い込むと、肺がんや悪性中皮腫、肺の繊維化などの深刻な健康被害を引き起こす恐れがあります。そのため、高圧洗浄時にはアスベストの飛散を防ぐ対策が必須となります。
アスベスト飛散防止対策
スレート屋根の高圧洗浄時にアスベストの飛散を抑える方法として、以下の対策が考えられます:
1. 固化剤の使用:スレート屋根の表面に固化剤を浸透させ、アスベストを固める方法です. これにより、高圧洗浄時の飛散を防ぐことができます。
2. 適切な保護具の着用:作業者は専用の防護服やマスクを着用し、アスベストの吸引を防ぐ必要があります。
3. 洗浄水の適切な処理:高圧洗浄で使用した水からもアスベストが検出されるため、適切に回収し処理する必要があります.
4. 周辺環境への配慮:洗浄場所から離れた場所でもアスベストが検出されているため、周辺への飛散防止措置も重要です.
スレート屋根の高圧洗浄は、アスベスト飛散のリスクを考慮し、専門業者に依頼することが推奨されます。適切な対策を講じることで、安全に屋根の洗浄と塗装準備を行うことができます。
塗装は重ね塗りで仕上げる
スレート屋根の重ね塗りは、屋根の寿命を延ばし美観を維持するための重要なメンテナンス方法です。この作業の主な目的は、防水性の回復と外観の改善にあります。重ね塗りを行うことで、屋根表面を保護し、雨水の浸入を防ぐとともに、色あせや劣化を抑制し、建物全体の外観を美しく保つことができます。
重ね塗りの工程は通常、下地処理から始まります。まず、高圧洗浄でコケや汚れを除去し、ひび割れや欠損部分を丁寧に補修します。その後、専用の下塗り材を使用して塗料の密着性を高めます。下塗り材の選択は、スレートの劣化状態に応じて行われます。下塗りが完了したら、中塗りと上塗りを行います。一般的には2回塗りが推奨されますが、屋根の状態によっては3回塗りが必要となる場合もあります。(街の外壁塗装やさんでは基本3回塗り)
スレート屋根の重ね塗りで最も重要なポイントは「縁切り」という作業です。これは屋根材の重なり部分に隙間を設ける作業で、雨漏りを防ぐために不可欠です。具体的には、下塗り後にポリカーボネイト製のタスペーサーを屋根材の重なり部分に挿入します。これにより適切な隙間を確保し、雨水の逆流を防ぐことができます。縁切りを行わないと、塗料で隙間が埋まり、雨水が逆流して雨漏りの原因となる可能性があるため、特に注意が必要です。
塗料の選択も重要な要素です。スレート屋根の重ね塗りには、遮熱塗料やラジカル制御型塗料などが適しています。遮熱塗料は夏の暑さを軽減し、ラジカル制御型塗料は色褪せを抑え、塗膜の寿命を延ばす効果があります。塗料の選択は、建物の立地や気候条件、所有者の要望などを考慮して行われます。
ただし、重ね塗りを行う際には注意すべき点もあります。特に、アスベスト含有スレートの場合、高圧洗浄時にアスベストが飛散する危険性があります。このため、専門業者に依頼し、適切な対策を講じる必要があります。また、塗装だけでは屋根の機能を完全に回復させることはできません。屋根の状態によっては、カバー工法や葺き替えなど、より抜本的な対策が必要となる場合もあります。
スレート屋根の重ね塗りは、適切に行えば屋根の寿命を延ばし、建物を保護する効果的な方法です。しかし、専門的な知識と技術が必要なため、信頼できる業者に依頼することが重要です。適切な重ね塗りを行うことで、屋根の機能性と美観を長期にわたって維持し、建物全体の価値を保つことができるのです
屋根塗装後のフォローアップについて
屋根塗装後のフォローアップは、塗装の効果を長く維持し、屋根の寿命を延ばすために重要です。以下に屋根塗装後のフォローアップについて詳しく説明します。
定期的な点検
塗装後は定期的に屋根の状態を点検することが大切です。少なくとも年に1〜2回、または台風や大雨の後には点検を行うことをおすすめします。点検では、塗膜の剥がれ、ひび割れ、変色などの異常がないかを確認します。
部分補修
点検時に小さな損傷を発見した場合は、早めに部分補修を行うことが大切です。小さな問題を放置すると、大きな問題に発展する可能性があります。部分補修を適切に行うことで、全面的な塗り直しの必要性を先送りできます。
再塗装の時期
屋根塗装の耐用年数は、使用した塗料の種類や環境条件によって異なりますが、一般的に5〜10年程度とされています。例えば、エスケー化研の屋根用塗料「エスケープレミアムルーフ」の期待耐候年数は7〜9年とされています。この期間を目安に再塗装の時期を検討する必要があります。
注意点
屋根塗装後は、塗膜の色あせや劣化が進行することを理解しておく必要があります。特に屋根は外壁よりも厳しい環境にさらされるため、色あせのスピードが早くなります。屋根塗料の耐候年数は外壁塗料の約半分とされており、外観の変化に注意を払う必要があります。
また、2000年前後に製造されたノンアスベストのスレート屋根の場合、塗装が適さない可能性があります。このような屋根に対しては、カバー工法や葺き替えなどの別の対策を検討する必要があるかもしれません。
最後に、屋根塗装は一時的な対策であり、将来的にはより大規模な工事が必要になる可能性があることを念頭に置いておくことが重要です。屋根の状態や建物の年数によっては、塗装よりもカバー工法や葺き替えを検討した方が良い場合もあります。
適切なフォローアップを行うことで、屋根塗装の効果を最大限に引き出し、屋根の寿命を延ばすことができます。しかし、屋根の状態によっては塗装以外の対策が必要な場合もあるため、専門家に相談しながら最適な維持管理方法を選択することが大切です。
記事内に記載されている金額は2024年08月23日時点での費用となります。
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