千葉市稲毛区にある貸倉庫にて庇塗装補修を承りました。近年錆の発生が目立ち錆が外壁を伝って流れ始めたようです。見た目も悪くなりますが、錆は金属製素材の耐久性を低下させているサインでもあります。お急ぎでの補修をご希望でしたが、錆の進行次第では雨漏りを起こす可能性も充分にありますので、まずは建物の様子を確認し適切な塗料・補修方法を検討しご提案したいと思います。
貸倉庫の庇塗装前点検


貸倉庫・テナント等は規模・階数によって耐火建築物・準耐火建築物とすることを義務付けられていますので、耐久性・耐食性・耐火性に優れた金属材を使用している事が多いかと思います。セメントを主原料とした外壁材よりもメンテナンスサイクルが長いということもメリットに挙げられますね。施工時の金属素材は塗膜によって劣化を防いでいますが、経年による塗膜の劣化や傷が雨水と酸素に触れ錆が発生してしまいます。今回は屋根にも外壁にも金属素材が使用されていますが一つの劣化が他部の劣化も引き起こす可能性がありますので、定期的な塗装メンテナンスを心がけましょう。
もらい錆で被害が拡大する恐れがあります

庇には折板屋根と呼ばれる雨仕舞に優れた屋根材が使用されていましたが、折板屋根よりも周りに取り付けられた鉄筋と斜めの吊り材に錆が著しく目立ちます。最初は部分的にしか見られなかったと思いますが、「もらい錆」によって徐々に錆が拡大し補修範囲を広げてしまいます。錆は素材同士が触れていればどこまでも被害を拡大しますので、現在は特に問題のない折板屋根にも錆が移る可能性があります。
錆止め塗料で金属の腐食を防ぎます


こちらも錆による腐食が拡大することで周囲の塗膜を剥がし始めています。錆が進行していても穴あきが無ければ塗装メンテナンスは可能ですが、このまま塗装をしてしまうと既存塗膜が剥がれてしまいますので、一度ケレン掛けを行い塗膜を剥がしてから塗装し直す必要があります。既に発生し付着している錆もケレンで落とすことで、塗装後の仕上がりを良く、剥がれ・錆の拡大を防ぐことも出来ます。
更に錆を発生しにくくするために錆止め塗料で皮膜を形成し、雨水や酸素との接触を防ぎます。昔は鉛を含む防錆塗料が多かったのですが、公害問題の観点から鉛は使用されなくなりました。昔の名残から今でも赤茶色の錆止めを使用することが多いですが、現在はグレーやグリーン、ホワイト等さまざまな色がございますし、プライマー機能を持つ錆止め塗料もございます。


錆止め塗料の耐久性は5年前後というものが多いため、仕上げ塗料で中塗り・上塗りと塗り重ねて工事は完了です。遮熱・断熱塗料で仕上げれば金属屋根材の熱を緩和させ、室内温度上昇の軽減や保温効果が期待できます。
調査を行った結果、塗装依頼のあった庇はご紹介した施工が可能ですが、別の場所で雨漏りの兆候が見られるようです。大規模な修繕工事が必要になった場合、庇に傷が付いたり撤去の必要がある可能性もありますので、一度雨漏りの原因も含めて再度調査を行っていく予定です。次回は散水試験の様子をご紹介いたします。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
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