今回屋根塗装工事と雨樋工事を行った市原市村上のお客様とのご縁をいただいたきっかけは台風でした。近くにお住まいのお客様宅を補修した際に周辺の方にもご紹介をしていただいたようで、その後ご連絡をいただきました。
市原市ではニュースでも有名になりましたがゴルフ場のフェンスが倒れ住宅を押しつぶす大事故が発生しました。それほど強い風でしたので、今までの台風では何ともなかった住宅でも、今回は補修に追われる結果になってしまいました。もちろん台風被害はすべて想定外です。なるべく安く補修したいと思われる方がほとんどでしょう。
飛来物により穴が開いてしまったトタン屋根は本来葺き替えが理想的ではありますが、最小限の費用で復旧を目指し部分的な張替と屋根塗装工事を実施致しました。
使用材料
1液ハイポンファインデクロ,1液ファインウレタンU100
まず初めに調査を行ったのは平屋の建物です。台風時に屋根材に穴が開いてしまったのか、雨水が入り込んでいるという事でした。
屋根から雨漏りを起こす原因は、
①防水紙の経年劣化
②飛来物による屋根材の破損
が主です。防水紙の経年劣化は一見判断ができにくい為、気づかないうちに雨漏りが起きていたといったケースに当てはまります。防水紙の耐用年数はおよそ20年前後ですので、その間特にメンテナンスをされた覚えがなければ防水紙の経年劣化を疑う必要があります。通常屋根材の下にある防水紙は外部の影響を受けにくい場所ではありますが、年々柔軟性が低下していき施工直後は問題ない釘穴周辺に隙間ができやすくなってしまいます。
②は自然災害時が多いのですが強風で瓦がめくれてしまった際に防水紙に穴を開けてしまった、屋根材が剥がれたことで防水紙の継ぎ目から雨水が吹き込んでしまった等の事案に当たります。運悪く雨水が吹き込んだことによって雨漏りが生じた際には、屋根材を補修するだけでも雨漏りが改善することがありますが、ほとんどの場合防水紙も劣化してしまっていますのでしっかり下地補修から行わなくてはなりません。
早速屋根に上りトタン屋根を見てみるとところどころに穴が開いてしまっていました。近年ガルバリウム鋼板など錆びにくく耐久性に優れた屋根材が注目を浴びていますが、トタンも決して弱いわけではありません。今回穴が開いてしまったのも台風による飛来物はもちろん、トタン屋根の表面塗膜が劣化したことで錆が発生し、トタン屋根本来の耐久性が低下していたものだと思われます。
穴が開いている場所に関しては雨水が簡単に入り込んでしまうので早急な工事が必要となりますが、現段階では防水テープで養生をし雨漏りを防ぎます。しっかり穴を塞いでいるためすぐに雨漏りを起こすという可能性は低くなりますが、あくまで応急処置です。しっかり工事の日程を決め屋内の腐食が起きないよう補修を行っていくべきです。
今回トタン屋根と同様に台風被害を受けたのは雨樋です。雨樋は屋根や外壁よりも外側に設置されているため、必然的に強風の影響を受けやすくなってしまいます。新築・築浅の雨樋は破損しないことが多いのですが、これは塩化ビニル等の柔軟性があるためです。紫外線に長く当たり続けると徐々に素材自体が固くなり、撓む前に割れてしまうことがあります。これらを防ぐのが塗装メンテナンスの役割でもあります。今回は軒樋が外れたことで竪樋も外れてしまっていましたので、接続部分までの雨樋を交換していきます。
ちなみに雨樋といっても口径や形状はメーカーや製品により異なります。メーカー等は軒樋の端、もしくは集水器に刻印されていることがありますので確認しておくのも良いでしょう。塗装メンテナンスを行った雨樋は刻印が見えませんのでその口径や形状にあった雨樋で補修を行います。廃盤製品の場合でも同形状のものがあれば部分交換が可能です。ただし後継商品もない場合は、全体の雨樋交換工事が必要となりますので、あらかじめチェックしておきましょう。
今回台風被害による破損ですので、火災保険や共済にご加入されている方は見積書と現況写真を必要書類とあわせて提出することで利用することが可能です。ただし今まで大きな災害・被害もなく生活をされていた方は火災保険等を解約していることが多い為、自己負担による補修になってしまいます。
予期しない工事に関しては当然誰もが「安く済ませたい」と思いますよね?もちろん私たち街の外壁塗装やさんも、お客様に負担をかけないようなメンテナンスをご提案させていただいております。ただし補修してすぐに破損してしまう、雨漏りを再発しては全く意味がありません。最低限必要な補修はしっかり押さえて最適なメンテナンスを行いますので、住宅の状態が気になる方はお気軽にご相談ください。
品番・品目 |
数量 |
単位 |
単価 |
金額 |
備考 |
屋根工事(塗装) |
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| 164,780 |
下塗り |
40.8 |
㎡ |
700 |
28,560 |
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中~上塗り |
40.8 |
㎡ |
1,900 |
77,520 |
2回塗り |
波トタン差替 |
3 |
枚 |
4,500 |
13,500 |
|
棟板金 下地交換 |
9.4 |
m |
| 15,000 |
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雨樋交換工事 |
|
|
|
| 125,200 |
軒樋 Φ105 |
18.8 |
m |
4,000 |
75,200 |
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集水マス |
2 |
カショ |
4,200 |
8,400 |
|
竪樋 |
5.4 |
m |
4,000 |
21,600 |
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発生材撤去・処分 |
1 |
式 |
| 20,000 |
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屋根工事を検討したきっかけは何ですか?どんなことで悩まれていましたか?
老朽化の為の修理(台風等に備え)
業者や工事会社をどのように探されましたか?
ご近所の紹介
当社を知りすぐにお問い合わせをされましたか?もし悩まれたとしたらどんなことがご不安でしたか?
未記入です。
何が決め手となり当社にお問い合わせをされましたか?
工事日程
実際に当社担当者がお伺いしていかがでしょうか?
丁寧に説明をして頂きました。
まずは雨樋交換工事からです。老朽化も気になっていた雨樋と固定金具を外し新規雨樋を取り付けました。切妻屋根ですので雨樋が取り付けられているのは二面です。もしお住まいが2階建てであれば足場仮設が必要ですので全面の交換工事をご提案致しますが、今回脚立を使用しながらの交換が可能でしたので、被害を受けた1面の交換工事を実施しました。
トタン屋根は既に穴が開いている部分がありましたのでその部分だけ張替工事を行っています。既存でも使用されている波トタンは軽量ですが1枚が非常に大きい為コストパフォーマンスに優れています。既存屋根との間に隙間ができないよう、しっかり重ね合わせながら取り付けていきます。
トタン屋根は横葺き材の屋根材とは施工方法が異なります。スーパーガルテクトのような横葺き材は野地板の上に防水紙を葺き、屋根材をそのまま葺きます。一方トタン屋根は瓦のように固定するための下地木材を取り付け、そこに向かって釘を打ち付けていきます。ちなみに瓦は以前まで桟木と呼ばれる木材に引っ掛けるだけの施工が主流でしたが、近年災害が多くなるにつれ、瓦の全固定が進んでいくかと思われます。
棟板金は穴も歪みがなかったため再利用していますが、貫板木材は雨水の吹き込み等で腐食していますので取り換えています。棟板金は貫板を覆うように取り付け、必ず側面から固定していきます。真上からの固定が強固になるように思われがちですが、雨水がその釘穴から入り込み雨漏りを引き起こす可能性が非常に高くなるため、真上から打ち込む【脳天打ち】施工は絶対に行ってはいけません。板金継ぎ目からの雨水吹き込みと固定力向上のため、隙間にシーリング材を打設しながら取り付ければ屋根補修工事は完了です。
屋根塗装前のトタン屋根です。赤く見えている部分がすべて錆が発生している箇所になります。錆は進行するとどんどん拡大しますし素材を腐食させ穴を開けてしまいますので、定期的に防がなくてはなりません。そこで有効的なのは錆を防ぐ錆止め塗料です。錆の発生源である酸素や水と素材との接触を防ぐことで錆の発生・進行を抑えます。
今回使用したのは日本ペイントの1液ハイポンファインデクロです。錆止め塗料というと赤色という印象が強いと思いますが、昔使われていた鉛は公害問題から現在使用されておりません。そのためグレーやホワイトも出回るようになりました。
錆が酷く付着している部分だけケレン掛けを行い錆止め塗装を進めていきます。錆止め塗料はプライマーの役割も果たし密着性を高めますので、このまま中塗り・上塗りを進めていきます。
中塗りには同メーカーの1液ファインウレタンU100です。塗料メーカーは数多く存在しますが、同じメーカー同士の方が下塗りと仕上げ塗料の相性も良い為、なるべく同メーカーでの塗装を推奨しています。色はブラウン、中塗りとの違いを見ると艶が増しているのがよくわかります。
錆止め塗料は耐久性としてはそれほど優れていません。仕上げ塗料で表面保護をしてあげることによって錆止め塗料本来の耐久性を保つこともできるのです。
上塗り塗装をし屋根塗装工事は完了です。塗装の基本はこの下塗り(錆止め)・中塗り・上塗りの計3回塗りです。塗り回数を減らしてしまと下地が透けて見栄えが悪くなりますし、塗り回数が多くても表面の塗膜が剥がれやすくなってしまいます。髪の毛の太さ程しか厚みはついていませんが、3回塗りを行うことで層ごとに役目を果たし太陽光や雨水による劣化をしっかり防いでくれます。
雨樋交換・屋根塗装工事が完了しました。去年の台風の影響もあり、台風シーズン前に改修工事を行いたいというご希望通り、台風発生前に工事を行うことができました。トタン屋根も致命的な部分は張替を行いましたのでしばらく雨漏りの心配もありません。塗装では雨漏りを防ぐことができませんが、雨漏りの根本的な原因が解決すれば塗装メンテナンスが可能です。
点検時と同じ場所・角度で撮影しましたが、屋根の艶が築年数を全く感じさせない仕上がりになりました。外壁がクリーム系の色ですのでブラウン屋根との相性もばっちりです。
私たち街の外壁塗装やさんはお客様のご希望が叶うよう、軽微な補修からフルメンテナンスまで承っております。塗装だけではなく付帯部の補修・交換も同時施工させていただきますので、住宅の状態が気になる、雨漏りを起こしている、安く塗装したい等、気になることがございましたらお気軽にご相談ください。
記事内に記載されている金額は2021年01月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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