こんにちは。街の外壁塗装やさん大阪平野店の有持です。
外壁を触ると手に白い粉がつく……そんな経験はありませんか?
同じお悩みのお客様、多いんですよ。
本日は八尾市曙川東のT様邸にお伺いし、外壁と屋根の現地調査を行いました。
建物の状態を一か所ずつ丁寧に確認していくと、複数の劣化サインが見つかりましたので、今回の記事でくわしくご紹介します。
「うちも同じかも……」と気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
八尾市T様邸の現状をチェック
外壁全景と第一印象

こちらがT様邸の全景です。バルコニーまわりなどに使われたタイル調の柄と、凹凸のある柄を組み合わせた窯業系サイディングの外壁です。
写真全体を見ると、外壁の色自体はまだそれほど大きく変わっていないように見えます。
しかし近くに寄って一つひとつ確認していくと、いくつかの気になる箇所が浮かび上がってきました。
「外観がきれいに見えるから大丈夫」と思いがちですが、劣化は意外と細部から始まるんです。
外壁に現れた劣化のサイン
チョーキング現象を確認

外壁面を指で軽くなぞってみた様子です。
チョーキング現象(外壁を手で触ると白い粉がつく状態のこと)が起きているかどうかを確認する、最もシンプルな診断方法のひとつです。
指先を見ると、白い粉がしっかりとついていました。チョーキング現象がはっきりと出ている状態です。
外壁塗料に含まれる成分が紫外線や雨風によって分解され、表面に白い粉として現れます。この状態になると、塗膜(外壁を守るための塗料の膜)の防水性がすでに低下しています。
放置していると、雨水が外壁材の内部に染み込みやすくなり、外壁材そのものの劣化や、最悪の場合は建物内部への雨漏りにつながる可能性があります。
チョーキングが出ている段階は「塗り替えのサイン」として、塗装のプロは真っ先に確認するポイントなんです。
シーリングの剥離と肉やせ

こちらはサイディングパネルのつなぎ目部分を撮影したものです。
目地に詰められているシーリング(外壁のつなぎ目を埋めるゴム状の防水材のこと)が、左側のパネルとの接着面から剥がれてしまっています。シーリング材そのものは残っていますが、パネルとの間に縦方向のすき間がはっきりと空いた状態です。
このように接着面から剥がれる劣化を「界面剥離」と呼びます。経年でシーリング材が硬くなり、外壁材の動きに追従できなくなることで起こります。
さらに、シーリングの厚みが減って断面が薄くなる「肉やせ」も確認できました。
この状態になると、雨水がつなぎ目から外壁の内部に直接流れ込んでしまいます。
外壁材が水を吸い続けると、内部の木材や断熱材が傷んでいき、建物全体の耐久性に影響します。
次回の工程として予定しているシーリング工事で、古いシーリングを撤去し、新しいものに打ち替えることが必要な状態です。
クラック(ひび割れ)の状態

外壁面にクラックが複数か所で見つかりました。
写真の矢印が示しているように、外壁パネルの表面を縦方向に走るひびが確認できます。
クラックの発生には、建物の経年による微細な動き(揺れや収縮)、乾燥と吸水の繰り返し、紫外線による塗膜の硬化などが絡み合っています。
細いひびに見えても、そこから雨水がじわじわと入り込むことで、外壁材の内部から劣化が進んでいきます。

こちらは別の箇所で見つかったクラックをクローズアップしたものです。
雨樋(あまどい)の取り付け部分の近くで、外壁パネルにひびが走っているのが分かります。
このように部材と部材の取り合い部(ふたつの素材が接する境界部分のこと)は、温度変化による膨張・収縮の影響を受けやすく、ひびが入りやすい場所のひとつです。
調査で複数か所にクラックが見つかったことで、外壁全体の塗膜の劣化が進んでいることが分かりました。
外壁塗装の際に適切な下地処理を行うことで、クラックを補修してから新しい塗膜を形成することができます。
コケ汚れの発生箇所

外壁の下部に、コケの付着が確認できました。
緑色に変色している箇所がコケです。外壁下部は雨水の跳ね返りが当たりやすく、日当たりが悪い面では湿気が残りやすいため、コケが発生しやすい条件が重なります。
コケは見た目の問題だけでなく、外壁材の表面に根を張ることで、塗膜をじわじわと傷める原因にもなります。
高圧洗浄(高圧の水を噴射して汚れを洗い流す作業のこと)でしっかり洗い流した上で、新しい塗膜を形成することが再発防止につながります。
各部位も丁寧に診断しました
屋根・水切り・軒天の状態

屋根もあわせて診断しました。素材はスレート(セメントを主原料とした薄い板状の屋根材のこと)で、全体的に色あせとコケの付着が見られます。
スレート屋根は定期的な塗装メンテナンスが必要な屋根材です。
表面の塗膜が劣化すると防水性が落ち、スレート材自体が雨水を吸収してしまいます。水を吸ったスレートは乾燥するときに反りが出たり、ひび割れや欠けにつながります。一度割れてしまうと塗装では直せず、部分的な差し替えやカバー工法が必要になるため、そうなる前のメンテナンスが安心です。
あわせて棟板金(屋根の頂上部分を覆う金属板のこと)も確認しました。釘の浮きや板金の浮き上がりは見られず、状態は良好でした。ただ、棟板金は金属部材のため、塗膜が痩せてくるとサビが出やすい部位です。今回は屋根塗装とあわせて塗り替え、あらためて保護しておきます。

こちらは水切り板金(外壁と基礎の境目に設置する、雨水が建物内部へ侵入するのを防ぐ板金部材のこと)の施工前の状態です。
経年による変色・汚れが見られます。
水切りは外壁の最下部に位置するため、雨水が直接かかりやすく、サビや腐食が進みやすい部位のひとつです。
今回の塗装工事では、水切りも含めて適切に処理を行っていきます。

こちらは軒天(のきてん)、つまり屋根が外壁よりも張り出した部分の裏側にある天井板の施工前の状態です。
換気口(丸い部品)が設置されており、屋根裏の湿気を逃がす役割を担っています。
軒天は雨に直接当たりにくい場所ですが、湿気や結露の影響でカビや塗膜の剥がれが起きやすい部位です。
今回の診断では、全体的な汚れや経年劣化が確認されました。
軒天の状態をしっかり確認した上で、塗装工事に反映させていきます。

シャッターボックス(シャッターを収納する箱型の設備)周辺の状態も確認しました。
外壁とシャッターボックスの取り合い部は、シーリングで防水処理がされている箇所です。
外壁本体と同様に、この部分のシーリングの状態もあわせてチェックしました。
附帯部(外壁・屋根以外の雨樋、シャッターボックス、水切りなどの付属部位のこと)は塗装の際に見落とされがちですが、劣化が進めば外壁と同じように雨水の侵入経路になります。
今回の調査では、建物全体をくまなく診断することで、後の工事計画をより正確に立てることができました。
八尾市T様邸 調査のまとめ
今回の現地調査で確認できた劣化箇所をまとめると、以下の通りです。
・チョーキング現象(塗膜の防水性低下)
・シーリングの剥離と肉やせ(目地からの雨水侵入リスク)
・クラック(外壁パネルのひび割れ)
・コケ汚れ(外壁下部への付着)
・屋根(スレート材の色あせ・コケの付着)
・水切り板金・軒天・附帯部の経年劣化
複数の劣化サインが同時に確認されたことから、外壁・屋根ともに塗装メンテナンスのタイミングを迎えていることが分かりました。
それぞれの箇所に適切な処理を施すことで、建物の耐久性と美観を取り戻すことができます。
T様には調査の内容をくわしくご説明し、今後の工事計画についてご確認いただきました。
ありがたいことに、現状をしっかりと確認していただき、工事に向けてご安心いただけた様子でした。
次回はいよいよシーリング工事に入ります。
サイディングの目地の古いシーリングを撤去し、新しいシーリング材に打ち替える作業です。
引き続き現場の様子をお届けしますので、ぜひご覧ください。
- シーリング工事の「打ち替え」と「増し打ち」は何が違うのですか?
- 「打ち替え」は古いシーリングを撤去してから新しい材料を詰め直す方法、「増し打ち」は既存を残して上から重ねる方法です。 当店では部位によって使い分けています。サイディングの目地は撤去しても支障がないため打ち替え、一方でサッシまわりは増し打ちとするのが基本です。サッシまわりの既存シーリングを無理に撤去すると、内側の防水テープや防水紙を切ってしまい、かえって雨漏りの原因になることがあるためです。 増し打ちの場合も、プライマー(接着剤の役割を果たす下塗り材)をきちんと塗り、必要な厚みを確保して施工します。「安く済ませるために増し打ちにする」のではなく、その部位に適した方法を選んでいる、とご理解いただければと思います。
今回ご紹介したような外壁の劣化サイン、「うちも気になる」という方はお気軽にご相談ください。
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