【点検時の様子】
一階部分も二階部分もモルタルの外壁ですが、一階部分はりんどう仕上げで、二階部分はリシン仕上げになっています。とてもオシャレな外壁です。築15年というとクラックが出てきてもおかしくないのですが、それもありません。良い施工と良い材料を使われたようです。
外壁の特定の部分だけ苔が生えている部分がありました。どうやらここだけ雨水がかかりやすく、乾燥しにくいようです。薄い鶯色に変色しています。
幕板の継ぎ目のシーリング材がなくなっていました。こちらは補修しなくてはなりません。手で触ってみるとチョーキング(白亜化現象)を起こしていました。補修し、塗り替える必要があります。
続いてはご心配されていた屋根の様子です。スレート(コロニアル・カラーベスト)屋根で色褪せが起こっている他は健全に見えますが、日が当たる時間が短い部分では苔とカビが生えています。退色具合、苔とカビの繁殖から塗り替え時期に来ていることが分かります。築15年ということで棟板金も交換してあげた方が良さそうです。目立ちませんが浮きが出ており、ところどころ釘の緩みが出ています。 【カラーシミュレーション】 お客様に塗り替え後のイメージを掴んでもらうために弊社ではカラーシミュレーションを作成しています。
こちらがこれまでのお住まいになります。これを赤みのかかったライトブラウンとベージュで塗り替えたシミュレーションです。今回使用する弾性塗料エラストコートの色番号ですと1階がA98、2階がA116になります。
こちらは薄いブルーグレーとホワイトを組み合わせいます。クールで清潔感がある印象ですね。色番号は1階がA958、2階:A954になります。それに対して上品でありながら華やかな印象与えるピンク系のシミュレーション、色番号は1階がA245、2階がA956です。
1階を明るく濃い目のブラウンで仕上げた力強いパターン。1階はA972、2階:A831です。1階をやや濃い目のグリーン、2階を淡く薄い黄みかがったグリーンで仕上げたパターン(1階はA3001、2階はA2002)、今回はこちらに近い色をお選びいただきました。 【足場の仮設】
屋根と高所の塗り替えをしますので、足場を仮設します。安全を確保するほか、安定したところで作業も行えます。腕だけでなく、こういった作業環境も仕上がりに影響してくるのです。 【棟板金交換】
点検時に傷みが見られた棟板金を交換します。まず棟板金とその下の貫板を撤去して、新しい貫板を設置します。
貫板に棟板金を固定していきます。棟板金は台風などの強風時に一番被害を受けるところです。新しくなりましたので、これで強風にも負けなくなりました。 【高圧洗浄】
ガソリンエンジンのポンプで加圧した水で屋根と外壁を洗っていきます。高圧洗浄機かに吐出される水の水圧は150Mpaに達します。強力な水圧で汚れを剥がし、押し流していくのです。
高圧洗浄した部分としていない部分ではこれだけ色が違います。高圧洗浄から吐き出される水に注目してください。回転がかかっていることがわかるでしょうか。水圧プラストルネード回転で汚れを落としていくのです。 【外壁塗装】
外壁塗装には高耐久・高耐候・高弾性のエラストコート、屋根塗装には遮熱塗料のサーモアイSiを使用します。色はともにグリーン系です。
エラストコートの優れた特徴は外壁の模様を活かした塗り替えができるところです。お客様のお住まいの1階の外壁はりんどう仕上げです。この模様を塗りつぶすことなく、マットな感じに仕上げることができます。
またモルタル・コンクリート面にはシーラーやプライマーを塗布せずに塗れます(下地の状態や前回の塗装によって異なります)。シーラーやプライマーの材料費と工程を省けますので、とてもお得です。今回は1階も2階も下地に問題がありませんでしたので、シーラーやプライマーを塗布せず、2回塗りで仕上げました。
1階部分も2階部分も外壁塗装が完了しました。1階部分はりんどうを活かした仕上がりになっています。とてもオシャレな外壁ですね。エラストコートは最大360%の弾性を持っていますからクラックにも追従します。また純粋な100%アクリル塗料ですので、15年長の耐久性もあります。長く安心して生活できるお勧め塗料です。 【屋根塗装】
屋根には夏の暑さを軽減してくれる遮熱塗料「サーモアイSi」を使用します。まずはサーモアイSi専用のシーラーで下塗りです。この専用のシーラーにも遮熱効果があります。
下塗り中にスレート表面にひびを発見しました。点検時には苔と汚れに隠れていて気付きませんでした。しっかりと補修してから中塗りの工程に入ります。
屋根塗装や外壁塗装では凹凸がある部分や端の込み入った部分から塗っていくことがほとんどです。まず、最初に棟板金や端の部分を塗り、中塗りを進めていきます。
スレートやコロニアル、カラーベストの屋根塗装に必須なのが縁切りです。塗料で雨水が流れる隙間を塞いでしまわないよう、タスペーサーを挿入し、適切な隙間をつくります。
上塗りが完了しましたら屋根塗装の工程も完了です。新品の棟板金もクールグリーンで塗り替えました。これで次の夏からは今までよりも涼しくお過ごしいただけると思います。 【付帯部の塗装】
雨樋や軒天といった付帯部にも塗装を施します。日に焼けて退色してしまった雨樋に塗装するのは美観の問題もありますが、紫外線による硬化を防ぐ目的もあります。硬化が進んだ雨樋はちょっとした衝撃でも割れやすく、強風で破損してしまうことも多いのです。
軒天や破風も塗装します。雨樋、軒天、破風、幕板はチョコレートブラウンで統一しました。これで棟板金交換・外壁塗装・屋根塗装、全ての工程が完了しました。
記事内に記載されている金額は2021年06月24日時点での費用となります。
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