ウレタン防水とは
ウレタンと呼ばれる樹脂を液体状にして複数回塗り、つなぎ目のない防水層を形成する防水施工法です。そもそもウレタンは
「柔らかい・弾力がある・摩耗性に優れている」素材としてスポンジや車のタイヤ、接着剤などにも活用されている生活の中でも身近な存在なのです。
まずウレタン防水のメリットについていくつかご紹介いたします。①施工費用・メンテナンスが比較的安価ウレタン防水は
費用の目安として単価は約3,000~7,500円/㎡となっております。シート防水やFRP防水などといったほかの防水工事と比べると、比較的安いのがウレタン防水の特長の一つです。ウレタン防水は施工後、表面保護のためにトップコートという塗装材を塗布しています。
防水効果を維持するためにこのトップコートは5年程度で塗り替える必要がありますが、
その分ウレタン防水の劣化速度を遅くすることができるため、15年程度は問題なく生活することができます。
②建物に負担がかかりにくいウレタン防水は
塗料を3㎜ほどになるまで塗り重ねる工法です。そのため
他の防水施工法と比較すると防水層が非常に軽く、重量による負担をお住まいにかけることがありません。
次にウレタン防水のデメリットについてもご紹介いたします。①施工においての難易度が高いウレタン防水は塗料を職人が手作業で塗っていきます。そのため職人の技術によって仕上がりが大きく左右される形になります。もし
均一かつ平滑に仕上げられなかった場合、雨水が排水溝に流れない・水たまりができる、薄く塗った箇所からの雨漏りを起こしてしまうため、劣化が早くなってしまいます。そのため、塗料を塗る=簡単ではないということを理解しておきましょう。
②施工完了まで時間がかかるウレタン樹脂は施工後の乾燥が遅いため行程にも余裕を持たせる必要があります。また、天候による影響を大きく受けてしまいます。例えば、もし雨が降ってしまえば数日施工できないといったケースも少なくありません。さらに気温などによっても品質が左右されることもあります。
その分
FRP防水は乾燥が早く、バルコニーやベランダの場合1日で施工できることもあります。
メリットだらけのウレタン防水にももちろん上記のデメリットがありますが、
適切な防水工事を行ってくれる業者に依頼さえすれば大きな問題はありません。
ウレタン防水には様々な施工方法がありますが、その中でも密着工法と通気緩衝工法の2種類が採用されることが多い工法となっております。
まず密着工法についてですが、ウレタン樹脂を下地に直接塗る工法です。新築や劣化の程度が軽い場合に使用します。
メッシュシートや補強布を併用しても比較的早く施工できるため工期も短く費用も安価に行えます。しかし下地に密着している分、下地の影響を大きく受け防水層にひび割れが生じる可能性もあります。そのため、下地をしっかりと乾燥させられるベランダなどといった狭い場所向けの工法になります。
通気緩衝工法は下地と密着させない防水工法で、その分下地の影響も受けにくいため水分が残っている下地にも施工することが可能です。特徴的なのは下地に通気緩衝シートと呼ばれる無数の穴が空いたシートを貼り下地とウレタン樹脂の密着を防ぐことです。そして同時に通気緩衝シート部分に溜まる水蒸気を脱気盤・脱気筒から排出することで防水層の膨れを防ぐことができる仕組みです。
施工箇所の劣化状態に合わせて密着工法・通気緩衝工法を使い分け、防水層に不具合が生じないように正しく補修しましょう。
続いて今回の現場についてですが、今回のように下地が荒れている場合は
ノロ(セメントを水で溶いたもの)
引きという作業を行い下地を調整をします。
また、
シーラー塗装を行うことによって、下地と上塗り塗料の密着性を高めます。
シーラー塗装をせずに上塗り塗装だけをしても、うまく密着しません。シーラー塗装を行わなかった場合、耐用年数より早く劣化したり剥がれ落ちたりする可能性があります。
シーラーが終わったらウレタン防水を塗っていきます。ウレタンは2回塗り厚みをつけていきます。ウレタンは複数回塗り重ねることで脱ぎ目がなくなり、雨水の侵入を防ぎます。
最後に
トップコートを塗ります。
トップコートは防水材ではなく、ウレタン防水を紫外線等からの劣化を守保護する効果があります。
綺麗に仕上がりました!
ウレタン防水の耐用年数はおよそ15年程度になりますが、防水層がおかれている環境によっては変わってきますので、劣化が見られるようであれば必要に応じた補修を行うようにしていきましょう。
ひび割れや雨漏りなどといった劣化が見られる場合やウレタン防水工事の施工方法について知りたいという方は是非とも私たち街の外壁塗装やさんの無料点検をご利用ください!
記事内に記載されている金額は2022年07月05日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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