「外壁塗装を検討しているので、お見積りをお願いしたい」というご相談を四街道市旭ケ丘のお客様から承りました。現在、築十数年で今回が初めての外壁塗装となるそうです。築十年前後でお家をお手入れするのが、理想的なメンテナンスサイクルとされています。お客様は「ちょっとお手入れ時期が遅かったかも」とおっしゃっておられましたが、いつが最適な時期かは環境や立地に大きく左右されます。まだまだ取り戻せる時期です。しっかりと外壁塗装によるメンテナンスをして、これからも快適に過ごせるようにいたします。
使用材料
パーフェクトトップ(外壁),ケンエースG-Ⅱ(軒天など),オートンイクシード(シーリング)
外壁に窯業系サイディングを用いた一般的な2階建ての戸建て住宅です。今回が初めての外壁塗装ということで、築約13年になるそうです。外壁はちょっと色褪せたように感じられ、ものを取り付けられた跡などそれなりに使用感が出てきています。
バルコニーの外側の外壁の様子です。目透かしの金属部分を伝った雨水の跡がついています。外壁のつなぎ目からでしょうか、シーリング材のようなものが剥がれてきています。それとも洗濯物の衣類の一部のゴム紐が引っかかっているのでしょうか。ちょっと心配です。
続いてはバルコニーの様子です。トップコートがやや色褪せているように感じます。これから外壁塗装をするのであれば、こちらのトップコートもぜひ塗り替えたいところです。玄関には周辺に植物などが置かれていました。金属のドアが重厚な感じを醸し出しています。
続いては外壁の目地を中心に点検していきます。窯業系サイデイングの目地の部分にはシーリング材が充填されています。このシーリング材は経年で傷みやすいものが多く、塗装よりも早くダメになるものも多数、存在します。こちらのお家のシーリングも傷みが出ています。目地の位置が途中で変わっている部分もあります。普通、垂直方向の目地は雨水の流れを妨げないように上から下まで進路の変更なくほぼ真っ直ぐなのですが、なぜか窓枠の下端で目地が終わり、途中から違う部分に目地が存在しています。
庇の様子です。箱型というか、何となくのっぺりしたとしたデザインです。経年で汚れが出ています。チョーキング現象(白亜化)も起きており、手袋に粉化した塗料がべったりとついてきました。そして、ここでも急に目地が現れます。上から下まで直線で存在する目地の方が排水効率も高いのですが、なぜこんな造りになっっているのでしょうか。
軒天の様子です。不燃材のケイカル板の有効板が用いられています。こちらのシーリングは通常通り、軒天まで続いていますが、表面が汚れています。各所のシーリングの傷み具合を見てみれば分かるとおり、打替えを行わなけれいけない状況になっています。
塗料というのはさまざまな色があり、その色別に番号が付けられています。この色番号、各社共通というわけではなく、メーカー毎に違うことがほとんどです。今回は日本ペイントの色番号でお施主様のご要望に沿って作成したカラーシミュレーションをご紹介します。まずはND-343でのカラーシミュレーションです。ND-343はベージュに近い明るいブラウンです。雨樋をチョコに塗った場合と白で塗った場合を較べてみますと、不思議なことに白の方が外壁も明るく感じられます。
ND-343は黄身がかかった落ち着いたブラウンです。こちらも雨戸が白い方が外壁も明るく見えますね。
ND342は濃く暗いダークブラウンに分類されます。木目調などの意匠が施されたサイディングなどに非常によく似合います。こちらのカラーシミュレーションではお家が引き締まって見えますね。
ND375はグレイッシュなブラウンです。光や色の組み合わせによってはグレーに見えることもあります。白い雨樋との組み合わせでは外壁がグレーに見えるのではないでしょうか。
お施主様は悩んだ末、最終的にND-342をお選びになりました。これまでの外壁に一番近い色です。どう仕上がっていくかは引き続き、施工事例をご覧ください。
足場を仮設し、養生シートを張り巡らしたら、いよいよ外壁塗装の開始です。まずは高圧洗浄で、外壁の汚れを落としていきます。今回はお施主様の敷地が広く、様々なものを置かせていただけたので、作業も効率よく進めることができました。
サイディングボードの継ぎ目などに充填されているシーリングの打替えを致します。シーリング材はサイディングの継ぎ目から室内側へと雨水が染み込んでいることを防止しているだけでなく、地震時にボード同士が干渉することも防いでいます。まずはカッターを入れて、シーリング材を撤去していきます。完全にシーリング材を撤去しますと、バックアップ材はシーリングが内部の壁に張り付いてしまうことを防ぐためにいれられたとも言われています。
シーリング材を充填していきます。使うシーリング材はオートンイクシードです。耐用年数が30年以上という驚異のシーリング材で、2回目以降の外壁塗装では部分的な補修をするだけです。ある程度、乾燥したところで、養生のために貼っておいたテープを剥がせばシーリングの打替えは完了です。
目地のシーリング補修工事が終わりましたら、養生に入ります。塗らないところはビニールシートなどで覆い、塗料が付着しないようにします。養生のことを塗らないところを汚さないようにする作業と思っている方も多いと思いますが、実は塗る部分と塗らない部分の境目の線を綺麗に出すための作業でもあるです。この養生の段階で、仕上がりもかなり決定されてしまいます。技術の差が出るポイントです。
いよいよ、外壁塗装に入ります。まずは下塗りです。仕上げ塗りはパーフェクトトップで行うので、それに合わせて開発された専用の下塗り剤を使用します。パーフェクトトップで窯業系サイディングの外壁塗装を行う場合、下塗りには専用のパーフェクトサーフを使用します。下塗り材には中塗り・上塗りに使われる塗料の密着力を高める他、その本来の色を引き出す発色力を高める作用もあります。
中塗りからはご依頼いただいた塗料と色で塗装していきます。お施主様がお選びになったのはパーフェクトトップです。パーフェクトトップを日本ペイントではラジカル制御形ハイブリッド高耐候性塗料と位置付けています。紫外線が当たることによって発生する塗膜を破壊するラジカルの生成を抑え、高い耐候性を維持します。
ND-342をこうして見てみると、ほぼブラウンベージュですね。乾くとちょっと白みが抜け、より濃くなります。また、パーフェクトトップは艶があることも特徴ですので、光の当たり方によっても大きく見え方が違います。外壁が落ち着いたブラウンに仕上がりました。
軒天塗装と言えば、塗料はケンエースG-Ⅱが定番です。下地の状態にもよりますが、基本的に下塗り材が不要です。乾燥も早いので1日に2回塗布することができ、その日に仕上げられるなど数多くのメリットを持つ塗料です。過去には同業社にケンエースG-Ⅱに関する情報が盗まれるという事件もありました。
庇はめっき鋼板から作られているので、下塗りに錆止めを塗布します。使用したのはハイポンファインデクロです。速乾変性エポキシさび止め塗料でその高い密着力によって水分などの浸入を防止し、錆を進行させません。
中塗りからは鉄部用の塗料で塗装していきます。雨樋と同じ濃いチョコです。可能であれば、付帯部などの塗装は同じ塗料で同一の色にしておくと材料費を抑えられます。また、統一感がでてきて見栄えもよくなるので、お薦めです。庇も綺麗に仕上がりました。
バルコニーのトップコートが劣化していたので、塗り替えます。これまでの塗膜はかなり脆弱となっており、簡単に剥がせる状態でした。この上に塗布しても剥がれてきてしまうことは明白なので、全て綺麗に剥がしてしまいます。
プライマーを塗布してから、シーリング材を塗布していきます。こういった漏水しやすい箇所を何か機会がある度に、メンテナンスしてあげれば室内への雨漏りリスクを確実に低下させることができます。こういったところに拘るのも街の外壁塗装やさんのポリシーです。
トップコートを塗布していきます。バルコニーの床面が清潔だと洗濯物を干したり、布団を干したりすることも捗るのではないでしょうか。歩行などで細かい傷が付きやすいので、トップコートの塗布は定期的に行いたいものです。バルコニー床の汚れが落ちにくくなってきたら、それはトップコートの塗り替えのサインかもしれません。経過を観察することを忘れないでください。
外壁塗装とバルコニーのトップコート塗り替えが完了しました。これまでよりも明るく見えるお家となり、お施主様とそのご家族も大歓迎です。外壁塗装を機にお家をもつと大事にしていこうという気持ちも高まったのではないでょうか。外壁塗装には10年の施工保証をお付けいたしましたので、末永く安心してお過ごしいただけると思います。これからは定期点検にご訪問しますので、よろしくお願いいたします。
記事内に記載されている金額は2019年12月05日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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