木更津市中野にお住まいのお客様より「台風で軒天の石膏ボードが剥がれ落ちてしまった」とご相談を頂きました。外壁にも可能であればメンテナンスをしたい気になる部位があったようですので、お住まいの全体点検を実施しました。
今回破損した原因が台風でしたので、ご加入されていた火災保険を利用し復旧工事を行うことができました。その際に足場仮設も行いましたので、築年数を考慮した上で外壁塗装工事も実施しました。かなり大きな住宅ですのでそれに伴い補修費用も高くなりますが、火災保険の申請により自己負担を最小限に抑えることができました。
塗装だけでなく板金補修・樹木伐採も同時に承りましたので工事のご参考にしていただければ幸いです。
まず調査のきっかけにもなった軒天の剥がれを確認します。去年の令和元年房総半島台風は猛烈な風が吹き荒れましたので、特に高さのある住宅ですと影響も大きかったかもしれませんし、台風15号で初めて住宅に被害が出たというお住まいも少なくありませんでした。軒天材といえど重みのある石膏ボードですので剥がれ落ちた衝撃は大きかったと思いますが、怪我人が発生しなかったことが唯一の救いです。
住宅を見回すと1階、2階どちらの石膏ボードも剥がれていることから、剥がれていない部分もある程度固定が弱まっている可能性があります。また現状使用されている石膏ボードは現在販売されていないタイプの製品でしたので、部分的な補修では厚みやデザインの違いからちぐはぐになってしまいます。そこで今回は火災保険を利用し軒天全張替工事を行う事といたしました。
今回軒天剥がれの補修がメインではありますが、経年によりお住まいに気になる場所が増えてきたそうです。特にサイディング外壁は目地シーリングの亀裂や肉痩せが気になっており、可能であれば合わせて補修と外壁塗装が行いたいとのことでした。新築時に使用されるシーリングは決して耐久性に優れているものではなく比較的安価なものです。そのため5年も経てば肉痩せやひび割れが起き、雨水が入り込むだけの隙間を作ってしまいます。
またサイディング外壁に割れ等はないものの塗膜の劣化により苔が付着し始めていました。苔は日の当たりにくい北面に繁殖しやすいのですが、木々が生い茂っている部分にも比較的発生しやすい傾向があります。塗膜が劣化していることも一因ではありますが、日射の関係上避けられない課題でもあります。
雨樋や破風板といった付帯部の確認を行ったところ、屋根を伝って下階の雨どいに雨水を流す這樋にも割れがあったのかテープで補強がされていました。私たち街の外壁塗装やさんでは塗装だけでなく外装の補修も承っておりますのでご安心ください。
ちなみに塗装工事を行う際にはバルコニーの防水工事やトップコートを行うことが多いのですが、今回落ち葉はあるものの一切の劣化が感じられなかったため見送ることといたしました。
続いてガレージです。火災保険では住宅だけでなく住宅に付随する駐車場やフェンスも対象となることがほとんどです。ガレージも同じ扱いですので被害を受けていれば火災保険を申請しての補修が可能です。
まず一番に気になったのは破風板の白い斑点です。近くでみると破風板の塗膜割れが起きたことによる模様でしたが台風ではなく経年劣化によるものです。その上にぼんやりとある白いものはチョーキング等も考えられますが、塩害もあるかと思います。
外壁にも特に問題ありませんが、母屋と同時期に建てられたものですので目地シーリングの劣化と苔の付着を確認しました。
金属屋根材には被害が一切なく塗膜の劣化も感じられませんでした。木更津市は千葉県内房ですので塩害の影響を受けやすい土地柄です。しかし金属屋根材には錆がありませんでしたので今回メンテナンスは行いません。ただし今後は錆が発生する可能性もありますのでその都度適切に対応していきましょう。
工事に行うにあたりまずは近隣挨拶を行います。実際木更津市は1筆の敷地が大きい地域が多く、隣家に塗料が飛散するようなことは少ないのですが、作業車の出入りが多くなったり騒音が生じたりといったことがありますので、必ず工事前日までに近隣の方に工事に関するご説明とご理解を頂いております。
まずは早急な補修が必要な軒天張替工事を行います。現在の石膏ボードはすべて剥がし下地木材のみにします。その後合板を張りこの上にケイカル板を張ります。
軒天を剥がした段階の様子を見ると、軒天の役割が建物構造を見せない意匠性の役割を持つことがわかりますよね?しかしそれだけではなく、建物内部への鳥や小動物の侵入を防ぐ役割もあります。近年鳥は森ではなく人がいて外敵が寄り付かない家に巣を作ります。もし軒天がなければラッキーといわんばかりに屋根裏に入り込み生活を始めてしまいます。羽ばたく音や鳴き声による騒音、糞尿による異臭や腐食が起こることを考えると恐ろしいですよね?巣作りを始める4~7月ころは特に早く補修を行っておきましょう。
続いて塗装メンテナンスの準備です。まずは塗装を行う面の汚れや劣化した塗膜を洗い落としていきますが、塗装しない瓦にも汚れは付着していますので、合わせて洗浄していきます。この際に窓の外も洗い流しますので、室内も明るくなるかと思います。
続いて外壁の洗浄です。もともとチョーキングが表れにくい意匠性サイディング外壁ですので大きな変化は見られませんが微細な汚れも落としていきます。
洗浄で落とせるはずでしたがバルコニーの出隅部分だけやけに黒ずんでいました。もしかすると雨水が入り込み腐食している可能性があるため、塗装前に確認しておきます。もし外壁材を剥がした際に問題がなければ復旧して終了です。下地に不具合があればしっかり補修し外壁材を復旧する流れとなります。
外壁材を剥がしてみると水切り板金を止める下地木材が吸水して劣化していました。雨水が入っていることがわかりますし、このままではいずれ固定が出来ず水切りも動いてしまいます。
そこで水切り板金を撤去し下地木材取り付け、新規水切り板金の取り付けを行いました。水切りは外壁内部に入り込んだ雨水もしっかり流す役割もありますので、差し込むように取り付けます。その後外壁材を復旧し下地補修は完了です。
サイディング外壁塗装の基本は目地の補修です。目地等に使用されるシーリングは耐久性に優れているわけではありません。早ければ5~8年でひび割れや亀裂、肉痩せを起こし外壁材との間に隙間を作ってしまいますので、塗り替えの度に打ち替えていくことが理想です。
既存シーリング材をカッターで切り込みを入れながら取り除きます。施工する時には柔らかいシーリング材ですが硬化すればゴムのような形状になるため、取り除くのはそれほど難しくはありません。しかし少しでもシーリング材が残っていると密着性が悪くなるので、そぎ落とすように綺麗に取り除きます。
その後新たに打設するシーリング材がしっかり密着するようにプライマーを塗り込んでいきます。
シーリング材がはみ出して外壁を汚さないようマスキングテープで養生を行ってから打設していきます。ヘラでしっかり押さえこんでからマスキングテープを剥がせば打ち替えは完了ですが、施工後すぐは柔らかい為触ると形が崩れてしまいます。少なくとも1日は触らないようにしましょう。
目地同様に破風板の継ぎ目にもシーリング材を打設し塗装の前準備は完了です。
いよいよ仕上がりを決める塗装工事です。まずは外壁塗装で汚す心配がない軒天から通気性の高い塗料で塗り直していきます。ケイカル板を張り替えたばかりですが、吸水性があるため塗膜保護をしっかり行っておきます。使用塗料は日本ペイントのケンエースです。
続いて外壁の下塗りです。凹凸の大きなサイディングですので奥まで塗料が入るよう毛足の長いローラーで作業を行います。下塗り塗料は日本ペイントのパーフェクトサーフです。ラジカル制御型塗料シリーズの下塗りで、下地の色を綺麗に隠してくれるため、仕上げ塗料が綺麗に発色します。
ラジカル制御型塗料パーフェクトトップ(ND-342)
中塗り・上塗り塗料はパーフェクトトップのND-342です。塗料の劣化を促進させる成分【ラジカル】を特殊コーティングすることで発生させにくくし、長く綺麗な状態が続くよう開発された塗料です。シリコングレードよりも耐久性に優れた塗料ですが、比較的安価でコストパフォーマンスにも優れています。
塗装時の写真では明るい印象がありますが明度の低い落ち着いたブラウンです。艶消しで塗装していますのでより一層重厚感を感じさせる仕上がります。
こちらが外壁塗装完了時の状態です。意匠性のサイディングは塗り替えにひどく躊躇される方もいらっしゃいます。石粒を吹き付けたような仕上がりを残したい、目地色を変えて塗装した感を出したくないなど、やはりさまざまな思い入れがありますよね?今回のように目地色も統一することですっきりした印象になりますが、目地色を変える目地塗装や石粒を吹き付ける塗料もございますのでお気軽にご相談ください。
色を変えずに保護をしたい場合はクリアー塗装で叶えられますが、傷や汚れがない状態という事が前提ですので築10年前後で検討しましょう。
付帯部塗装です。滑らかな表面の雨どいは一度ペーパー掛けで無数の傷をつけてから塗装を行います。そうすることで塗料と素材の密着面が広くなりはがれにくい仕上がりになります。塗装後は確認することができませんが、しっかり下地処理をしていないと1年経たずに塗膜が剥がれることがあるので一目瞭然です。
私たち街の外壁塗装やさんは塗装できる部分は塗装するという考えで作業を行います。シャッターボックスや水切りといった部分までしっかりお客様ご要望の色で仕上げていきます。シャッターに関しては開閉時に塗膜の剥がれが起きる可能性がありますので推奨はしておりません。またステンレスや銅など塗装の必要がない部分は塗装を行いませんのであらかじめご了承ください。
すべての塗装が終わり最終確認をしお客様にもご確認いただいたら塗装工事が終了です。足場を解体し掃除を行いお引き渡しとなります。
今回の外壁塗装工事は、原状回復の内容で工事を行わせていただきました。工事完了後にお客様とご一緒にご確認いただき「希望通りの仕上がりました。」と、工事にご満足いただけました。
木更津本店の近くにお住いだったため弊社に立ち寄っていただきました。立派なお住まいの補修も終わり、塗装で見違えるような仕上がりになりお客様も大変ご満足していただけました。塗装終了後はお住まいの状況と塗料の耐用年数に合わせ施工保証をつけさせていただいており、今回は10年です。その間定期点検にお伺いさせていただきますので気になる箇所がございましたらお気軽にご相談ください。引き続きよろしくお願いいたします。
外壁塗装工事後の定期点検にお伺いさせていただきました。塗膜の状態や苔の発生が出ていないかなど、外壁全体の点検を行わせていただきました。塗膜に問題はなく苔の発生が起きやすい北側も苔の発生は出ておらず、施工後も良い状態が保たれています。
街の外壁塗装やさんでは、定期点検を隔年で行わせていただいております。次回までの期間に、ご心配な点や気になる箇所がありご連絡頂いた場合は即日お伺いし、対応を行っておりますのでご安心ください。(
外壁塗装工事の費用はこちら)
外壁塗装工事・外壁塗装工事と合わせてのお住いの修繕も行わせていただいております。ご気軽にご相談ください。
記事内に記載されている金額は2022年07月06日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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