塩尻市大門の古くからご愛顧いただいているお客様から屋根塗装、外壁塗装のご依頼があり下見に行ってきました。ご連絡がありすぐに伺ったのですがその日がまさかの降雪で下見調査ができる状態ではなかったので、気になっているところや現状を簡単に見させていただき、その日は詳細を確認することはできませんでした。改めて伺った今回は外壁を見ている途中で台風並みの強風!周囲は宅地造成している地域で、お客様宅の西側は広大な更地。そこに西からの強風が吹いたため砂嵐状態で、好天にもかかわらず暗くなるくらいでした。何とか外壁は調査できたのですが、危険なので屋根へ上るのはこの日も断念しました。今回はその外壁の状況を報告しようと思います。

前回はおよそ9年前、バルコニーの外壁が破損してしまい、その補修をやらせていただいています。一番日が当たるところなのでシーリングが劣化して、そこから水が入って外壁が破損してしまいました。そこで水の進入路を防水処理して上から金属サイディングを貼りました。その後ベランダは問題なく9年が経過しています。お客様も大変喜んでおられました。
シーリングの劣化
外壁に話を戻します。外壁は再三このブログでも登場しています窯業系サイディングです。セメント系の外壁材で現在国内で外壁の80%ほどのシェアを持っている外壁材です。
今回下見、調査をさせていただき、問題点は4つありました。1つは写真を撮り忘れましたが、チョーキングが顕著に表れていること。チョーキングは塗料の顔料が紫外線により表面に浮き出て、触ると粉状の汚れが付く現象です。塗り替えの時期のサインとして一番わかりやすいものです。
二つ目は一番気になったシーリングの劣化です。窯業系サイディングは幅400mm、長さ3000mmないし4000mmの板状の外壁材です。これを並べていくのですがつなぎ目の目地が必ずできます。その目地に防水の目的で打つのがシーリングです。

南面の目地のシーリングです。シーリングが硬化して細かい亀裂が入っています。シール材の寿命です。

こちらは西面のシーリングです。こちらも同様に硬化による細かい亀裂、一部大きく割れているところもあります。


土台水切りという基礎と外壁材の間にある板金の部材です。ここにもシールが打たれていますが、同様に劣化しています。


サイディングのボード間だけではなく、窓周りにもシーリングを打ちます。素材が違うもの同士のジョイント部分なので、しっかりとシールを打っていますが、このシールも劣化して割れたり剥がれていたりするところもありました。防水が目的のシーリングですが、これでは簡単に水が入ってしまいます。
軒天の塗膜剥がれ
3つ目の問題点は軒裏天井の塗膜の剥がれです。軒天全体の塗膜がべりべりと剥がれていました。


稀にすが漏れといって、屋根から流れる雨水が雨樋に落ちずに軒裏に回ってしまうことがあります。軒天の異常はすが漏れが一番怖いです。屋根の構造体が腐食してしまうからです。こうなると大きな工事の必要があります。このお家の軒天の異常は水が入った形跡がなかったので、水が入って塗膜が剥がれたのではなく、経年での塗膜の剥がれだと思います。剥がれた塗膜をきれいに除去して塗りなおせば問題なさそうです。

玄関屋根の梁の部分です。この塗膜の剥がれは明らかに水が原因です。屋根に異常がありそこから入った水がここに出てきて、塗膜を剥がしたものと思われます。次回屋根に上って細かく原因を突き止めたいと思います。
凍害による外壁の破損
4つ目の問題点はシーリングの劣化にもつながりますが、水の侵入による凍害で外壁の破損がありました。


窓周りのシーリングの劣化により、この窓はお風呂の窓なのでおそらく結露水が入ってしまい、その水が冬場に中で凍結して膨張し、外壁を壊す爆裂という現象が起きています。お施主様も気になりご自分で補修されたようですが、外壁のダメージが大きいです。こうなってしまうと塗装での補修は難しくなってしまいます。
まとめとご提案
これらの問題点から外壁のメンテナンスは
①サイディングボード間と窓周りのシーリングの打ち替えが必要
②全体的には塗装でのメンテナンスが可能
③爆裂部分のみサイディングの貼り替え
④水回りの窓下に水切りを増設
⑤軒天は塗装でのメンテナンス可能
⑥玄関屋根の梁は水の進入路を特定してそこの修理と梁の修理
以上が必要かと思います。
記事内に記載されている金額は2020年03月23日時点での費用となります。
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