- 屋根材

築10年前後のお住まいでも、屋根材の種類によっては想像以上に早く劣化が進んでしまうケースがあります。今回ご相談いただいたのは、築12年のお住まい。見た目では大きな破損は確認できないものの、「屋根が少し傷んでいる気がする」とご不安を感じてお問い合わせをいただきました。
実際に屋根へ上がって詳しく調査を行ったところ、屋根材にはパミールが使用されており、表面に剝離が発生している状態でした。パミールは特有の劣化症状が出やすい屋根材として知られており、塗装では対応できないケースも多い屋根材です。
さらに今回のお住まいには太陽光パネルが設置されていたため、屋根のメンテナンス方法も慎重に検討する必要がありました。今回は実際の現場で確認できた劣化の状況と、それに対してご提案した屋根カバー工法の施工内容についてご紹介します。
今回の現地調査で確認できた大きな劣化症状が、パミール特有の屋根材の剝離でした。屋根材の表面が層状にめくれ上がるような状態になっており、部分的にはミルフィーユのように層が分かれてしまっている箇所も確認できました。屋根全体を見ると、まだ大きな割れや欠けがあるわけではありませんでしたが、剝離が複数箇所に広がり始めている状態でした。
この剝離が進行すると、屋根材の防水性能が大きく低下してしまいます。さらに、劣化した屋根材の破片が風で飛散する可能性もあり、周囲の住宅や車などに影響を与えてしまうリスクも考えられます。
もしこの状態を放置してしまうと、屋根材の劣化がさらに進み、雨水が屋根内部へ侵入する可能性が高まります。最終的には下地の腐食や雨漏りへとつながる恐れがあるため、早めの対策が必要な状態でした。
ご提案した工事内容

今回の屋根材はパミールで、すでに表面の剝離が進行している状態でした。パミールは塗装によるメンテナンスが難しい屋根材として知られており、表面を塗装しても剝離そのものを止めることはできません。そのため、塗装での延命ではなく、屋根の防水性能を根本から改善できる方法が必要になります。
そこで今回は、既存の屋根の上から新しい屋根材を施工する「屋根カバー工法」をご提案しました。既存屋根を撤去する必要がないため、廃材も少なく、工期や費用を抑えながら屋根の性能を高めることができます。
また、今回のお住まいには太陽光パネルが設置されていたため、一度太陽光を取り外したうえで屋根工事を行い、施工後に再度設置する方法で対応することになりました。屋根の防水性を確保しながら、太陽光設備も安心して使い続けられる施工計画をご提案しました。
施工工程

まず最初に行ったのが太陽光パネルの撤去作業です。施工前の屋根には太陽光パネルが設置されていたため、そのままでは屋根全体の施工を行うことができません。パネルや架台を丁寧に取り外し、屋根材を傷つけないよう慎重に作業を進めました。
施工中は配線や金具の状態も確認しながら取り外しを行い、再設置ができるよう保管していきます。撤去が完了すると屋根全体が見える状態になり、劣化しているパミール屋根の状態がよりはっきり確認できました。
もし太陽光パネルを設置したまま屋根の劣化を放置してしまうと、メンテナンスのタイミングを逃してしまい、雨漏りが発生しても気づきにくくなる恐れがあります。

太陽光の撤去が完了した後は、屋根の下地を整えるためにベニヤ板を貼る作業を行いました。施工前の屋根はパミールの剝離が見られる状態だったため、そのまま新しい屋根材を施工すると、下地の強度が十分に確保できない可能性があります。
施工中は屋根全体にベニヤ板を丁寧に敷き込み、屋根の面をしっかりと平滑に整えていきます。これにより、新しい屋根材を施工するための安定した下地を作ることができます。
下地がしっかりしていることで、屋根全体の耐久性が向上し、長期間安心して住み続けることができます。もし下地補強を行わずに施工してしまうと、将来的に屋根材の浮きや歪みにつながる可能性もあります。

下地が整った後は、防水性能を高めるためにルーフィング(防水シート)を敷設していきます。施工前の屋根は屋根材自体の防水性能が低下している状態でしたが、このルーフィングが屋根の防水機能の要となります。
施工中は屋根の軒先から棟に向かって順番に防水シートを敷き込み、雨水が入り込まないよう重ね幅をしっかり確保しながら施工していきます。屋根全体を覆うことで、万が一屋根材の隙間から水が入っても、建物内部へ浸入するのを防ぐことができます。
この工程を丁寧に行うことで、屋根の防水性能は大きく向上します。もし防水層が不十分な状態だと、将来的に雨漏りが発生するリスクが高まってしまいます。

防水シートの施工が完了した後は、新しい屋根材としてディプロマットスターを施工していきます。施工前はパミール屋根の剝離が進行していましたが、軽量で耐久性の高い金属屋根材を施工することで、屋根全体の耐久性を大きく向上させることができます。
施工中は屋根の形状に合わせて屋根材を一枚ずつ丁寧に固定し、風に強い屋根を作り上げていきます。ディプロマットスターは軽量でありながら耐候性にも優れているため、屋根への負担を抑えつつ長期間の安心につながります。
施工完了後は見た目も美しく、機能面でも安心できる屋根へと生まれ変わりました。もしパミールの劣化をそのまま放置してしまうと、屋根材の破損や雨漏りのリスクが高まってしまいます。

屋根工事がすべて完了した後は、撤去していた太陽光パネルを元の位置へ復旧していきます。施工前に取り外した架台やパネルを再度設置し、配線の確認や固定状況のチェックを行いながら丁寧に作業を進めました。
施工中は屋根材を傷つけないよう慎重に取り付けを行い、防水処理もしっかりと確認します。屋根の防水性能を確保した状態で太陽光設備を再設置することで、安心して発電設備を使い続けることができます。
もし屋根の劣化を放置したまま太陽光を使い続けてしまうと、屋根工事の際に大掛かりな作業になってしまうこともあります。今回のように屋根と設備を同時にメンテナンスすることで、将来的なトラブルの予防につながります。
締め
屋根は普段目にする機会が少ないため、劣化が進んでいても気づきにくい場所です。特にパミールのように特有の剝離症状が出る屋根材は、見た目以上に劣化が進行していることも少なくありません。
今回のお住まいも築12年という比較的早い段階でしたが、屋根材の剝離が確認できたため、屋根カバー工法によってしっかりと対策を行いました。さらに太陽光パネルが設置されている屋根でも、適切な工程を踏むことで安全にメンテナンスを行うことができます。
「自宅の屋根材が何かわからない」「屋根の状態をしばらく確認していない」という方も多いのではないでしょうか。屋根の状態は、実際に点検してみないと分からないことも多くあります。少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。お住まいの状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。
記事内に記載されている金額は2026年03月18日時点での費用となります。
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