現場調査開始
お客様からご連絡を頂き外壁サイデイングのクラック調査の現場へお伺いしました。建物は築11年の木造3階建てです。設計事務所がデザイン、施工管理をしたそうです。外壁サイデイングの継ぎ目をフラットに処理し塗装仕上げを行っています。継ぎ目をフラットに処理した部分が全てにクラックが入っていました。デザイン的には中央が吹き抜けのようになっていておしゃれないい感じの建物ですが外壁がクラックだらけでは外観が台無しの建物になってしまいましたね。
大きなクラック
こちらの建物には3種類の窯業系サイデイング板が使われています。クラックが入っているのは無塗装の12mm厚のサイデイング板です。その他部分は16mm厚を使っています。最近では12mm厚のサイデイング板はほとんど見かけなくなりました。割れやすいとのクレームが多くメーカーも製造中止にしたようです。今回の現場の場合は元々の継ぎ目部分を無理な工法でフラットに処理したのが原因とみられます。サイデイングの重なり部分ははめ込み式になっておりそのままでも雨が侵入しない構造になっています。建物は揺れるのが当たり前ですからその点も考慮しなくてはなりません。見た目、デザインを重視するあまり実用性を考慮しない工法が今回は見えました。
2階部分の外壁
3種類のサイデイング板を使っていますが2階のこの部分は横張り工法で施工しています。重なり部分はフラット処理してなく通常の施工になっているので問題は有りませんが継ぎ目部分のシーリング打ち替えは必要です。サッシ廻りのシーリングの打ち替えも10年経過した時点で必要になってきます。1階部分の外壁サイデイング板は濃彩色でデザインの違うものを使っています。ツートンカラーの場合は色の配色を大きめの見本板を見ながらよく打ち合わせする事がトラブルを避ける事に繋がりますので注意が必要です。
破風板のシーリング材の剥離など
破風板の継ぎ目のシーリング材の剥離が進んでいます。木製の破風板の場合塗装によって防水加工されていますが、継ぎ目部分のシーリングが剥離するとそこから水分が侵入し破風板自身の腐蝕に繋がります。こちらの建物はウッドデッキ、木製テラス等木部が沢山有ります。木部はメンテナンスを定期的にする必要があり、費用も掛かりますのでその点も計画性をもって考えておく必要があります。木部の塗装は5年に1回必要になって来ますが新築時ではそこまでの説明を受けているか疑問ですが、後々で後悔される方が多いのも現実です。
ウッドデッキのメンテナンスとは
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