
葛飾区堀切にお住まいのH様より、当初は屋根のメンテナンスについてお問い合わせをいただきました。
お打ち合わせを進める中で、屋根カバー工事を実施する際に足場を設置することから、「せっかくなら外壁も一緒にメンテナンスしたい」とのご要望をいただき、外壁塗装工事も併せてご提案いたしました。その結果、屋根カバー工事に加えて外壁塗装工事もご依頼いただく運びとなりました。
外壁塗装には日本ペイント株式会社のパーフェクトトップを採用し、ツートンカラーでの仕上げをご希望いただきました。
配色は1階部分に65-90B、2階部分にND-174を選択されています。
パーフェクトトップは、シリコン塗料にラジカル制御機能を加えた高性能塗料で、価格帯は一般的なシリコン塗料と同等ながら、耐用年数はシリコンとフッ素の中間に位置し、非常にコストパフォーマンスに優れた塗料です。
使用材料
パーフェクトトップ(1階65-90B、2階ND-174)

現地調査の様子をご紹介いたします。
H様邸は築20年が経過しており、これまで一度も外壁塗装によるメンテナンスは行われていませんでした。
当初は屋根工事のみをご検討されていましたが、足場を有効に活用したいとのことで、外壁のメンテナンスについても追加で調査のご依頼をいただきました。
外壁はモルタル仕上げで、表面はリシン吹きが施されていました。
リシン吹きとは、塗材に骨材(細かな石や砂など)を混ぜ、スプレーガンで吹き付ける施工方法です。
仕上がりは手で触れるとザラザラした質感で、細かな凹凸が無数にあるのが特徴です。
外壁には黒ずみや汚れが目立っていました。建物は1階と2階で異なる色が使われていますが、どちらも淡い色調のため汚れが浮き出やすい状態です。
こうした汚れの主な原因は、塗膜が劣化することで撥水性や防汚性が失われ、外壁表面に汚れが付着しやすくなっているためです。

モルタル外壁の下地となるボードには、建物に加わる衝撃を吸収し外壁のひび割れを防ぐために目地(隙間)が設けられています。
その目地には、隙間を埋めるとともに緩衝材や防水材としての役割を果たすシーリングが施工されています。
しかしH様邸は築20年が経過しており、シーリングには劣化の症状が見られました。
具体的には、経年によりシーリングの柔軟性が失われ、接着面の剥離や表面のひび割れが発生しており、このままでは隙間から雨水が侵入する恐れがある状態です。
シーリングの劣化による雨漏り被害は少なくないため、このような症状が確認された際には早めの補修が重要となります。
付帯部の調査の様子をご紹介します。
建物の1階と2階の間には幕板が設置されており、表面には塗装が施されていましたが、一部で塗膜の剥がれが生じ、下地が露出している箇所が確認できました。
幕板の劣化は、外壁との取り合い部から雨水が浸入し、裏側から水分を吸収することで起こります。
そのため、幕板が設置されている場合は、周囲のシーリング処理を適切に行うことが劣化防止のために重要です。
次に雨樋の状態を確認したところ、破損は見られませんでしたが、全体的に色褪せが進んでいました。
外壁塗装工事の際には雨樋などの付帯部塗装も併せて行うため、建物全体を統一感のある美しい仕上がりにすることが可能です。
これらの調査結果をご報告したところ、H様にも外壁メンテナンスの必要性をご理解いただき、最終的に外壁塗装工事をご依頼いただきました。
工事開始前には、外壁の色についてお打ち合わせを行います。
私たち「街の外壁塗装やさん」では、塗装工事の際にカラーシミュレーションを作成し、お客様に完成後のイメージを持っていただきながらご検討いただく流れを大切にしています。
今回の工事ではツートンカラーでの仕上げをご希望でしたので、いくつかの色の組み合わせを選定し、複数のシミュレーションをご用意しました。
その中からH様にご検討いただき、「明るい雰囲気にしたい」とのご意向で、左の写真の配色に決定されました。
最終的なカラーは、1階が65-90B、2階がND-174、付帯部分が19-30Aとなり、既存の外壁色のイメージを残しつつ付帯部でメリハリをつけた、とてもバランスの良い配色になりました。
外壁塗装工事では、まず足場の仮設から作業を開始します。
足場の設置にあたっては工事中にご近隣の方々へご不便をおかけする場合もありますので、着工前には必ず近隣の皆様へ事前にご挨拶を行っています。

外壁の洗浄作業を実施します。塗装に入る前に、これまで
蓄積した汚れやホコリを丁寧に洗い流すことで、塗料の密着性を向上させることができます。
反対に、汚れが残ったまま塗装を行うと下地との密着が不十分となり、将来的に塗膜の剥がれを引き起こす原因となってしまいます。
洗浄後に外壁がしっかり乾燥したら、シーリングの打ち替え作業に移ります。
作業手順としては、
最初に既存のシーリングを撤去し、外壁の継ぎ目周辺をマスキングテープで養生します。
その後、シーリング材の密着性を高めるための作業に移行します。
プライマー(シーリング専用の接着剤)を塗布し、乾燥を確認してから新しいシーリング材を充填。最後にヘラで表面を均して仕上げ、完了となります。

今回の施工では、
耐久性・耐候性に優れた長期耐久型の高性能シーリング材「オートンイクシード」を使用しました。
オートンイクシードは、一般的な塗料の耐用年数(約15年以上)を上回る寿命を持ち、約20年もの長期間にわたり建物を保護し続けることができるシーリング材です。
下処理が完了しましたので、いよいよ塗装工程に入ります。
最初の工程は下塗りです。
今回はモルタル外壁への塗装となるため、日本ペイントの「パーフェクトフィラー」を下塗り材として使用しました。
下塗りには、劣化した下地を整え、上塗り塗料の付着を高める重要な役割があります。
そのため、塗り残しが出ないように丁寧に作業を進めていきます。
下塗り後は、塗料の性能を十分に発揮させるために、しっかりと乾燥時間を確保することが必要です。
乾燥が不十分なまま次の工程に進めてしまうと、本来の耐久性や仕上がりに影響が出てしまうため、時間の間隔を空けて施工を行います。

中塗り・上塗りには、日本ペイントの「パーフェクトトップ」(65-90B、ND-174)を採用しました。
パーフェクトトップは耐用年数が長く、低汚染性を備えているため汚れが付着しにくい特長があります。
さらに価格も比較的お手頃で、コストパフォーマンスに優れていることから、外壁の塗り替え工事で多く選ばれている人気の塗料です。
中塗り・上塗りの工程に進みます。今回はお客様にお選びいただいた65-90BとND-174を使用し、1階と2階をそれぞれの色で塗り分けながら丁寧に仕上げていきます。

外壁の塗り分け作業が完了しました。
お客様のイメージ通りに仕上がってきており、完成が待ち遠しい状態です。
外壁の仕上げが完了しましたので、次に付帯部の塗装へ移ります。
幕板の塗装では、既存の幕板に表面の劣化による凹凸が見られました。
そのため、
まずシーリング材を用いて表面を平滑に整えたうえで、塗装作業を行いました。

付帯部の塗装には「クリーンマイルドウレタン」(19-30A)を使用しました。
クリーンマイルドウレタンは弱溶剤系の塗料で、シンナーを用いて希釈するタイプです。
水性塗料に比べると多少匂いはありますが、密着性が高く、さまざまな下地に適応できる万能な塗料です。
雨戸や庇といった鉄部の塗装も行います。鉄部の塗装では、
まず下処理としてケレン作業を実施し、表面に付着した汚れやサビを除去するとともに細かな傷をつけることで、塗料の密着性を高めます。下処理を怠ってしまうと塗料本来の性能が十分に発揮されず、耐久性にも影響を及ぼしてしまいます。
鉄部の塗装工程も外壁と同様に3回塗りですが、下塗りには鉄部専用のプライマーの役割を担います。

外壁塗装が無事完了しました。
工事終了時にはお客様に仕上がりをご確認いただき、問題がないことを確認してからお引き渡しとなります。
今回もイメージ通りの仕上がりとなり、お客様にも大変ご満足いただけました。
なお、本工事には7年間の施工保証をお付けしており、初回点検は1年後、その後は隔年で定期点検を実施し、外壁の状態を確認してまいります。
外壁のメンテナンスをご検討の際は、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。
記事内に記載されている金額は2025年09月24日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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