
以前、塗装工事でご依頼いただいた法人様が所有する新宿区揚場町のテナントビルにて、外壁塗装工事を行いました。
今回の工事の様子をご紹介いたします。
工事のご依頼のきっかけは、「台風時に1階テナントで雨漏りが発生したため修繕を検討しているが、修繕範囲は未定のため、現地調査を行った上で提案してほしい」とのご相談でした。
そこで現地にお伺いし、状況を確認いたしました。
対象の外壁はALCパネルを使用した外壁で、規格寸法に加工されたパネルを組み合わせているため、外壁の継ぎ目(目地)が多いのが特徴です。
目地にはもともと防水処理が施されていますが、経年劣化によって割れや剥離が生じると、雨水の侵入経路となるため注意が必要です。
実際に確認したところ、目地や外壁には多数のひび割れが見られました。
雨漏りは強い雨が吹き付けた際に発生しているとのことで、外壁や目地のクラックが原因であると考えられました。
調査結果をご報告し、外壁塗装工事のご提案を行ったところ、ご検討のうえで工事をお任せいただくことになりました。
2022年に外壁の部分塗装工事でご依頼いただいた、新宿区揚場町のビルを所有する法人様より、「台風の際に1階テナントで雨漏りが発生したため修繕を検討している。修繕範囲はまだ決まっていないので、現地の状況を確認したうえで提案してほしい」とのご相談をいただき、現地調査に伺いました。

現地調査の様子です。
修繕を検討されている建物は、鉄骨造の5階建てビルで、外壁にはALCパネルが使用されていました。
ALCパネルとは、珪石・セメント・生石灰・発泡剤(アルミ粉末)を主原料とし、高温高圧蒸気養生という独自の製法で作られる軽量気泡コンクリート建材です。
軽量でありながら強度と断熱性を兼ね備えており、近代建築で広く使用されています。

雨漏りが確認されたのは、建物南面の1階窓枠付近です。
雨漏りが発生した当日は、南風に伴い強い雨が吹き付けていたため、壁面からの雨水浸入が原因と考えられました。
外壁の状態を確認したところ、ALCパネルの継ぎ目(目地)に多数のひび割れが見られました。
また、外壁自体にもクラックが生じ、隙間ができている箇所も確認できました。
ALCパネルの目地にはシーリングなどの防水材が充填されていますが、経年劣化や建物の振動により剥離やひび割れが発生すると、雨が吹き付けた際に雨水が侵入し、雨漏りの原因となってしまいます。

こちらの写真は、建物の基礎とALCパネルの取り合い部分です。
異なる材質の建材が接している箇所は、建物の揺れの影響を受けやすく、ひび割れや隙間が発生することがあります。
基礎と外壁材の取り合い部分が原因で雨漏りが発生するケースも多く見られるため、特に注意が必要な箇所です。

外壁の表面塗膜は経年劣化により、色褪せやチョーキングといった劣化症状が見られました。
チョーキングとは、塗料に含まれる成分が紫外線などの影響で粉状になり、塗膜表面に現れる現象です。
チョーキングの発生は、外壁のメンテナンス時期を判断するひとつの目安となります。
調査の結果、雨漏りの原因は外壁目地のひび割れから雨水が侵入したことによるものと判断いたしました。
調査報告を踏まえ、雨漏りの改善と外壁のメンテナンスを兼ねた外壁塗装工事をご提案したところ、ご検討のうえで工事をお任せいただくこととなりました。
今回の外壁塗装工事は、税込1,580,000円にて承りました。
施工範囲や使用する材料によって金額は変動いたしますので、詳細についてはお気軽にお問い合わせください。

外壁の洗浄作業を行います。
塗装前に、これまでに付着した表面の汚れを丁寧に洗い流します。
表面の汚れをしっかり落とすことで、塗料の密着性を高めることができます。
もし汚れが残ったまま塗装を行うと、下地との密着が不十分になり、塗膜の剥がれにつながる恐れがあります。

今回使用するシーリング材は、オート化学工業株式会社製の「オートンCP-1」です。
ALC外壁専用のシーリング材で、追従性に優れており、施工後の塗料との密着性も良好です。
さらにノンブリードタイプのため、塗装後の汚染がほとんど発生しません。
プライマーには、シーリング材と同じメーカーの「CPカラープライマー」を使用します。
まず、目地周りの養生を行い、シーリング施工中の周囲への汚れを防ぎます。
養生後、シールプライマーを目地に塗布します。
シールプライマーはシーリング材と下地の接着を高める役割を持つ接着剤です。
プライマーを塗布せずにシーリングを充填すると、接着面の剥離やブリードの原因となるため、必ず行うべき重要な工程です。
プライマー塗布後、十分に乾燥させたうえでオートンCP-1を目地に充填し、仕上げ用のヘラで表面を整えます。
仕上げ作業中にシールが目地の外側にはみ出すことがありますが、事前に目地周りを養生しているため、周囲を汚すことなくきれいに仕上げることができます。
こちらは下塗り作業の様子です。
使用する下塗り材は「エスケー弾性プレミアムフィラー」で、幅広い下地に適応可能な優れた下塗り材です。
フィラー、シーラー、中塗りの3つの機能を1つで兼ね備えており、ひび割れ追従性にも優れているため、ALCやモルタル外壁によく使用されます。
下塗りは、下地と上塗り材の密着性を高める重要な工程です。
そのため、塗り残しがないよう外壁全体に丁寧に塗布します。
また、下塗り塗布後は十分な乾燥時間を確保する必要があります。
乾燥時間を守らず施工を進めると、塗料本来の性能を十分に発揮できなくなるため、必ず規定の時間を置いて作業を行います。

中塗り・上塗りには「エスケープレミアム無機」を使用します。
この塗料は耐候性や低汚染性に優れており、建物を長期間保護し劣化を抑える効果があります。
色は、以前塗装を行った別の面と揃える形で「19-90B」をお選びいただきました。
下塗りの乾燥を確認した後、中塗り・上塗りを行います。
この工程では、上塗り塗料を2回重ね塗りします。
2回塗りを行うことで、仕上がりのムラがなくなり美しい外観に仕上がるだけでなく、塗膜に厚みが加わるため耐久性も向上します。
付帯部塗装の様子です。
軒天の塗装には、日本ペイントの「水性ケンエース」を使用しました。
水性塗料のため臭気が少なく、密着性や隠ぺい性に優れており、内外装の両方に使用可能です。
また、つや消しタイプの塗料のため、落ち着いた仕上がりになります。
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外壁塗装が無事に完了いたしました。
工事完了時にはお客様に仕上がりをご確認いただき、問題がないことを確認して工事完了となります。
仕上がりにご満足いただき、大変喜んでいただけました。
今回の工事には10年間の施工保証をお付けしております。
初回点検は1年後に実施し、その後は隔年で外壁の状態確認のために点検にお伺いいたします。
私たち「街の外壁塗装やさん」では、戸建住宅はもちろん、ビルやマンションの塗装工事も承っております。建物のメンテナンスをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
記事内に記載されている金額は2025年09月29日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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