FRP防水は、屋根や屋上、ベランダなど、雨漏りが発生しやすい場所の防水対策として広く用いられている工法の一つです。FRPとは「繊維強化プラスチック（Fiber Reinforced Plastic）」の略称で、強度が高く、耐久性や耐水性に優れた樹脂素材を使用した防水工事が特徴です。
施工では、既存の表面を清掃・整形し、プライマーを塗布した後、樹脂とガラス繊維を重ねて固める工程を経ます。最終的に、トップコートで仕上げを行い、より高い耐久性を確保します。
その特性から、住宅の屋根や外壁、ベランダのリフォームや補修の際に頻繁に採用されています！
FRP防水の最大の特徴は、硬化した後の表面が非常に滑らかで防水性が高いことです。
屋上やベランダは雨風にさらされる環境にあり、水がたまりやすい場所でもあります。FRP防水は、樹脂とガラス繊維を組み合わせた層を形成し、水が侵入するリスクを効果的に防ぐことができます！
また、FRP防水の施工後は、耐久性が高い表面が形成されるため、日常的な摩耗や紫外線による劣化にも強いという利点があります(^^♪
雨漏りが発生する際、問題となるのは、屋根や外壁、ベランダなどの建物外装部分の防水性が低下することです。このような状態を放置すると、内部構造に水が浸入し、カビや腐敗、さらには構造の損傷といった深刻な被害が生じる可能性があります。FRP防水は、こうしたリスクを未然に防ぐための効果的な方法です。
さらに、FRP防水は補修にも対応可能である点が大きな魅力です。防水層に傷やひび割れが発生した場合でも、部分的な補修が容易に行えます。この柔軟な対応力により、長期間にわたり建物の防水性を保つことができます。
FRP防水は樹脂の種類や施工方法によって異なる性能を発揮するため、専門業者に依頼して適切な設計を行うことが、効果を最大限に引き出すポイントとなります。
屋根やベランダの雨漏り対策としてFRP防水を検討する際には、いくつかの注意点があります。
まず、FRP防水はその強度や防水性から長期間の性能を発揮しますが、その反面、施工費用が高い場合があります。そのため、施工を依頼する際には、事前に専門業者と相談し、見積もりを依頼することが重要です。
また、FRP防水は剛性が高いため、柔軟性を求められる場所には適さない場合があります。施工する場所や条件を十分に考慮して、適切な防水工法を選択することが必要です。
FRP防水を長持ちさせるためにも、定期的なメンテナンスは欠かさないようにしましょう
FRP防水は優れた防水性と耐久性を持つ工法ですが、その性能を長期間維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
防水層は紫外線や雨風、気温の変化など、日々の厳しい環境にさらされるため、経年劣化が避けられない部分もあります。こうした外部要因による劣化を早期に発見し、対処することが、FRP防水を長持ちさせるポイントです！
まず、FRP防水表面にひび割れや剥離、傷が発生していないかを確認することが重要です。これらの不具合を放置すると、防水層の内部に水が浸入し、雨漏りや構造部分への悪影響を引き起こす可能性があります。
特に屋根やベランダなど水が溜まりやすい場所では、わずかな傷でも大きな被害につながるため、注意が必要です。
定期点検は、築年数が7〜10年を過ぎたタイミングで専門業者に依頼するのがおすすめです。また、台風や豪雨などの大規模な自然災害の後にも、状態を確認してもらうと安心です。防水層の状態を詳細にチェックするだけでなく、必要に応じて部分補修やトップコートの再施工など、適切な処置を行いましょう。
さらに、FRP防水を施工した後は、定期的な清掃も効果的です。
汚れやコケ、落ち葉がたまると排水が滞り、防水層に余計な負担がかかることがあります。清掃を習慣づけることで、防水性能を保つだけでなく、美観も向上します。
FRP防水の寿命を最大限に引き出すためには、早期発見と迅速な対応が鍵です。定期的なメンテナンスを行うことで、大規模な修繕の必要性を減らし、コストを抑えることもできます。FRP防水を長持ちさせ、建物全体の快適性と安全性を保つためにも、日頃からのケアを心がけましょう！
FRP防水のお住まいで起きた雨漏りの調査事例をご紹介します！
原因箇所が特定できれば、あとは雨水が入らないようにするだけなのですが、雨漏りによってどこが被害を受けているのかを調べたうえで修理工事をおこなっていきます。下がお部屋になっているルーフバルコニーの場合、
防水層の劣化は雨漏りに直結しますので、被害が拡大してしまう前に適切な
雨漏り修理工事を直ぐに行う必要があります。
室内の雨漏りの状況です。天井から大量の雨水が落ちてきてしまうという事でビニールが被せてありました。雨水をビニールで受けて下に置いてあるバケツに溜まる様にしていました。
天井はクロス張りで仕上がっていますが、下地の石膏ボードも大分劣化している様で、雨水を吸ってボロボロな状態になっていました。
ルーフバルコニーはＦＲＰ防水が施工されていました。その上にタイルが張ってあり更にウレタン防水が欠けられている状態でした。歩くとフカフカとした状態になっている事が確認出来、下地の腐食が考えられます。
タイルを剥がしてＦＲＰ防水を見てみると、割れて隙間が結構な範囲で広がっていました。ここから雨水が入り込んでいて下地のべニアを腐食させている状況です。
タイルとウレタン防水がある事で細かな原因箇所を特定する事が難しく、被害が広がってしまった様です。この状態ではＦＲＰ防水を撤去して腐食した下地のべニアを交換する事から工事をおこなう必要があります。
傷みが出ていないように見えて雨漏りが進行しているケースが結構あるのが雨漏りの厄介なところです。症状が出てきたときには直ぐに対処をすることが重要になります。
CASE2 隙間から雨水が入り込み木下地を腐食させています
雨漏りしている部分に点検口が設置してありましたので天井裏が確認出来ました。
こちらもルーフバルコニーになっているのですが、
床下地のべニアや根太が雨漏りによって腐食しています。白く見えるのはカビが繁殖している状況で、天井裏はカビの匂いが漂っています。
雨漏りしてすぐにこの様な状況にはなりませんので、結構前から雨漏りしているのが分かります。
床面はタイル張りになっていますが、外側の排水口部分だけステンレスを加工してあります。タイル面の下の状況がはっきりとわかりませんが、この部分が劣化しているのが分かりましたので、こちらも床を剥がして下地から直す必要があります。
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記事内に記載されている金額は2024年12月06日時点での費用となります。
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