今回調査する建物
今日は外壁塗装工事の調査をご依頼いただいた、4階建てマンションに行ってきました。建物は築25年を経過した、鉄骨造4階建てです。外壁の種類はALC(エーエルシー)です。鉄骨造の建物では標準的な外壁材ですね。ALCに塗装して仕上げているのは建物の北と東の2面だけで、幹線道路に面した西側とマンション入り口のある南面は、タイルで仕上げられています。
ALC外壁とは
ALC外壁の特徴
ALC外壁の特徴をまとめてみました。
ALC外壁のメリットとは、
①耐久性が高く長期間住み続けたい人に適しています。
②断熱性が優れており、夏は涼しく冬は暖かいです。
③耐火性に優れており、火災が起きても有害物質を発生させません。
④騒音のある環境でも住宅内に音が伝わりにくいです。
5地震に強く耐震性に優れています。
⑥デザインの自由度が高く、様々なデザインに対応できます。
これらのような特徴を持っています。
その中でALC外壁のデメリットは
①吸水性が高いため防水塗装が必要
ALC外壁の主原料はセメントであり、穴が無数に空いた多孔構造なので防水性がありません。
スポンジのように水を吸収するため、気泡内に水が入ると膨張し、ひび割れなどを起こします。特に寒冷地などでは、吸水した水が凍り、剥がれ落ちてしまうこともあります。吸水処理をしっかり施し、防水性の高い塗料を使用することでデメリットを補うことができます。
②衝撃には弱く脆い
ALC外壁は、耐久性も高く地震などの全体的な揺れに対しては強いですが、物がぶつかるなどの一点型の衝撃には弱く、破損しやすい建材でもあります。また、ALC外壁自体に問題はなくても、鉄部の錆による劣化や破損が原因でALC外壁がもろくなり、欠損や崩落事故に繋がることがあります。建物自体の耐久性を低下させる前に、定期的な点検が必要です。
③パネル同士のつなぎ目が多い
ALC外壁パネルは塗り壁とは違って、建物に取り付けていく外壁材でほかの外壁材より小さめに規格されています。そのため、他の外壁材よりつなぎ目が多くなります。またパネル同士をつなぐために使用されるシーリング材は、経年劣化によって隙間を発生させます。この隙間から水が浸透する為、つなぎ目が多ければ多いほど浸透リスクが高まります。こまめなシーリング材の補修や定期点検が必要です。
④ほかの外壁材に比べて価格が高い
ALC外壁はほかの外壁材より少し価格が高いです。理由は、JIS規格に基づいた品質レベルと総合的な機能性が認められているからです。また、このJIS規格は日本にとって3社しか認証されていません。しかも規格認証を取得した企業でないと生産することもできません。特別な建材であることがわかります。価格は高いですがそれに見合った品質が期待できると言えます。
現場調査開始!
屋上部分
屋上の看板枠はC型鋼という鉄骨を使って組まれています。正面から見ると錆はそれほどでもないのですが、まずいことに地上から見上げた時に目立つところが錆びだらけ。看板はテント看板というビニルシート。取り付けてから年数が経過しているものはシートが傷んでいて、一度取り外すと再取付できないことがあります。今回はその懸念があったので、取り外さずに塗れる範囲で作業する事になりました。テナントビルやマンションはこういった塗装以外にかかる費用が少額で済まない場合もありますので、注意が必要です。
外壁、雨とい、雨戸…古い塗膜は剥離しているところも出ています。地上から確認できない部分は、足場を設置してから再調査します。
今日の調査をもとに見積りを作成しお客様へご提示し、見積り内容と金額にご納得いただければ工事契約を結びます。
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こちらの現場を担当したのは私です
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記事内に記載されている金額は2023年10月19日時点での費用となります。
街の外壁塗装やさんでは無料でのお見積りを承っておりますので、現在の詳細な費用をお求めの際はお気軽にお問い合わせください。
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