
「ウッドデッキにしたいけど雪でいたむから、木製ではない樹脂製のものにした」
時折、耳にする言葉です。
樹脂製のものは手入れがほとんどいりません。
「木製にしたけどメンテナンスはどの程度必要?」
そんな方に実際に木製のウッドデッキのメンテナンス状況をご紹介。
上越市の築18年のお家です。
外壁塗装は7年ほど前に行っています。
木製部分は外壁や屋根よりまめな塗装が必要です。
特にベランダは人が乗る部分なので塗装が重要です。

こちらのベランダは西側にあり、雪が吹き込みにくいように柵の内側にラティスをつけてあります。
雪の吹き込みを完全に防げるわけではないので、やはりある程度は積もります。
冬に2階のベランダを使うようなことがないため、冬は除雪をせずにそのままです。
除雪するとスコップで表面をかえっていためてしまいます。

高床式住宅の1階部分にもベランダがあります。
床はコンクリート製で柵と手すりが木製です。
自然落下式の屋根から庭に落ちた雪が柵の下端まできていますね。
大雪の年にはてすりの上まで雪がくることがある状態です。7
木製ベランダは2階より1階のほうが痛みがでています。
風の影響は2階のほうが受けますが、1階のほうが雪に埋もれる分水分による痛みがでているものと思われます。
2階のベランダは南西に柵がついているので風の抜けがよいです。
1階は西側だけが柵、南側は腰壁で北側は家の壁となっているため、2階より水分が抜けにくい構造です。

2枚上の写真の翌々日に撮影した2階ベランダです。
雪はすでにとけ、水気もほとんど残っていません。
板と板の間には隙間があるのでそこから水が落ち、板が乾燥しやすくなっています。
ぴったり板をつけてデッキをつくってしまうと、この隙間部分が溝となり水がたまってしまいます。

この2階ベランダの裏側は新築後18年の間に塗装を一度行っただけです。
現在で塗装後7年目です。
裏側以外は3年に一度程度で塗装をしています。
塗料はキシラデコールを使いました。
外部木部ではよく使われる塗料です。
キシラデコールは被膜をつくらない塗料で木部に浸透します。
木部の劣化やカビなどを防ぎ、防腐効果もあります。
シンナー系塗料のように刺激臭はありません。
色も豊富です。
浸透する塗料なので、「今までは茶色だったら今度は白に!」と思って、白で塗装しても白には仕上がりません。
数年ごとに塗装が必要なので、あまり濃くない色がおすすめです。
使っている木材によっても色の出方が違います。


こちらは弊社のショップ兼事務所です。
壁の一部と階段に木製のものを使っています。
築2年をむかえ、壁はなんともないですがウッドデッキ階段にいたみがいたみがみえてきました。
階段は東側、雨雪が直接あたり、日当りのよい場所にあります。
階段を再塗装することにしました。
前述のベランダと違い、金属スコップで除雪しているので表面をいためやすいです。
西側にも同じような階段がありますが、東側のほうが使用頻度も高くいたみが早かったです。
同じ時期に建築されたものでも、使用頻度・使い方・日光・雨のあたり方など色々な条件でいたみ具合が変わってきます。
階段は白くかすれた感じになっていました。
雨水もしみ込んでしまうようになってきましたので塗装です。
このような状態になったら、塗装する時期と思ってください。

塗料はキシラデコールではなく柿渋塗料を使いました。
室内の無垢床材や無垢ドアなどの木部につかえる塗料で、安全性が高いです。
こちらもキシラデコール同様に被膜をつくらない塗料で、塗ったそばから染み込んでいきます。
塗料の吸収がよいので、2度塗りしています。
キシラデコールと柿渋塗料の仕上がりを比較すると、キシラデコールのほうが粘性が低く、水をはじきます。
柿渋塗料のほうがマットな仕上がりになります。

左が塗装後、右が塗装前。
全然違いますね。
「こんな中途半端に塗って、あとで真ん中がムラにならないの?」と疑問に思う方、
この塗料の特徴ですが、このように時間差でぬっても「ムラ」はでません。
ご安心ください。
数段だけの塗装でしたので、養生をいれても30分かからずに終わりました。

塗装が終了しました。
お店など不特定多数の人が通る場所で困るのは塗装直後。
通れないように規制できませんので、紙をしいて固定しておきました。
通交する人はこの紙の上を歩いて通ります。
紙をはずしたあとも、もちろんなんの支障もでていません。
金属とは違い、木部の塗装は当然錆止めは必要ありません。
被膜をつくる塗料であれば1回目の塗装が完全にかわいてから塗装しなくてはいけないので時間がかかります。
キシラデコールや柿渋塗料はその分、工期が早いです。
木部は腐ってからでは遅いので、まめな塗装をおすすめします。
外壁塗装はまだ大丈夫であっても、木部だけは早めに塗装してくださいね。
記事内に記載されている金額は2018年02月07日時点での費用となります。
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