屋根の構造の中でも超重要な要素、「野地板」について皆様は知っていますか？屋根のリフォームやメンテナンスでは屋根材を何にするか、どんな補修が必要かが話題として目立ちますが、そもそも屋根材を載せているこの野地板が健全でなければいけません。
野地板の役割や気になるメンテナンス方法などをお伝えしたいと思いますので、どうぞご参考にしてください！
野地板は屋根の最重要部分であり、屋根材や防水紙の下に設置されている部分となります。
屋根材や防水紙が欠けてしまえば雨水が浸入してしまい、そもそも野地板がなければそれらは固定をすることができません。しかし、野地板は普段目にする機会もなく、耳にすることも少ないため、完全に劣化してしまうまでメンテナンスが必要であることを知らないことも多いでしょう。その役割や重要性についてはあまり知られていないのです。
加えて、野地板はメンテナンスがしにくい部分でもあります。そのため、メンテナンスを行う機会がある場合は必ずお手入れをする必要があります。野地板のメンテナンス方法についても、この後ご紹介していきたいと思います。
野地板が傷んでしまった場合、どのような影響がお住いや生活に表れるのでしょうか。
まずは深刻な雨漏りです。通常、屋根材がひび割れたり隙間が発生しても、その下にある防水紙が受け止めて雨樋まで流してくれます。ただ、経年劣化で防水紙の機能が不十分な状態となっていた場合、必然的に雨水は下にある野地板へと影響を広げていきます。
そして天井裏を伝っていった雨水は、最終的にお部屋への雨漏りとなってしまうのです。
防水紙のみの傷みの段階で気づくことができれば、例えば
スレート屋根の場合は屋根カバー工法で対処できます。しかし、野地板にも傷みが広がっていた場合、屋根カバー工法のような新しい屋根材を被せる方法は危険なため行えません。
劣化した野地板がさらに重くなる屋根に耐え切れないためです。
そのため
屋根カバー工法よりもコストの高い屋根葺き替え工事での改善が必須となります。
野地板の補修には
屋根葺き替え工事が必要です。野地板は屋根の下地として重要な役割を果たしており、耐用年数はおよそ30年と言われています。
しかし、雨漏りや腐食によって劣化してしまうことがあります。そのため、野地板の補修を行う際には前述したように屋根葺き替え工事が必要となります。
野地板の補修には、増し張り（重ね張り）と張り替えの施工手順があります。
増し張りの場合、既存の屋根材と防水紙を撤去し、新しい野地板を既存の野地板の上に重ねて固定します。新しい野地板は垂木と呼ばれる木材に釘で固定されます。
垂木は一般的に455mm間隔で設置されているため、野地板をめくって垂木の位置を確認する必要はなく、スムーズに設置が行えます。※事前に図面などで確認いたします。
その後、防水紙と屋根材を重ねて工事を完了させます。
一方、張り替えの場合は現在の屋根材、防水紙、野地板を全て撤去します。もし垂木が劣化している場合は、新しい垂木も交換する必要がありますね。
また、耐久性が高い構造用合板を使用することもおすすめです。野地板を垂木に固定した後、防水紙と屋根材を重ねて工事を完了させます。この方法では、野地板の張り替えと同時に垂木の状態も確認することができます。
瓦屋根なら、全面ではなく一部分のみの防水紙・野地板メンテナンスは可能ですが、これらの下地は基本的に一部分が劣化していれば、他も似たような状態になっていることが多いため、屋根全体の工事をしてしまうことが望ましい場合はそのようなご提案も致します。
野地板は屋根の最重要部分でありながら、それほど目にする機会もなく、耳にすることも少ない部分です。しかし、屋根の安定性や雨漏り防止にとって重要な役割を果たしているため、メンテナンスをするチャンスがあった場合は必ずお手入れをしてあげる必要があります。
私たち街の外壁塗装やさんでは、屋根葺き替え工事をおよそ150～200万円（30坪ほどの戸建ての場合）にて行っています。野地板以外のご相談もお気軽にご相談ください！
記事内に記載されている金額は2023年09月10日時点での費用となります。
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