モルタルの外壁
杉並区西荻南でモルタル外壁を調査して参りました。モルタルとはセメントと水を混ぜ合わせて作る、外壁などによく使われている建材です。コンクリートと混同して考えているかたも時折いらっしゃいますが、コンクリートはセメントと砂利と水を混ぜて作ったものなので、似たような造りではありますが全く別の素材です。モルタルは一昔前の外壁には広く採用されていましたが、最近ではサイディングという板を張り合わせて作る外壁が主流となってきているので、少し築年数が経過してきたお住いでよく見かけます。サイディングと違ってつなぎ目が無い仕上がりになるので、外壁の統一感ダドを出す際にはモルタルの仕上げが適しています。セメントで出来ているということからも分かる通り、水を吸う素材であるため、表面に塗装を施して水を染み込ませないように仕上げることが一般的です。
モルタル外壁は構造上クラック(ひび割れ)が生じやすいという特徴があり、今回の外壁でもクラックが多数発生している状態でした。
多数のクラックが生じている状態でした
先述したとおりモルタル外壁はクラックが生じやすい外壁です。クラックにも種類があって、0.3mm以下のものはヘアークラックといって、建物に大きな影響は無いものとして扱われています。0.3mmより大きなものは構造クラックと言って、雨水の侵入などのきっかけとなりうるものとして扱われます。ヘアークラックであれば外壁塗装メンテナンスの際に下塗りで埋まってしまったりしますが、構造クラックになるとクラックを広げないためにV字カットやU字カットという加工をしてからコーキング材で埋める補修方法などが取られます。
今回の外壁の場合は構造クラックも多数見受けられる状態ですが、クラックの数が多すぎて全てを補修することが難しいので、特殊な塗装方法などで全面的に補修をしながら塗装する方法などをおこなう必要が出てきます。
補修だけでは追いつかない場合もあります
あまりにもクラックが多すぎる場合は、最善の手としてはモルタルを全て剥がしてから再構築する外壁の取り直し工事も可能ですが、当然コストは高くなってきます。現在の状況を含めて、今後住みたい年数やそれに相応しいコストか否かなどを総合的に判断した上で、最善の方法を決めていくことが重要です。
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