新築でお住まいを建てられて数年が経過すると「そろそろ外壁や屋根を塗装などでメンテナンスした方がいいのかしら?」と考えられる方も多いものです。お住まいの外壁塗装というのは「10年に1度」の頻度で行っていくと呼応率の良いメンテナンスができるとされています。しかし、塗装に使用した塗料や、お住まいの立地や環境によって塗装の耐用年数は前後するものです。
そのため経過年数だけではなく、見た目で塗膜の劣化具合を判断することのできる材料が必要となるのですが、そんなときに試していただきたいのがチョーキング(白亜化現象)の確認です。このチョーキングが発生していたら塗装によるメンテナンスをご検討されることをオススメいたします。そこで本ページではチョーキングについてご紹介していきます。こちらをご覧いただき皆さんのお住まいが塗装メンテナンスを行う時期に来ているのかを確認する参考にしてください。
長い文章のページとなっていますので、内容を動画でもまとめています。動画で見たいという方はこちらをご覧ください!
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外壁塗装の塗膜の劣化を示すチョーキング(白亜化)現象とは
外壁塗装を行うと、塗装し乾燥が完了した時点から塗膜の劣化がはじまります。そして塗料の耐用年数が近づくと徐々にこのチョーキングが発生し始めるのです。
チョーキングが始まって日が浅いうちは白い粉も薄っすらとしか手や服に付きません。しかし塗膜の劣化が進み塗装の寿命が近づくと濃くベッタリと付着するようになるのです。
外壁塗装を行うと、塗装し乾燥が完了した時点から塗膜の劣化がはじまります。そして耐用年数の少し前か少し後から徐々にこのチョーキングが発生し始めるのです。
チョーキングが始まって日が浅いうちは白い粉も薄っすらとしか手や服に付きません。しかし塗膜の劣化が進み塗装の寿命が近づくと濃くベッタリと付着するようになるのです。
ではこの白い粉は何なのかというと、白い粉は塗膜に含まれる顔料が粉末化したものです。顔料が長期にわたり紫外線や風雨に曝されることで劣化し塗膜表面に浮かび上がることをチョーキングと言います。
チョーキングは別名白亜化現象とも呼ばれ外壁に触れた時、ほとんどの場合だと白い粉が付着するのですが、中には塗膜の色の粉が付着する場合もあるのです。
塗膜に発生するチョーキングはお化粧のファンデーションの崩れに似ているかもしれません。
外壁塗装は高圧洗浄、下地調整、下塗り、中塗り、上塗りという工程で作業を進めるのですが、一方でメークは洗顔後、化粧水、乳液、化粧下地、ファンデーション、仕上げのフェイスパウダーと進めていきます。塗装は全ての工程をどれだけ丁寧に行っても、経年劣化によっていずれはチョーキングが発生し、粉を噴きます。メークも日頃からどれだけスキンケアを心掛け美肌を維持したとしてプロがメークをしても時間の経過とともに崩れます。
塗膜の経年劣化によるチョーキングと一日の終わりのメーク崩れ、どちらも時間の経過によるもので完璧に維持し続けることはできません。
チョーキング(白亜化現象)はなぜ発生するの?
チョーキングが発生する理由は大きく分けて2つあります。一つは経年劣化による自然発生、もう一つは塗装業者の施工不良です。塗料メーカーが想定している耐用年数の前後に起こるチョーキングは経年劣化によるものです。しかし、耐用年数の半分も経っていない時期にチョーキングが起こったらそれは塗装業者による施工ミス、もしくは手抜き工事が疑われます。
塗膜が劣化する原因の一つの紫外線はお肌にシミなどを作る原因となるため女性の大敵です。しかし女性だけでなく塗膜にとっても化学変化を起こし塗膜を徐々に分解する紫外線は大敵と言えるでしょう。
また太陽光がもたらす熱も塗膜に様々な化学変化を促し、分解していくので塗膜にとっては脅威です。太陽からもたらされるものだけでなく雨が降って水に濡れればそれも化学変化の引き金になり、風が吹いて細かい砂が塗膜に叩きつけられると砂や石は塗膜に傷をつけていきます。
そのため気候が穏やかな地域よりも夏場に高温だったり、雨の量が多い地域の方がチョーキングは早く発生する傾向にあるのです。
塗装業者による施工不良もまたチョーキングの原因となります。施工不良が原因の場合、塗料メーカーの想定よりも早くチョーキングを起こしてしまうことが多いです。それを防ぐためにも施工時には洗浄から上塗りまで全ての工程を丁寧に行い、チョーキングの発生を少しでも遅らせるように努めなければいけません。下記の項目に当てはまる場合はチョーキングが早まる恐れがあります。
チョーキングが早まる施工不良の具体的内容
☑高圧洗浄で汚れが落としきれていなかった
☑高圧洗浄後の乾燥時間が不十分だった
☑塗料が規定の割合より薄かった
☑塗料の攪拌が不十分だった
☑塗装時の現場の気温がメーカーの推奨する気温(5℃)未満だった
☑雨の日や湿度の高い日に塗装した
☑メーカーが推奨する下塗り塗料で下塗りを行わなかった
☑塗りの工程で乾燥時間を順守しなかった
以上の内容の内、一つでも守られなければメーカーが想定する耐用年数よりも早くチョーキング現象が発生してもおかしくありません。
チョーキング(白亜化現象)はどうやって確認すればいい?
チョーキングが発生しているかどうかを確かめるにはどうすれば良いでしょうか。答えは外壁に手で触れるか布で軽く擦ることです。布を使う場合、淡い色の布では白い粉が付いたかの判別がしづらいので濃い色の布を使いましょう。それで手や布に白い粉がついてくるようであればチョーキングが派生しています。
白い粉がうっすらと付く段階では外壁塗装を検討し、ベッタリとつくようであれば塗膜の寿命が尽きかけている証のため早急に塗装しなければいけません。またチョーキングが発生している場合、塗膜の防水性が低下している可能性があるため外壁材に雨水が染み込みやすくなっている恐れもあります。
防水性の低下を確認する意味でもチョーキングが発生しているかの確認として、外壁に水をかけてみるのもおすすめです。チョーキングが軽度であれば外壁はそれほど変化しませんが、チョーキングが進行している場合、外壁の色が大きく変化します。
外壁材に雨水が染み込むと外壁材の収縮する原因となり、外壁材が沿ったりひび割れたりする恐れもあるのです。そういった被害を防ぐためにも外壁塗装を早めに行った方が良いでしょう。
チョーキング(白亜化現象)が発生しやすい場所と発生しにくい場所
先述の通り、チョーキングは紫外線や風雨による劣化によって引き起こされます。逆説的に紫外線、つまり太陽光が当たりにくく、風雨に曝されない場所ではチョーキングは起こりづらいのです。チョーキングの発生は特に紫外線の影響が大きいので日当たりの良い部分では特に起こりやすいということを頭に入れておいてください。
お住まいを建てる際、お住まいは一般的に、土地の中央ではなく一方に寄せて建設されることが多いのではないかと思います。それはどちらかに寄せた方がお庭のスペースを確保しやすく、より広くお使いいただけるからです。ただ、一方にお住まいを寄せてしまう関係上どうしても点検しづらい場所ができてしまい、チョーキングの確認が困難な場合があります。しかし点検できないからと放置しておくとその部分だけ塗膜の劣化が進み外壁を傷める恐れもあるので点検は外壁全体を行いましょう。
チョーキングの発生しやすい方角と発生しにくい方角
外壁全体で雨が当たりやすい部分はチョーキングが発生してもその粉が雨水で流されるため、「チョーキング自体は発生し色が褪せているけど粉が残らない」という事態が発生します。触ってみて粉がつかなくても色褪せていればそれは劣化の証ですのでこちらも塗装メンテナンスの必要があります。
※日の当たり方によって色の見え方というのは大きく変わりますのでチョーキングが発生しやすい方角と発生しにくい方角の両方に水をかけてその差を見比べてみてください。先ほどもご紹介しましたがチョーキングが発生しやすい部分は劣化が進んでいるため水がかかると大きく色が変わります。
外壁以外でもチョーキング(白亜化現象)は発生する?
チョーキングは外壁だけに発生するものではありません。工場出荷時、建築時を問わず、塗装されているものであればいつでもどこでも発生します。チョーキングが発生しないのはそもそも塗装されていなかったりクリア塗装だった場合のみです。
■雨戸と戸袋
金属製品でも塗装が施されていればチョーキングは発生します。雨戸や戸袋のような外壁の付帯物は外壁塗装と併せて塗装する方が多いです。
■スレート(カラーベスト)屋根・セメント瓦の屋根・コンクリート瓦の屋根
スレート屋根(カラーベスト)、セメント瓦、コンクリート瓦のような屋根材は工場出荷時点で塗装されています。また屋根はお住まいの中で最も太陽光が当たりやすいのですが、24時間365日常に風や雨などに晒されているためチョーキングが発生しても白い粉が残らず触ってもわからないことがあります。
■金属製の門扉やフェンス、柵
アルミにクリア塗装が施されたもの以外の金属製の門扉やフェンス、柵にはチョーキングが発生します。アルミ以外の素材の物には錆が発生しやすいのでそういった部分でも注意が必要です。
■モルタル外壁
モルタル外壁も現場で塗料によって仕上げられるためチョーキングが発生します。モルタルは外壁材の中でも特に水が染み込みやすい建材なのでチョーキングの発生を確認したら早めに外壁塗装を行いましょう。
■窯業系サイディング
現在の外壁の主流派とも言えるのが窯業系サイディングですが、これは工場出荷時に塗装されているため時間の経過とともにチョーキングが発生します。そして窯業系サイディングはチョーキングにより防水性が低下するため放置すると水が染み込み外壁材そのものの寿命が短くなる恐れもあります。
■金属系サイディング
近年注目を集めているのがガルバリウム鋼板などによる金属系サイディングです。こちらも窯業系サイディング同様に工場出荷時に塗装されているため時間の経過とともにチョーキングが発生します。窯業系サイディングとは異なりチョーキングが発生しても水が染み込むことはありませんが金属のため防水性の低下で錆が発生しやすくなります。
チョーキング(白亜化)が確認しにくい場所
お住まいの1階の外壁であれば簡単に手で触れられるためチョーキングが起きているか確認できますが2階となると確認が難しくなります。しかし一般的に1階より2階の方が日当たりが良いためチョーキングが進んでいることが多いのです。
お住まいやビルなどの建築物以外で塗装によって仕上げられているものの代表格と言えば自動車でしょう。
自動車のボディは鋼板に塗装で仕上げられていますが街ゆく車にチョーキングはほとんど見かけません。なぜ自動車にチョーキングが発生しないのかというと自動車はそれぞれの色で塗装した後、何層もクリア塗装を施して仕上げているからです。このクリア塗装の層が日光や風雨によってなくなってしまえばチョーキングは発生します。
現に平成初期頃までに生産された古い車では当たり前のようにチョーキングは発生していました。また現在でも放置された自動車はボディの塗膜が劣化しチョーキングしていることが見てわかります。
チョーキング(白亜化)が発生したら外壁以外も点検しておきましょう
チョーキングは進行の度合いによって薄っすら白い粉がつくことからベッタリとつくことまで症状は様々です。進行の度合いによっては発生したからと言ってすぐに塗装メンテナンスが必要とは限りませんが、塗装が劣化していることには違いありません。
チョーキングの進行が軽度でお住まいの他の部分が健全な場合、外壁塗装の計画をゆっくり立てて実際の施工は計画から半年後でも何ら問題ありません。チョーキングの進行が中程度でも計画から数ヶ月後で支障はないのです。
ただ、チョーキングが発生しているということはお住まいの他の部分も経年劣化によって傷んできているという可能性はあります。例えばチョーキングの進行は軽くてもシーリングは大きく傷んでいるということも考えられるのです。
実際にお住まいにチョーキングが発生して確認しても、それが軽度なのか重度なのかよく分からない、判断に自信がないという方もたくさんいらっしゃいます。
そんな時は私たち街の外壁塗装やさんにおまかせください。点検・見積は無料ですのでチョーキングの発生状況や進行具合を確認し、建物の他の部分のメンテナンスを含めて総合的にアドバイスをさせていただきます。
チョーキング(白亜化現象)を狙う訪問業者にご用心
塗装業者の中には無料で点検すると言っては様々な理由をつけて無理矢理塗装工事の契約を結ばせようとする悪徳業者もいます。全ての訪問業者がそうというわけではありませんが他の訪問販売業者に比べてトラブルが多いのも事実です。そういった悪徳業者はむやみやたらと訪問しているわけではありません。ターゲットを見極めてインターホンを鳴らしているのです。
ではどんなお住まいがターゲットになるのかというとズバリ、外壁塗装をしてくれそうなお住まいです。そう言われても「外壁塗装してくれそうな家なんて分からない」と思われるかもしれませんが、意外と簡単に判別できてしまいます。
訪問販売業者に営業チャンス!と思われてしまうお住まいとは
契約を結ばせたい悪徳業者は新築から数年しか経っていないような新しいお住まいは狙いません。ピカピカのお住まいよりちょっと経年劣化したお住まいの方が塗装の必要性が高いからです。例えば外壁に苔や藻が生えているようなお住まいは劣化していることが簡単に見て取れるため狙われやすいので注意してください。
悪徳業者はチョーキングが発生しているお住まいを見つけたら「このままだと外壁に雨水が染みて外壁がダメになってしまいます」や「雨水が染みて中の木材まで腐らせてお住まい全体がダメになります」などと無用に不安を煽っては契約を結ばせようとします。
ここまでご紹介してきたように中程度のチョーキングまであればすぐに外壁塗装を行わなくても問題はないのです。チョーキングを確認してから数ヶ月検討してからでもお住まいに悪影響を及ぼすことはありません。もしいきなり見知らぬ塗装業者の訪問を受け、チョーキングや外壁の塗装の劣化を指摘されたら地元で信頼できる工務店や塗装業者に相談しましょう。きっとお力になってくれるはずです。
私たち街の外壁塗装やさんでも訪問販売を受けた際のご相談を受け付けておりますので、実際に訪問販売の業者にチョーキングと指摘され不安を感じた方は遠慮なくご相談ください。
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「チョーキング」とは塗膜が劣化して粉が付着する現象です
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触れると白い粉が付着することから「白亜化現象」とも呼ばれます
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触って白い粉が薄っすら付着すれば軽度、ベッタリ付着すれば重度のチョーキングです
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同じお住まいでもチョーキングが発生しやすい場所と発生しにくい場所があるので点検はお住まい全体で行いましょう
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チョーキングは塗装されていれば外壁以外でもどこでも発生します
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チョーキングが軽度か重度か判断に困ったら街の外壁塗装やさんの無料点検をご利用ください
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チョーキングは訪問販売業者の標的になりやすいので注意してください